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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論247」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第36号(2001.9.25発行)「業界再編期のクラブ経営」10~※名称等は当時、一部文章省略

パネリスト

斎藤敏一氏(株式会社ディックルネサンス代表取締役社長)

白井省三氏(株式会社ティップネス代表取締役社長)

中島良一氏(株式会社フィットネスマネジメント代表取締役社長)

3.企業の進路

司会:どのように再編期を生きるのか、どうしたら成長機会を捉えられるのか、といった短・中期の戦略、構想を次の3点に分けてお話し頂けますか。1点目は既存店の業績改善策について、2点目はさらなる成長戦略、つまり出店戦略について、3点目は新分野への取り組みについてです。

中嶋:まず既存店の業績改善策について。

当社も実は1、2号店の業績が少し下降気味になってきました。

ご存知の方もいるかもしれませんが、これまで私は業界で時間・場所の切り売りをしたり、営業時間を延長してナイト会員を作ったりするのは邪道であり、基本的な会員種別を作ってきちんと基本に忠実に運営していけば、黒字経営はできると言ってきました。

それでずっとやってきて、先に申し上げたような数字が作れてきたわけです。

ただ夜10時まで営業のすぐそばで、24時まで営業されたりすると、やはり影響を受けます。

そうなると、今後の方向性としては、1つは基本的な会員種別や営業時間にいよいよメスを入れるという方向と、もう1つはプログラムやサービスといったクラブ本来の提供する商品を充実させていくという方向の2つが考えられると思います。

私はどちらかと言えば、後者を選ぼうとしています。

今後はこうした部分がこの事業をやっていく上で大きなポイントになってくると思いますから、ここをきちんとした態勢を組んで、取り組んでいかなくてはいけないと考えています。

~ここまで~

当時、アバター近藤は2号店であるレフコ八柱のフロント責任者をしておりましたが、隣駅前にコナミスポーツ社の「エグザス五香」が24時までの営業で出店してきたことで、4000名を超え、大ヒットクラブとして業界でも話題となった会員数もじわじわと下降していきました。

そして中嶋氏が記事で述べているように、安い会員種別や営業時間を延ばすといった施策は採らず、プログラムやサービスの拡充・充実により業績改善を図りましたが、かなり苦しいものとなりました(もちろん黒字経営でしたが)。

ただ安直な施策に飛びつかなかった経験は、その後のキャリアに良い影響を与えたと今では思うことができます。

なぜなら本質的な改善とは何かを問題解決の場面で考える癖ができたからです。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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