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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論470」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第11号(2004.3.25発行)「コラボレーション」10~※名称等は当時、一部文章省略

5.コラボレーションの実際

(2)プログラム開発者とのコラボレーション

新しく魅力的なプログラムを開発するのにコラボレーションはうってつけの手段といえよう。

この数年間に数々のクラブ経営企業が、業際の異業種企業もしくはプログラム開発者個人とのコラボレーションからいくつものヒットプログラムを生み出している。

代表格はザ・ビッグスポーツと「中庸姿勢法」の開発者K氏が組んで実現した「SHISEI&SPORTSCLUBビッグ・エスくずは」だろう。

プログラムという狭いくくりを越え、新しくも本質的な価値を備えた業態にまで昇華させた。

同クラブは入会金10,000円、登録手数料3,000円、月会費12,000円と一般的なクラブであるにも関わらず、2,000名以上を集客し、さらにウェイティングリストを持つほどの繁盛ぶりを見せている。

会員の健康づくり、疾病改善に正面から取り組もうとする同社の強い意志が生んだコラボレーションといえよう。

同社は今年、米国ラスベガスで開催されるIHRSAコンベンションへの出店を皮切りにこの業態の世界デビュー~チェーン化を狙っている。

スポーツプロジェクトが三迫ボクシングジム、日本ボクササイズ協会とのコラボレーションにより開発した「クラブボクシング」も収益性と顧客魅力性に優れたプログラムとして着実に進化している。

同プログラムは現在スポーツプロジェクトから「ゴールドジム」各店や「ドゥ・スポーツ晴海」、「ハイパーフィットネスクラブ新百合ヶ丘」など計8店に提供するまでに育っている。

提携先は現役を引退したプロボクサーの雇用の受け皿にもなっており、利害関係者の全てがWin-Winの関係となる理想的な構図が出来上がっている。

~ここまで~

上記2種のプログラムについての歴史的評価ですが、「SHISEI&SPORTSCLUBビッグ・エス」のその後の出店は数店舗に留まり、紹介された「くずは店」も現在はこのサービスが主体となっていない現実があります。

また、「クラブボクシング」についても、一時期の広がりはあったものの、スケール化には至りませんでした。

アバター近藤が以前、所属していた企業が運営する「ハイパーフィットネスクラブ新百合ヶ丘」でも、わずか数年で別アイテムに切り替わった記憶があります。

これらの要因はつまるところ、収益性が持続できなかったことに尽きると思います。

特殊プログラムは、開発者の熱量に頼るところが大きいため、当初は上手くいったとしても、持続性の面で難しいことが多いと評価できるでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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