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4月25日(月):フィットネスクラブ・マネジメント技能検定 インターミディエイト第4章解説⑫

今回から「フィットネスクラブマネジメント公式テキスト」の最新版「Vol3」のインターミディエイト(中級)、第4章「営業管理」の第3節「収支管理」の解説に入っていきます。

3節全体では収支管理として経費管理やコストマネジメント、現金や電子マネーの管理、損益計算書と予実管理、貸借対照表などを取り上げて説明をしています。

テキストでは「フィットネスクラブにおける主なコスト」として主たる経費の概要と内訳から始まり、「フィットネスクラブにおけるお金の管理」へと続いていきますが、ここはテキストの内容でカバーできるはずです。

その次に「損益計算書の概要と見方」として「損益計算書の主な勘定科目」になるけれど、ここもテキストで意味合いは掴めることでしょう

少し解説をしておきたいのはその先の「予実管理」のところです。

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■予実管理
クラブの支配人は事前に設定したクラブの予算達成に責任を負うが、そのためには予実管理が不可欠になる。

予実管理は年度予算の達成に向けて、月次で行うのが一般的である。

方法としてはエクセルなどの表計算ソフトを使い、損益計算書の「予算」と「当期実績」や「前期実績」を並べて記載し、その差異を分析するものである。

予算と当期実績、また前期実績と当期実績を対比させ、マイナスの差異が大きくなっている箇所に関しては、どうしてそのようになっているのか、原因を掘り下げて確認しなければならない。

なお予実管理は「単月」の結果の対比に加え、年度における「累計」もあわせて対比させ、双方の観点で予実差異を把握しておく必要がある。

また予実管理は単に差異を確認するのが目的ではなく、あくまでも目標達成のための手段であるため、差異の発見と原因の確認ができたら改善に向けた行動が必要になる。

その予実管理の実践はPDCAサイクルを適切に機能させることと同じである。

この予実管理による目標達成度を引き上げるには、PDCAサイクルをスピーディーに回すことがポイントになる。

仮に月次で予実管理をするにしても、前月の損益計算書がまとまるのが翌月の中旬や下旬であった場合、差異の確認をしたのちに改善行動を反映させるのは翌々月以降になってしまい、これではタイムラグが大きくなり過ぎてしまう。

予算と実績を対比させ、そこから目標達成に向けてスピーディーにPDCAサイクルを機能させるには、おのずと会議(マネジメント)体制を整備することにつながる。

「販売管理」の節で週次のマネジメントに触れ、1週目から4週目の各週で実施すべき点を説明したが、週の単位で進捗に基づく月次の着地見込みによる予実管理を通じて、目標達成の精度を引き上げるのが望ましい。

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予実管理は文字通り、予算と実績とを対比させながら目標達成へと向けていくアプローチです。

そのためまずは予算と実績の対比、あるいは前年との対比で差異を確認しながら問題箇所の把握、その原因を掘り下げていきます。

ただ、この時に大事な要素のひとつはスピード感です。

テキスト内でも触れていますが、月次の予実管理において前月の損益計算書がまとまるのが翌月の下旬、なかには翌々月にまでずれ込んでしまうケースも見受けられます。

こうなってしまうと差異の確認をしてから、それを実際の改善行動に反映させるまでのタイムラグが非常に大きくなってしまい、目標達成に向けてマネジメントする余地が乏しくなってきます。

単に作業として予実管理をするのではなく本来の目的である目標達成のために、との観点でいえば月のマネジメント単位を終えてからはじめて予実の対比をするのではなく、進捗に応じて現在進行形で月次の着地推定をしながら予実管理を行っていく必要があります。

そうなると必然的に「月」の目標達成に向けた「週」の単位でのマネジメントが求められ、テキストに記しているように各クラブで「おのずと会議(マネジメント)体制を整備する」のが妥当です。

会議体に関する詳細は1節の「販売管理」のところで解説をしたのでそちらを参照してもらうと良いですが、改めて今回の内容から各クラブで週次のマネジメントをしていく必要性の理解につながっていけばと思います。


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