「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論467」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第11号(2004.3.25発行)「コラボレーション」7~※名称等は当時、一部文章省略
5.コラボレーションの実際
(1)病院・医師とのコラボレーション
セントラルスポーツは、順天堂大学浦安病院(浦安市)や川鉄病院(千葉市)の医師らとも関係を築いて、共同でリハビリテーションプログラムを開発し、各々の病院の近くにある同社クラブでそれらを提供している。
同プログラムへの参加者は病院からの紹介で入会した会員がほとんどであり、トレーナーは医師と連繋してケアに当たっている。
この関係をより発展させたのが、同社が2001年5月千葉県柏市に開業した「セントラルウェルネスクラブ柏」での取り組みである。
同クラブは自社建築・所有のビルであるが、このビルには開業時から同社と関わりの深い「飯島整形外科」(延床面積約70坪)が入り、I医師とクラブが連繋して患者(顧客)のリハビリテーションを行っている。
患者(顧客)を紹介したり、されたりの関係を作りながら、受け入れた患者(顧客)の情報を共有し、きめ細かなリハビリテーションを協働して提供しているのである。
またI医師はクラブで会員向けに健康づくりに関係したセミナーを行ったり、トレーナーの研修の講師も引き受けたりもしている。
クラブは多大な恩恵を受けているわけである。
同クリニックはこの数年間で柏市でもトップクラスの来院者数(1日来院者約200名)を誇るクリニックへと成長している。
病院または医師と組んでのリハビリテーションプログラムの導入~実践により築き上げられた実績は、将来軽度の要支援・要介護者らに対して筋力トレーニングや食生活指導などの介護予防が義務付けられることになった場合、その受け入れ拠点となるのに有利な材料になるのではないか。
クラブに通所介護機能を付帯させるなど、やり方次第でフィットネス業界は大きな市場機会を得られるかもしれない。
~ここまで~
セントラルウェルネスクラブ柏は、当時8,000名の会員を誇る超マンモスクラブであり、そのような規模感であるクラブと病院がコラボレーションをすると両社がWin-Winの関係になることがこの記事で分かります。
セントラルスポーツは千葉県が創業の地、お膝元であり、それらの自社所有地や地縁を活かすことをすると成功の確率が上がると考えられます。
やはり、単にビジネスライクでコラボレーション相手を見つけると破綻するリスクもありますが、もともとの関係性がそれなりにあることは有利に働くと言えるでしょう。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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