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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論314」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第2号(2002.9.25発行)「インストラクターの時代」5~※名称等は当時、一部文章省略

3.顧客価値創造時代の商品・サービス

顧客が満足する商品・サービスは一朝一夕では創れない。

ヒットさせるのには、ある程度の時間が必要である。

今、インストラクターが提供している商品・サービスの中から将来に渡ってぐんと大きく伸びる可能性がある「芽」を紹介したい。

1)測定~カウンセリング

エクササイズプログラムやサプリメントを狭義の商品と捉えると、測定~カウンセリングは、それらの商品の利用や購買を顧客に提案、推奨、促進するための手段とも言える。

測定~カウンセリングという機能は以前からあったが、最近、先行各社は特別なツールを用いて、それを効率的・効果的に行っている。

代表的なツールは、体成分測定器「インボディ」だろう。

1台数百万円する高額な測定器だが、ティップネスはこの4月、全33店舗に本器を導入した。

4月1ヶ月間だけで、23,713名もの顧客が、このサービスを受けており、その後も毎月20,000名前後の顧客が受け続けている。

顧客には「Dr.フィットネストレーニングカルテ」という名称の出力帳票が渡される。

この帳票、実に良く出来ている。

体型分析、基礎代謝量、筋肉量バランス、体水分検査、体成分分析、体位別脂肪厚、むくみ、フィットネススコアの現状と変化が、図表やグラフ、数字を使って分かりやすく示されている。

見やすいように色使いやレイアウトにも工夫が施されている。

何より良いのが、お勧めのトレーニングやサプリメントが載せられている点。

これが会員のトレーニング意欲をぐんと後押しする。

ティップネスではこの後押し効果を強めるために、マシンジム内のショートプログラムを提供するスペースで、1日4~5回、1回15分の「体型分析・体力分析内容説明会」を行っている。

本サービスは原則無料で提供されているのだが、より詳しいカウンセリングを希望する顧客に対して本年5月より1回1,500円(30分)でカスタマイズされたプログラムを提供、解説する「マイ・プログラム・サービス」を始めている。

同サービスは目標に対する消費・摂取カロリーの設定、それに合ったトレーニングメニューの設定、サイズチェック、シルエットシミュレーション、食事メニューサンプルなどから個人に合ったよりきめ細かいメニューを説明するというもの。

同社はさらに、「実際のトレーニングを見て欲しい」という顧客に対して、「パーソナルトレーニング」のサービスを有料で提供する流れも作っている。

~ここまで~

当時としては最先端機器であった「インボディ」に代表される体成分測定器は、現在、業態問わずほとんどのクラブで常備されていると言えます。

それは価格が数十万円程度まで低減されてきたことも影響しておりますが、やはり自動測定による現状理解は、カウンセリングや運動処方には欠かせませんので、もはや必須ツールと言っても過言ではありません。

もちろん、トレーナーによるそこからの適切なアドバイスや具体的指導が、本番ではあるものの、簡便にトレーナーのみならずお客様が理解しやすい測定ツールはとても貴重です。

さらに現代で言えば、高額な測定機器が無くても、それこそスマホアプリで姿勢測定やその他の各種分析も出来るような時代になってきておりますので、この分野の発展はクラブ経営に少なくない影響を与えると考えられます。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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