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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論403」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第7号(2003.9.25発行)「デフレシフトで不振脱出ー顧客呼び戻す再生手法」3~※名称等は当時、一部文章省略

価格整合がポイント

デフレ環境下、生活者の低価格志向は日増しに強まっている。

提供される「商品」に整合した価格に変えなければ、顧客はそっぽを向くだけである。

このことはいくつかのデータでも裏付けられている。

FIAが2001年2月に発表した「一般市民の健康観と運動の実践及びフィットネスクラブに関する意識調査」で未入会者も含めた2,502人にアンケートをした結果によると、「会員となって運動することの負担(抵抗)感」や「クラブを選ぶとしたら、重視するポイント」は、いずれも「会費」や「価格」が最上位となっていて、調査対象者が望んだ値頃の月会費の平均額は5,461円だった。

当編集部も同様な調査を2000年にネットで実施しているが、そこでも値頃の月会費として最も多かった回答は「5,000~5,900円」であった。

「デフレシフト」のポイントの1つは、間違いなく価格整合にあるということだ。

ただ誤解なきよう付記しておくと、上記の策は、既存の不振店の一部には向くが、新規店に導入するには向かない。

また価格整合やコストマネジメントだけでは完全な再生は果たせない。

やはり相応の価値付けも必須である。

※「アヴァンス光明池」が当時、打った策は価格整合に加え、マシンの全面入れ替えやジャグジーの新設などのハード面の充実と徹底した接客強化などのソフト面の充実である。

~ここまで~

上記のアンケート結果は、どの時代やどの業界でも当てはまる結果と思えますので、そのことで戦略を判断することは早計であるとアバター近藤は考えます。

何故なら、無料でない限り、貨幣経済において、価値は価格に換算して交換(いわゆる購買)するかを判断するからです。

従って、この種のアンケートを取れば、出来るだけ安いほうが良いと答えるのが、お金が有り余っている人以外は当然となります。

そうなると、価格を戦略ベースにすることは、大量生産や大量仕入によりコストメリットが連動する業界でないフィットネス事業にとっては、単なる売上減少要因となりますので、自らリスクを抱えることになると考えた方が良いでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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