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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論271」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第36号(2001.9.25発行)「米英のフィットネスクラブ産業史」8~※名称等は当時、一部文章省略

1.米国のクラブ産業史

90年代後半になると、異業種企業の参入も相次いだ。

IT企業が会員定着をサポートするコンピュータシステムや、エンターテイメント性を提供するシステムをクラブ業界にもたらした。

代表的な例では、99年フィットリンクスがベンチャーキャピタルから12億円の出資を受けて会員定着をサポートするシステムを開発してビジネス展開を加速。

またインターネットを利用してカーディオマシンのコンソールにエンターテイメント性の高いコンテンツやエクササイズに関する情報を提供するネットパルスやEゾーンなども登場した。

またスパ業界、ホテル業界、不動産業界などの業際企業も、独自で参入したり、クラブ運営企業との提携を進めていった。

業界が年々成長するにつれて、90年代後半にはクラブのサービスやプログラムで差別化しようとする動きも見られるようになっていった。

20歳前後のジェネレーションXと呼ばれる世代にターゲットし、ナイトクラブのような雰囲気でニューヨーク1号店を開設したクランチフィットネスなどは代表的な例である。

クラブが提供するプログラムにも注目が集まり、スピニングやヨガ、ピラティス、ボディトレーニングシステムなど、新プログラムの開発・導入も盛んになっていった。

~ここまで~

上記記事の内容を見ると、1990年代後半には既にパンデミック前の日本のフィットネス基本フォーマットにかなり近い形になっていたことが分かります。

つまり国内のフィットネス事情は、米国のトレンドを追いかけて、2000年代に同様の形になった。

そしてその後、2010年代の10年間は、再び米国のトレンドの変化を模倣し、基本的にその延長線上での対応に留まっていたと言えるでしょう。

パンデミック下において、米国ではペロトンなどのホームフィットネスが一時期、注目を集めていましたが、日本のフィットネス企業が、模倣路線をさらに続けるのか、国内事情にあった変化を模索していくかは今後の勝負の分かれ目になるかもしれません。

それには、ニューノーマル時代に日本の顧客が抱える不(負)の状況を見つめることが最も近道であるとアバター近藤は考えます。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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