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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論466」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第11号(2004.3.25発行)「コラボレーション」6~※名称等は当時、一部文章省略

5.コラボレーションの実際

前置きが長くなったが、コラボレーションという手法の概要がご理解頂けたことと思う。
本章では、当業界における先行事例を具体的に示してみたい。
クラブ経営企業がコラボレーションを組むパートナーの種類別に出来るだけ多くの事例を紹介することにする。
これらの事例をマネするのではなくヒントにしてぜひ独自のコラボレーションに取り組んで欲しい。

(1)病院・医師とのコラボレーション

最も多く見られる取り組みはフィットネスクラブと病院・医師とのコラボレーションだろう。
この10数年間で「メディカルフィットネス」という言葉が広く使われるようになってきた。
業界でも過去、メディカルフィットネス絡みの大小様々なトライアルがなされてきた。
しかし、その成果はどうであったか。
いずれもビジネス的に大きな成果が上げられないまま、時が過ぎた感がある。
だが、ここにきてその状況に少し変化が見え始めている。
フィットネスクラブと病院・医師との新しい関係構築により、生活者に受け入れられ、かつビジネス的にも採算に乗るサービスが創り出されてきつつある。
これは高齢化やそれに伴う疾病率の向上、健康づくりへの関心の高まりといったクラブを取り巻く環境変化に加えて、クラブ、病院・医師の側の努力も大きい。

セントラルスポーツは20年前より社内に研究所を持ち、医学的な臨床アプローチからスポーツ選手の技術・体力や一般生活者の健康増進についてクラブで活用できる知見を蓄えてきている。
同研究所は運動生理・スポーツ生理に詳しい順天堂大学教授A氏と関係を築き、クラブに取り入れるプログラムの基礎研究や効果検証を進めている。
クラブ側には最前線で活用できるサービスが整えられるほか様々なメリットがあるが、これにはA教授の側にもメリットがある。
フィットネスクラブは被験者(会員)のプロフィールが明確な上、実際に処方するトレーナー・インストラクターを数多く抱えているため、研究成果の検証が行いやすいのである。

~ここまで~

記事当時、まさにセントラルスポーツに属していたアバター近藤ですが、正直、研究所のエビデンスがクラブ運営に活かされたことはほとんど無かったと思います。

研究結果は出ていたものの、特定のクラブやスイミングの選手育成などにフォーカスされていたようで、通常クラブの成果提供に影響を及ぼすまでの視点は無かったと考えられます。

やはり知見というのは、全体へ波及してこそ、より活かされると思われますので、その辺りは残念な状況だったと言えます。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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