「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論257」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~クラブマネジメント通巻第36号(2001.9.25発行)「業界再編期のクラブ経営」20~※名称等は当時、一部文章省略
パネリスト
斎藤敏一氏(株式会社ディックルネサンス代表取締役社長)
白井省三氏(株式会社ティップネス代表取締役社長)
中島良一氏(株式会社フィットネスマネジメント代表取締役社長)
4.個別の戦術
司会:さて、次は戦術面での取り組みについてお聞きしたいと思います。
ここ数年当業界も含めてビジネス界全般で成功に欠かせないキーファクターと言われているものが3つあります。
ITの活用、女性の労働力の活用、中高年獲得のためのマーケティング、の3つです。
各々について取組みのスタンスや中身についてお教えいただけますか。
斎藤:まずITですが、クラブビジネスにとっては2つの意味があると思います。
1つは管理ツールとしてのITということです。
これについては今まで手作業や会議などで行っていたものがコンピュータシステムを使ってできることになった為、とても便利になりました。
こういう意味においては当然のことながら、誰もが利用しなければいけないものだと思います。
これを避けていると、情報管理技術の流れに乗り遅れてしまいます。
クラブ業界でもナレッジマネジメントによって運営の質を上げていこうという取り組みが始まっています。
もう1つのITの意味は、それを何か商売のネタにできるかという活用方法です。
これについては先ほど述べましたが、今からネットを使ってビジネスを立ち上げていくということにフィットネスクラブも無関係ではいられなくなると思います。
健康という大きなくくりにおいても避けることはできません。
すでにオムロンなどが色々なことにトライされていますね。
でもまだ、電話やFAX、紙でもできる程度のもののような気がします。
私も今、オムロン提供のサイトでマイナス3㎏のダイエットをしようと試していて、アドバイスが送られてきますが、だいたい、PCの前に座って毎日そのサイトでやり取りするくらい辛抱強い人でしたら、もうとっくにダイエットできていますよ(笑)。
PCの前に座る癖のない人にどういうふうにしてダイエットさせるのかと考えないと成功しないなと思いました。
几帳面な人を対象にしてネットでビジネスを考えているうちは駄目。
だからテレビを観るように、あるいは電話で話すように、もっと言うと空気を吸うように当たり前にダイエットに取り組めるようになって初めて私はそれがビジネスになるのだと思います。
そういう意味では携帯電話を通しての何かは面白そうだな、と思っています。
~ここまで~
当時はスマートフォンもSNSも動画サイトもありませんでしたので、デジタル利用でのフィットネスサービスは、PCでの提供がやっとであったようです。
まさか20年後にこんなに気軽に動画を扱えて、誰もが発信できるようになるとはサービス開発者以外、想像すらできなかったと思います。
まさに斎藤社長が述べたテレビを観るように、電話で話すようにということが実現した社会であると言えます。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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