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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論230」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第33号(2001.3.25発行)「日本のフィットネスクラブ産業史」9~※名称等は当時、一部文章省略

業界大手各社プロフィール

2001年度末の日本の企業売上高ランキングを、1999年末の数値をもとに6位まで予測し、順に各社の歴史を簡単に振り返ってみることにする。

業界第1位 株式会社ピープル

スーパーマーケットをはじめとした流通業を営むニチイは、物販以外の価値を地域に提供していくことを企図して1974年ピープル1号店(スイミングスクール)を兵庫県西宮市にオープンさせた。

1978年にピープルとして独立。

以降同社はスーパー付帯型と独立型の店舗を並行して展開、徹底した低コストと集客力、商品開発力を強みに現在、日本のフィットネス業界では売上高NO.1となっている。

当初はスイミングスクールとして成長した同社であるが、1983年青山にエグザスをオープン。

当時延床面積250坪で約5,000人を集めた後、ビジネスの機軸をフィットネスに移して全国規模で店舗を急展開していった。

だが、バブル経済崩壊により一時業績は平行線をたどる。

しかし同社が同業の大手他社と違ったのは、スピーディーな変化対応にあった。

バブル崩壊後、急ぎ不採算店の見直しをするとともに価格の適正化を推進、積極的なスクラップアンドビルドによって収益構造を立て直して、1996年には株式公開にこぎつける。

資本力を強化したことで、借入れ金を返済すると同時に出店を加速、現在の業界第1位の地位をゆるぎないものにしている。

2000年2月末の時点でのピープルの店舗数は合計135店舗(フランチャイズ26店舗を含む)。

4つのブランド(業態)を展開している。

~ここまで~

まず、現在と違うところは、親会社がニチイ(のちにイオンリテールに吸収)からゲーム会社大手コナミに代わり、コナミスポーツとなっておりますので、ピープルという社名を知っている方は、業界のベテランだと思います。

そして、元々、コナミ傘下に入って以降、記事にあるような斬新な取り組みが無くなり、思ったようなシナジー効果を得られなかった上に、パンデミックで築年数を重ねた総合型クラブの低迷も顕著なことから、長らく守ってきた業界第1位の座から転落するのではないかと予想しております。

当時の攻めの経営姿勢を知っているアバター近藤から見ると、親会社の変更がフィットネス事業会社として、残念な方向に向かってしまったのではないかと推察してます。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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