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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論194」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第31号(2000.11.25発行)「定着志向のクラブ経営(GH&FCオーナー ジョー・シルリ氏)」5~※名称等は当時、一部文章省略

マーケティング

ではマーケティングの話に移るとしましょう。

マーケティングの目的は顧客の頭の中に、あなたのクラブやクラブでのサービスが競合クラブのそれらとは違って優れたものだということを作り出すことにあります。

では、違いを生み出すためには何をしたらいいのでしょうか。

まず、自身のポジショニングを明確にして、ターゲットした人々にその魅力が伝わるようにすることです。

ポジショニングは数多くあります。

コストリーダーシップをとって、安い価格のクラブを探している人にアピールすることもできます。

ですが、この戦略の問題点は、多くのクラブ経営者がやろうと思えば、もっと安い価格を実現できてしまうことです。

プログラミングでリーダーになることもできます。

革新的で創造的なプログラムを提供するのです。

または、他のクラブにはない施設をもっていれば、施設アイテムで差別化することもできます。

他のクラブより、質の面でリーダーシップをとることもできます。

24時間営業し、便利さでリーダーになることもできます。

また、特定地域にチェーン展開をして、立地の便利さや利用できるクラブ数で差別化することもできます。

または、子どものための施設やプログラムを多く揃えて、家族に高い価値を提供できるクラブになることで差別化することもできます。

または、地域との密着度でリーダーになることもできます。

人々は、地域貢献志向の高い企業を好むものです。

ここまでで、恐らくクラブは、何らかの点で良く知られていなければならないということがお分かりになったことと思います。

もし、一番の競争力の源泉は何か知りたい場合は、「顧客との親密性」という言葉を覚えておくといいでしょう。

これは、どんな業界の、どんな事業でも、どんなポジショニングをとっていても通用するものです。

~ここまで~

ニューノーマル時代におけるマーケティングの解を見事に表している記事だと思います。

自社のポジショニングを明確に意識していることが大前提ですが、それをしていたとしても、多くの企業は今回のパンデミックで30%前後、顧客を失ったと思われます。

つまり、この事態を招いた本質的な要因は差別化うんぬんの話ではなく、「顧客との親密性」という源泉が乏しかったためであると言えます。

ましてや多くの企業が実施している差別化ポイントは、いわゆる模倣困難性の低い部類の対応であるが故に、同質化という問題もはらんでいます。

24時間化、バーチャルレッスン化、オンラインレッスンプログラム導入などの対応は、実は同じ思考の中での対応に過ぎないことが良く分かると思います。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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