「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論656」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第21号(2005.11.25発行)「地域密着マーケティング」18~※名称等は当時、一部文章省略
5.地域密着マーケティングの導入ステップ
③戦略アクションプランの決定
地域密着を図るビジョンを策定した次には、それを最も効果的・効率的に実現する戦略を立て、さらにはそれと整合するアクションプランを立案していく。
例えば、株式会社メガロスは「アクティブ100メガロスプラン」と題し、「100歳になっても、介護を必要とせず心身ともにアクティブに過ごせるよう、全力でサポートすること」を使命として掲げている。
そしてこの使命を各クラブが各地域で実現することを戦略と捉えると、同社はこれに整合するアクションプランをいくつも揃え、実践している。
例えば、100歳まで元気に生きるためには日常生活動作能力が求められるが、その維持向上には筋力トレーニングがポイントであるとして、これを分かりやすく伝えるために「メガロス健康7つの法則」としてまとめ、ポスターやパンフレット、会報等により啓発したり、会員や地域住民を対象にした数々のイベントセミナー等で紹介したりしている。
トレーナー・インストラクターの教育にも力を入れていて、元ボディビルダーでもある東京大学大学院教授の石井直方氏をアドバイザーとして迎え、スタッフ全員が現場最前線で科学的根拠のあるインストラクションができることを目指している。
さらに60歳以上を対象とする会員サークルとして「倶楽部100(ワンハンドレッド)」を組織し、クラブ内だけでなくクラブ外での活動も行っている。
地域密着マーケティングをお題目にしないためにも、このアクションプラン作りとその実現、日常的な活動とビヘイビアが大事になる。
④マネジメントシステムの構築
スタッフ1人ひとりが地域密着マーケティングの意義を理解し、各レベルで自主的に取り組むためには、PDCAをきちんと回していくためのマネジメントシステムが必要になる。
成果を確認し評価するシステムに反映させたり、あるいは地域密着を実現する数々のアクションプランをスムーズに機能させるための教育サポートやそのための組織体制作り、ツールの整備なども行わなければならない。
⑤コミュニケーション
地域密着マーケティングの締めくくりは、会員はもちろん地域の生活者などを含めた利害関係者とのコミュニケーション。
地域の生活者に好評価してもらうクラブになるためには会員やスタッフに対する内向けの活動に止まらず、積極的に外に出向いて、自社が行っている活動内容について理解を得たり、新たなビジネス機会を創造したりすることが重要となる。
~ここまで~
「地域密着マーケティング」が単なるお題目にならないようにするためには、やはりアクションプランが日常の運営業務と紐付き、行動を起こすことが経営に良好な影響をもたらすとスタッフが確信できることが大事だと思います。
また、それらの結果が、報酬等の評価・考課とも連動し、報われる仕組みも重要でしょう。
このような連動が欠けている場合、スタート時は意気込み強く活動できたとしても、いつの間にか、尻すぼみや形骸化が進行してくると思われます。
その意味で、仕組み化の妙も成功のファクターになるとアバター近藤は考えます。
お読みいただきありがとうございました。
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