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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論291」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第38号(2002.1.25発行)「パーソナルトレーニング」16~※名称等は当時、一部文章省略

2.パーソナルトレーニングシステムの導入

(4)パーソナルトレーニングの品質維持

パーソナルトレーニングの品質は、どう維持したら良いのか。

これにはいくつかの方法があります。

次の通りです。

①メンバーに年1回満足度調査を行い、結果を踏まえて運営を見直す

②メンバーにランダムに電話をかけて、満足度について訊き、それをトレーナーにフィードバックする

③パーソナルトレーニングをしていたけれど、途中で止めてしまったメンバーに電話をして、なぜ止めてしまったのかを訊き、トレーナーにフィードバックする

トレーナーに問題があったのか、目的を達成できたからなのか等を確認します。

仮にトレーナーに問題があった場合でも、そのトレーナーを解雇するといったことはありません。

時々、メンバーの中には特定のトレーナーのことを悪く言う人もいますが、私はそういう声にあまり大きく反応しないことにしています。

努めて冷静に客観的に見ようとします。

多くのトレーナーはお客様が自分に対してどう評価しているかを聞きたいと思っています。

ですからトレーナーは暫くパーソナルトレーニングを受けていたけれど、急に受けなくなってしまったというお客様の名前を私に教えてくれます。

私はそういうお客様に電話してみます。

お客様はトレーナー本人には言えなくても、私には言ってくれる場合があります。

④研修マニュアルを定期的に見直し更新する

⑤トレーナーに対して継続教育の機会を定期的に提供する

私は2つの種類の継続教育の機会を提供しています。

1つは、月に1回1時間、教育担当者がクラブ内で教育を行っています。

もう1つは、1年以上クラブで働いてくれたトレーナーには年間150ドルの研修費を提供し、外部のセミナーに参加できることにしています。

⑥「顧客ファイル」に定期的に目を通し、正しい手順が踏まれているか、記録書類が作成されているか確認する

⑦定期的にトレーナーの資格認定が更新されているかを確認する

⑧定期的にスタッフの成果を評価し、スタッフの定着を図る

さて、私の話は以上です。

今日話したことを基にすれば、システムは作れると思います。

後になってシステムを変えたり、直したりするのは大変なので、最初に注意深く作るようにした方が良いでしょう。

~ここまで~

品質維持において、やはり重要なのは、顧客からのフィードバックを真摯に受け止める心構え・姿勢だと思います。

しかしながら、企業・クラブによっては、利用者からの積極的なフィードバックを忌避する傾向すらあることを感じます。

例えば、大きなクラブの目立たない場所に、ひっそりとご意見を記入できるシートが置いてあったり、マネージャーや社員が直接的な対話を避け、ご意見などに対しては前面に立つアルバイトスタッフに任せっきりにしたりといった行動です。

パーソナルトレーニングに限らず、そのようなスタンスでは、顧客が物言わず静かに去っていき、改善する機会を逃してしまうことになるでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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