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8月27日(日):個店経営の本質は「デマンドチェーン」

昨日は日経MJの記事からコンビニの大手各社が地域に根差した個店経営を深掘りしている旨に触れ、そのまま個店経営について記しましたが、本日もその続きをもう少しばかり。

昨日はビジネス雑誌「販売革新」で「チェーンストアの『個店経営』」の特集のこと(2019年10月号)を引き合いに話をしましたが、そのなかでチェーンストア理論にもとづく従来型の画一売店業態チェーンと個店経営チェーンの違いについて言及した箇所があります。

それによれば従来型の画一売店業態チェーンの本質は「サプライチェーン」であり、個店経営チェーンの本質は「デマンドチェーン」である、と定義されています。

もう少し具体的に説明すると、画一売店業態の「サプライチェーン」とはイコールでモノのサプライとしての「販路」であり、店舗や組織はコスト要因と位置付けられるものです。

これに対して個店経営チェーンの「デマンドチェーン」は独自価値の創造であり、店舗や組織はマーチャンダイジングと並ぶ価値創造要因と捉えられています。

平たくいえば店舗は単なる売場としての「販路」ではなく、価値を生む「源泉」の役割を担うということです。

扱う商品や発注量について、個店ごとの売上動向によってそれを判断するだけなら、今の時代はビッグデータを解析したり、AIなどを活用すれば本部主導でも個店ごとの数量管理は難しくありません。

でもデータの後追いによる発注ではなく、店舗で顧客動向を観察したり、対面でのコミュニケーションを通じてニーズを拾い上げることが求められます。

こうした状況になると、そこに求められる人材像も必然的に変わってきて、規定されたことをその通りにだけ行う「コストとしての人員」ではなく、五感を総動員して「発注という創造的行為を行う人間」です。

つまり個店経営をやるということは指示待ちではダメで、主体的・創造的な現場があってこそはじめて成り立つものだといえるでしょう。

個店経営と聞くと耳障りもよく、自由度も高いから肯定的に受け止められることも多いですが、それとセットで創造的であることとそれに伴う結果責任もセットです。

この点は私たちフィットネスクラブにおいても同様ですね。

自社における複数店舗の運営でも個店経営の度合いを強めようと考えたら、現場の創造性は不可欠になります。

私たちは運動指導やケアを中心にしたコトの提供なので、創造的行為は小売のように発注で完結するのではなく、お客様のニーズを拾い上げ、それに対する問題解決をその場で実践・提案していくことです。

そこがベースにあってこその個店経営なので、まずは現場の創造性を今まで以上に高めていければと思っています。

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