「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論249」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~クラブマネジメント通巻第36号(2001.9.25発行)「業界再編期のクラブ経営」12~※名称等は当時、一部文章省略
パネリスト
斎藤敏一氏(株式会社ディックルネサンス代表取締役社長)
白井省三氏(株式会社ティップネス代表取締役社長)
中島良一氏(株式会社フィットネスマネジメント代表取締役社長)
3.企業の進路
中嶋:そして新分野への取り組みについて。
これには例えば、PFI(編集部注:Private Finance Initiativeの略。民間の経営ノウハウや資金を使って社会資本を整備する手法)があります。
私は少しこれには興味を持っています。
実際にある県から進出要請があって、今、手を挙げています。
その他には、メディカル分野にも昔から興味を持っています。
何とか事業化したいと思っているのですが、ベンチャー企業というのは商品を絞り込まなければいけません。
当社はスイミングスクールはやらない。
16歳以上の大人だけに限ってコンパクトな施設で展開するという様に絞り込みを効かせて事業を進めてきています。
言ってみれば、「ユニクロ」とか「しまむら」の(ような専門店)路線でやってきているわけですよ。
巨艦(店)では出店できないし、またしません。
巨艦(店)は資金とかブランド力がある大手がやればいいのです。
当社は隙間を狙うしかない。
だからメディカルも取り組みたいのですが、今はやめています。
~ここまで~
その後、現在まで「ユニクロ」や「しまむら」が衣料品業界において存在感を示しているように、フィットネス業界でも専門店化は確実に進んできました。
その意味で、当時、開発を進めた業態は違うものの、考え方は的確であったと振り返ることができます。
なおPFIについては、これまでいくつかの事例が出るには出ましたが、その件数は著しく少なく、また上手くいったという話も残念ながら、アバター近藤の耳には入っておりません。
その要因は、役所の仕事の進め方と民間の事業の進め方とのギャップが大きいからではないかと考えております。
かつて在籍した会社で、それに近いスキームでの出店を目指したことがありましたが、役所との意思決定スピードの違いや手のひら返しの無責任体制(発言の責任をあえてはっきりさせない)、数年ごとの人事異動によって振出しに戻るなど民間では有り得ない仕組みで、融合は異次元レベルの難しさだなと感じたことがあります。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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