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10月4日(水):身体拡張のこれから

いま日経新聞では「テクノ新世 「神」の領域へ」と題したコラムが展開されています。

1回目で特集されていたのは「身体拡張『超人類』の時代」についてで、同内容で触れていたのは生体の電気信号を読み取って動く「サイバー義肢」や脳波によってアバターを操作する「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」などです。

BMIで真っ先に思い浮かぶのはガンダムにおけるファンネルようなサイコミュ兵器ですが、かつてはアニメや映画の中の世界の一場面で出てきたこれらの技術は着実に進化をしていて、その一部は徐々に社会に実装される段階に入ってきたのだと思います。

実際に冒頭に触れた記事では人間の能力を拡張する装置やサービスの市場規模は30年に現在の4倍の6300億ドル(約93兆円)に達すると見込まれているそうです。

また記事内には「サイバー義肢やBMI技術は障害者の身体能力を補うだけでなく、脳の神経ネットワークを書き換えて眠っていた能力を発現させることも分かってきた」との記載もありました。

これまでは失われてしまった機能を補完する意図で用いる身体拡張がほとんどでした。

障害を持つ方々の自由度を高める諸々もそうだし、老化による衰えをカバーする類もこれに当たるでしょう。

例えば視力が落ちた状態を補完するメガネ、聞き取りにくくなった聴力を補う補聴器もまたひとつの身体拡張であり、これらに関してはすでに身近になっています。

これに対して「脳の神経ネットワークを書き換えて眠っていた能力を発現させる」といったことは人間に出来ることを広げようと可能性を追求することにあたります。

このように現状で何のマイナスもない状態で、自分にプラスを生むための動機による身体拡張に踏み込んでいくのは新しい領域である分、賛否が分かれるかもしれません。

一口に身体拡張といっても身体動作を補完するもの、認識を広げるもの、記憶の外部化など様々です。

生成AIなどもそうですが、今後のテクノロジーは非常にセンシティブな部分に踏み込んでいくことになるので、そこをどのような動機で、どのように用いていくのかが大事になっていくだろうと思います。

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