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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論685」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第24号(2006.5.25発行)「導入進む、クラブに質と色添える付帯アイテム」1~※名称等は当時、一部文章省略

顧客に対する魅力をより高めると同時に競合店との差別化を効果的に図るため、ポジショニングとコンセプトを明確化し、戦略的にそれに相応しい施設アイテムを導入するフィットネスクラブが増えてきている。
今、先行各社はどんなアイテムを導入してきているのか。

よりパーソナルな身体づくりをフォロー、ピラティスやPFT、サーキットトレーニングなどの専用エリアを付帯

ボディのリメイク、リコンディショニングを求める顧客のウォンツにきちんと応えるためにピラティスやファンクショナルトレーニング、サーキットトレーニングなどをPFT(パーソナルトレーニング)または少人数のグループによる形式(スクール業態を含む)で提供するクラブが増えてきている。
成果志向型ジムだけでなく、ジム・スタジオ型や総合型のクラブが導入する例も多く見られるようになってきた。
「スポーツスパ アスリエ一之江」や「ティップネス宝塚」には専用のピラティスルームやファンクショナルトレーニングエリアがあり、顧客の評判も上々だ。
こうしたアイテムの存在はオプション料金でPFTを提供することに対して顧客の納得感が得られやすく、経営的にも客単価を引き上げる効果がある。

癒しを求める現代人をケア、露天風呂・温泉を付帯

ルネサンスやワークアウトワールド・ジャパンなどクラブ名に「スパ」を冠する企業が増えてきている。
露天風呂や温泉、岩盤浴、アウフグースサウナ、ミストサウナ、マッサージなどスパ・リラクゼーション系のアイテムの導入はシニア層の参加を促進できる。
だがそれだけではない。
今は、団塊世代や若手女性層も大いに癒しを求めているため、全世代の参加を促すことに寄与する。
こうした水回りのアイテムは導入に比較的コストが掛かることからためらいがちであるが、顧客分析や競合施設との戦力比較を慎重にしたうえで中期的視点に立ち、拡充するクラブが増えている。
だが、中途半端な導入は禁物である。
プールサイドにジャグジーを1基付帯するだけといったようなナンセンスな計画では、経営を揺るがしかねない。

~ここまで~

パーソナルトレーニングやセミパーソナルトレーニングを付帯アイテムとして導入する流れは、記事の時代から現在まで進展し、既存クラブにおいて今となっては当たり前と言える状態になっています。

また、スパ・リラクゼーション系アイテムの導入も同様の展開が見られましたが、2010年代中盤までで頭打ちになったことは、クラブ小型化の流れとも連動していると思います。

近年では、パンデミック前までのサーキットジム出店増、それ以降の24Hジム出店増、そして昨年からのコンビニジム「チョコザップ」出店増によってこれら付帯アイテムを新設したクラブの出店は極々少数と推測されます。

時代の流れは否応なしに襲い掛かることを示す事例の一つであると言えるでしょう。

お読みいただきありがとうございました。

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