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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論702」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第25号(2006.7.25発行)「フットサル」3~※名称等は当時、一部文章省略

フットサル事業のビジネスモデルと、民間クラブ運営企業の強み・弱み
日本で第一号のフットサルコートの立ち上げに関わり、現在フットサル事業のコンサルタントとして活動中の有限会社スポーツクリエーションのT氏によると、フットサルの主な収入源は、「面貸し」「スクール」「イベント」「物販」の4つであり、収入の構成比は通常、会費収入が15%、面貸し収入及びスクール収入が60%、イベント収入が20%、物販収入が5%となっているという。
スクールおよびイベントを外部業者に委託する場合は、面貸しと同様の位置付けとなる。
一方支出面では、主な経費は「地代・家賃」と「人件費」で、スクールやイベントを外注すれば、「業務委託費」がそれだけ増えることになる。
また、近年屋外コートより屋根付きまたは屋内コートの方が人気が高まりつつあるが、そうしたニーズに応えるために初期投資が大きくなれば、それだけ経常のコスト負担も大きくなりがちなので、事業計画には注意が必要である。

4つの収入源のうち、利益率でも「面貸し」が最も高い。
だが、競合が激しくなるにつれて、この「面貸し」の稼働率を高めるために、魅力的な「スクール」や「イベント」を実施し、クラブハウス等にも魅力を備えることが必要になっていくる。
フットサルコートが不足していた時代には「造れば入る」状態だったが、エリアによっては、もはやそれでは勝負できない状況になりつつある。

現在のフットサルコート事業者の参入経緯が様々であるため、収入の構成比も支出の構成比もそれぞれの条件によりかなり違いがあるのが現状である。
T氏はこのフットサル市場におけるフィットネスクラブ運営企業のビジネスチャンスとリスクについて次のように話している。

~ここまで~

前職時代、直接管轄してはおりませんでしたが、自社所有地にてフットサル事業が営まれていて、その収支状況を聞いておりました。

会員数×客単価という分かりやすくかつ見積りやすいフィットネス収入と比較して、メインとなる面貸し及びスクール収入に安定性が乏しいという印象をその時、持ちました。

それは、会員登録することで月会費として毎月、安定計上されるフィットネス売上と違い、稼働率が大きく売上の増減に影響するからです。
面貸しの予約シートを見ても、平日夜と土日は埋まる一方、平日昼間はガラガラな状態で、とても非効率だと感じていました。
恐らく人気のある時間は取れないこともあると思われ、隠れた機会損失も考えると、単一アイテムとしては物理的・構造的に難点のあるビジネスと分析されます。

お読みいただきありがとうございました。

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