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ケガの正体と予防〜外傷と障害と合わせ技〜

ケガには大きく分けて2種類ある。【外傷と障害】。スポーツ現場では20年以上前から【スポーツ外傷】【スポーツ障害】と2つの考えをもとにケガの対応している。とてもとても常識的なこと。しかし、スポーツという冠をとった一般社会にはとっては全く馴染みがない単語になっているように感じている。

●【外傷】は、直接的な衝撃からケガをしたもの。例えば、車にぶつかった衝撃での首が鞭打ち。スポーツなら、ラグビーでタックルを受けた時、脚を固められて膝をあらぬ方向に捻られてしまった際の前十字靭帯損傷とか。

外傷は予防するためには
①筋トレで衝撃に耐えうる強固な筋力を作る。
②合気道みたいな衝撃を柔軟に受け流す体の使い方を覚える。
③危険を察知する視野の広さと事前予測能力をつける

①と②は一般人とすれば、映画や小説のような現実味のない話ですね。しかし、実践されている方も世の中にはいるのかと。武道家とかスタントマンとか③は車やバイクの教習所や免許更新時に、きっちり指導されてるので、大人の皆さんはよくわかっているはず(笑)

”右膝負傷で救護中“

●【障害】は、これといった強い衝撃がないのに痛くなったもの。歩いていたら膝が痛くなったみたいなケガ。スポーツなら過度に走り過ぎ際のシンスプリント。投げ過ぎた際の野球肘。

障害を予防するためには
①障害が出る部位負担をかけている他部位の筋機能改善
→例えば、スポーツ選手のシンスプリント(疾走型)ならハムストリングの筋機能不全が背景に隠れています。一般の方例で、よく歩き疲れて腰が痛いなんていう疲労性腰痛。アレは大臀筋や内側広筋の筋機能不全を腰部が庇ったものだったりします。これらの骨格筋を丁寧に刺激し、過疲労を起こさせず、身体の声に耳を傾けていくべきです。

② 障害が出る部位負担をかけている極端な動作の改善
→例えば、膝を曲げず腰の前後屈だけで何度も荷物を上げ下げしていれば、腰は耐えられません。野球など肘に負担をかけるフォームでなげつづければ野球肘になってしまう可能性が高まります。
これらの動作は一つのの関節に負担をかけ過ぎた結果での損傷でなるので、他の関節にその動作の負担を分散することが必要になります。

③患部となる局所的な組織疲労か所のセルフケアならび回復時間の確保
→①②を前提にしても、患部に多くの負担がかかる環境ができる時があります。なので、強い症状が出る前に疲労的な症状が現れます。その症状が出た時点でイエローゾーン。できるなら、症状がでないように疲労のコントロールをすべく、アイシングや休息期間をつくるべきなのですが…障害を起こす方は、軽々と根拠なき自信を持ってイエローゾーンを乗り越え、レッドゾーンに入り痛々しい障害となります。

ちなみに①、②、③が全て重なっていてケガしている方は普通にいます。どれかが【引き金】になっていて、どれかがケガの【下地】を作っていて、どれかが症状を【増悪】させていて。これは患者さんのケガの仕方やその背景によって変わるし、施術していかないと分からないものですね。

”なんちゃってピッチャー“

●外傷も障害も、ケガの仕方をちゃんと辿って、細胞が回復できる環境と時間を整えれば、ちゃんと治るもの。だから、ケガの仕方と背景はとても大事。逆を言うと、ちゃんと辿れれば、自分の癖がわかっていれば、一定のケガは予防することできるということ。
それと、それぞれのケガの背景を確認しないと治るものも治らない。例えば、自動車事故の頸部捻挫、いわゆる、むち打ちの話です。スムーズにいけば2〜3ヶ月でおおむね回復しています。このお世話になっている弁護士さんとの会話で話したら驚かれた。弁護士さんからは訴訟で関わる話の様子だと年単位の話が出てきたのでビックリでした。おそらく患部の負傷状況の把握、患部の仮説立て、施術方法、固定などの患部の負担軽減などに問題があるのか、日常生活のセルフケアや患部の庇い方などに難があるのか。どちらもケガの背景がわからないと対応しづらくなります。
もう一つ大事なことがあります。患者さんが治そうとする気持ちがあること。当たり前の話ですが、意外といらっしゃいます。
当院で施術している患者さん。日常生活で患部を庇う手段を講じて、痛みの出る動作をできる限りで制限できている上で、施術ごとにその効果積み重ねていくと治っているので。

●【外傷と障害の下地の合わせ技】も紹介します。
よくある例は、何もないところで躓いての足首の捻挫。患部は足関節捻挫、【外傷】になります。
しかし、何もないところで躓くっておかしい事なのです。これは【障害の下地】が背景にあったりします。脚が疲労性か筋機能不全から歩行時の後ろ足の踏ん張りが利かなくなると躓きやすくなりますし、歩行時の姿勢で頭が前に突っ込んでいる方は、重心が前にあるので前足が出づらくなり躓きやすくなります。高齢の方は転倒一つで人生がガラっと変わってしまうこともあるので躓くことを軽く考えてはいけません。日頃から躓きやすい方はご注意のうえ、改善されることをおすすめします
スポーツだと、例えばアルペンスキー。ターンがなかなかスムーズに出来ず、本来なら股関節から下肢を内旋させたいところを膝を内旋するように捻ったところを運の悪い転倒をしてしまえばよい前十字靭帯損傷などの可能性が高まってしまいます。バスケやサッカーでの切り返し動作でもある話ですね。荷重下での股関節からの内外旋動作の改善はケガ予防だけじゃなく、競技力向上のためにも非常に大事な動きですからね。

気になる症状がございましたら、ご来院くださいね。

※上記は薬や手術をしなければならない、重傷のケガ以外の話になります。
※接骨院では、骨折•脱臼•打撲•挫傷•捻挫が保険施術の対象になります。

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