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「うちの子でいてくれてありがとう。」という母の言葉。

「うちの子でいてくれて、ありがとう。」
アラフィフの娘に母が言った。


わたしは決して、いい娘じゃなかった。


いい子になろうとしてがんばって、
疲れて、いろんなうまくいかないことを
母のせいにしたりしてた。

お母さん。
わたしたち、いろんなことあったね。


ほんとはもっと早くに仲良くできてたら、
もっといっぱい楽しい経験ができたはずなのに。


今頃になって、ようやく一緒に笑えるようになったね。


お母さんはもっとずっと前から、
なんにも気にしてなかった。


いつも変わらず、
娘たちを愛してくれてた。


妹たちがいてくれてよかった。


妹たちのおかげで、
母はいっぱい楽しい思い出ができた。


娘との楽しい思い出ができた。


よかった。


母は今も変わらず、
娘たちに愛情を注ぐ。


娘たちに甘い母だ。


「あんたがいちばん、甘えてるんだよ。」


母が言った。


そうか。そうだね。
娘たちの中で、わたしがいちばん心配かけてる。


あははと、
ふたりで笑った。


そして、なんだか泣けてきた。


恵めれてることに、
この両親の娘であることに、
心がいっぱいになった。


「うちの子でいてくれて、ありがとうね。」


母が言った。


生んでくれてありがとう。
あなたの娘に生まれて、本当によかった。
あなたの娘に生まれて、幸せです。