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#47あづない(阿豆那比)考

これが方言なのか、存じ上げないですが
私の地域では一部、コミュニケーションとして使っている方がいます
「大人になっているけど、考えや行動が幼いさま」
ほめ言葉ではないみたい。
「あの人、あづないよなぁ。。。」みたいな。

なんでこれを言い出したかというと
図書館で借りた本に、同じ言葉が「阿豆那比の罪」として載っていたからです

「阿豆那比の罪」とは
小竹の祝(しののはふり)と天野の祝(あまののはふり)は
仲の良い友人だった
小竹の祝が病で死んだ
天野の祝は号泣し
「なかよしだったのに!」
「なんで死んだら別々になるんだよ!」
そう言い残して、死体の傍らに伏して自死した
よって、合葬した

神功皇后が紀伊国の小竹宮に滞在した際
太陽が出ず何日も暗い日が続き
人々は「常夜(とこやみ)行く」といって嘆いた
皇后がひとりの老父に問うとこの話をした
そこで墓を掘り返すとほんとうに合葬されていた
別の棺に納め
別の墓に埋葬すると
たちまち日の光が照りかがやき
昼と夜がわかれた

ここからは私の憶測ですが
昼と夜
男と女
大人と子ども
火と水
丸と角
陰と陽

そこには見えない線のようなものがあって
それがあいまいになっている状態が
「あづない」ことなのかもしれないな
そう考えると、「あづない」はまさに「あづない」としかいいようがないなぁ
と感じました。(感想文)

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