おひとりさまブレインストーミング#29知識は原典をあたれ

仕事を進めていくうえで
正しい知識や情報をもっておくのは重要です
たとえば私ですと
地方公務員であり、現在は税金に関する業務に従事しているので
地方税法や県税条例が原典となります

昨年6月に異動して、初めて担当する業務でしたが
後悔しているのは、地方税法を読まなかったことです
所属で作成されていたマニュアルで、全部済ませてしまいました
・マニュアルがすでに分厚かった
・地方税法という分厚い書籍に、手を出す余裕がなかった
・前からいる職員も、読んでいるのを見たことがなかった
というのは苦しい言い訳です
現場でいると、申告書の審査業務や来庁者とのやり取りなど
実践的な場面で学ぶことが多く
地方税法を開かなくても何とか乗り切れてしまうのです

一見、マニュアルというのはとっつきやすく
使い勝手が良いものです
しかし、作った人が原典を編集したものなので、バイアスがかかっています
わからないところというのは、人によって異なるし
読み手の受け取り方によっては、とらえ方が変わってしまう恐れもあります
改正や手順の変更があっても時点修正が手つかずになることもあるでしょう
マニュアルがバイブルみたいな位置づけになると、通常業務に支障が出てきます

業務を遂行するための自分軸・・・
基本的な考え方や、バランスやニュアンス・・・
というのは、原典から自分で読み取ったほうがいいと思います

たとえば、問い合わせに対する説明も
法をしっかり読んでいれば、説明は自然と地に足がつき
説明を受ける側も安心します
分厚い地方税法も、何度も手に取っていればそのうちなじんでくれます

先日部下から
「うちの(税目の)納税通知書の発送日、今年は〇月〇日ですか?」
と質問がありました

この税目を担当するのは初めてなので
私は地方税法から調べてみました
するとどこにも、発送日を示すものはありません
・納期限
・その10日前に送達※しなければならない
(※送り届けること)
と書かれてあるだけでした

つまり、発送日というのは決められているものではなく
納期限から逆算し、その行政機関で事務処理上決めているもの
なのです
現在の郵便事情から勘案すると
納税通知書があて先不明で返戻された場合
納期限10日前までに再度送達するのは
難しいことが判明し
「返戻処理と、納期を変更する処理」の
予習が必要なことが分かりましたので
担当内でこのことを共有しました

制度のなりたちや組み立て方を正確に知ることで、
自分たちに必要な行動が見えてくるのです

別に、前年度の日程から予測して答えてもよかったのです
「去年この日やからこれぐらいちがう?知らんけど^^」
それでは、せっかくの質問に、答えていないことになります
わたし、そんなノリで仕事するのは、ほんまきらいです。
部下には「えっ係長、マジで調べてる」って引かれましたけど
これがほんまのしごとのやり方です。

心理的安全性の確保には、
良好なコミュニケーションももちろん必要です
しかしそれは片輪にしかすぎません
地に足の着いた理解の積み重ねと、両輪だと思います。

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