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株価の底打ちと天井を見抜く1990年代半ば

以前の記事で1990年代後半に焦点を当てましたが
今回は1990年代半ばの株価に焦点をあてます。

1990年代後半の記事と同様に
株価のピーク底打ち
両方の見抜き方について解説していきます。



NASDAQ:日足チャート
期間:1994年11月~1997年6月

1990年代半ばのNASDAQです。

①1995年9月13日
②1996年6月5日
③1997年1月22日

3回ピークをつけています。

底打ちからの上昇が
ピーク3回に付随して
㋐1994年12月14日
㋑1996年1月17日 
㋒1996年7月24日
㋓1997年4月28日

と4回底打ちがあります。

こちらを解説していきます。



1990年代は高金利局面

NASDAQ
1990年10月11日の大底から
2000年3月10日の天井まで
大きく上昇しました。

MSFT(マイクロソフト)の株価は
1990年10月11日0.81ドルから
1999年12月27日59.56ドルへ上昇
上昇率:7253.08%

例えば
1990年10月11日に
MSFT株を100万円分購入
1999年12月27日のピークで
売り抜けることができれば
約9年間で7253万800円の利益を
得ることができました。

1990年代の株価の上昇は
驚異的でした。

その反面、政策金利が高い時代でした。

高金利は株式にとってマイナスです。

なぜ高金利でも株価上昇したのでしょうか?


世界を襲ったデフレが米国株の追い風に

1992年に日本がデフレに陥り
1997年にアジア通貨危機が発生
デフレがさらに世界を席巻しました。

米国が高金利政策を敷いていた理由は
インフレの再燃です。

1970年代のオイルショックの影響が
1990年代まで影響していました。

それほどに米国のインフレは深刻でした。

過度にインフレが進行する
スタグフレーションに陥った為
歴史的にみるドル離れが起き
1980年代は徐々にドル高が進んだものの
インフレが沈静化するたびに
インフレが再燃する悪循環になっていました。

物の値段が安くなると
経済が活性化されてしまう為
物価が押しあがってしまいます。

目標値とする物価に
なかなかたどり着けない
米国の姿が1980年~1990年代にありました。

それを改善したのが
日本を発とするデフレです。

世界中の不景気
米国株に追い風となりました。

不景気になり
世界中の物価が減退
多くの物品を輸入に頼っている
米国は国外の不景気を追い風に
株価を上昇させたのです。


CPIの下落が株価を押し上げる

CPI(消費者物価指数)は
1990年12月発表6.30%をピークに
1992年2月には2.60%まで下落
ここから低調に推移し
1994年6月は2.30%で底打ちしています。

物価が上がれば
金利も上がる
物価が下がれば
金利が下がる
金利が下がれば
株価は上がる
が一般論です。

株価が底打ちした
㋐1994年12月14日
のタイミングでは
CPIは2.70%でした。

NASDAQ
CPI底打ちのタイミングで
上昇開始していません。

CPIは株価に影響を与えますが
それ意外にも株価に影響を
与える要因があります。

株価に大きく影響を与える
政策金利のピークは
1995年2月6.00%です。

金利がピークをつける前に
株価は上昇を開始しています。

なぜでしょうか?


㋐1994年12月14日

株価の底打ち要因を解説します。

株価の底打ちを作り出したのは

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