『古畑任三郎』劇音楽データまとめ
《概要》
デアゴスティーニさん刊行《隔週刊 古畑任三郎DVDコレクション》の取材中に、行方不明とされていた劇中音楽のマスターテープを発見することができました(諸般の事情で残念ながら実現しませんでしたが、参加初期から、全巻購入特典プレゼントとして『サントラ未収録BGM集CD』の企画を強力にご提案、その流れで各位に探索をお願いし、ほぼ半年後、ついに
発見していただいた、という流れでした)。
発見された音源は、8本のDAT(デジタル・オーディオ・テープ)に収録されており、概要は以下の通りです。
① タイトル:古畑任三郎BGM#2 (収録年月日 未詳)
内容:テーマ関連+α
② タイトル:古畑任三郎(収録年月日 未詳)
内容:第1シーズン用劇音楽
③ タイトル:古畑任三郎(1995年4月9日)
内容:「笑うカンガルー」用劇音楽
④ タイトル:古畑任三郎part②(1995年11月23日)
内容:第2シーズン用劇音楽
⑤ タイトル:古畑任三郎 1/3 '99(1998年12月26日)
内容:「古畑任三郎 vs SMAP」用劇音楽
⑥ タイトル:古畑任三郎 No.1(1999年3月23日・24日)
内容:第3シーズン用劇音楽
⑦ タイトル:古畑任三郎(1999年3月24日)
内容:第3シーズン用劇音楽(その2)
⑧ タイトル:古畑任三郎 No.3(1999年4月5日)
内容:第3シーズン用劇音楽(その3)
以下、各DATの収録曲を簡単にまとめてまいります。
①「古畑任三郎」BGM#2
テーマ曲関連等を収録
Track1
●フルバージョン
Time(およそ):3'24"
概要:メインテーマのロングバージョン
CD1に収録
使用例:第13話「笑うカンガルー」他、Special 版等のED、
第26話「古畑任三郎 vs SMAP」OPなどに適宜編集して
使用。
Track2
●オープニング
Time(およそ):1'08"
概要:オープニングテーマ
CD2、3に収録
使用例:毎回のオープニングに使用
Track3
●エンディングタイトル
Time(およそ):1'12"
概要:エンディングテーマ
CD2、3に収録
使用例:毎回のエンディングに使用
Track4
●提供バック
Time(およそ):20"
概要:提供クレジット用毎回の提供クレジットに使用
使用例:第2話「動く死体」奈落に戻る右近(クライマックス前)
Track5
●エンディングタイトル2
Time(およそ):05"
概要:劇的なアタック曲
予告編後のタイトル画面用として作曲?
使用例:未使用
Track6
●追加BGM 1
Time(およそ):2'15"
概要:サスペンス曲
CD1 収録の「疑心」と同音源
使用例:
第2話「動く死体」 死体を運び、すっぽんにのせ上がっていく右近
★その他多くの回で使用
Track7
●追加BGM 5
Time(およそ):30"
概要:管楽器主体のテーマ変奏(発見/場面転換)
使用例:
第2話「動く死体」 懐中電灯の罠(右近「あの野郎…」)
Track8
●Cymbal Only
Time(およそ):1'20"
概要:シンバルソロ
使用例:
第7話「殺人リハーサル」 十四郎が見つめる刀
Track9
●Timp Only
Time(およそ):40"
概要:ティンパニーソロ ゆっくり
使用例:
第7話「殺人リハーサル」 セットで考え込む古畑
Track10
●Timp Only 2
Time(およそ):17"
概要:ティンパニーソロ 激しい
使用例:
第4話「殺しのファックス」 冒頭の犯行シーン
《MEMO》
*第1シーズンの音楽は、DAT②に収められたMナンバーつきの楽曲が
まず録音され、その後、サントラCD用楽曲のレコーディングが行わ
れて、その際に、このDAT①に収録された楽曲も併せて録音された
のではないかと推察されます。
*サントラCD用の楽曲は、DAT②のTV用Mナンバー曲(以下、
TVバージョン)とは別に、より分厚く充実した〝アルバム向けの
オーケストレーション〟で収録が行われたことが確認されています。
*テーマ曲廻りは、CDに収録されたロングバージョンだけでなく、
通常のOP/EDテーマ、提供テロップ用ナンバーも同じ編成で
録音されているように思われます。
*CD収録曲「推理」「犯行」「秘密」等は、Mナンバー曲として収録
した楽曲を、より充実したサウンドで再び録音したものであり、
その際に、(おそらくは)DAT②収録後に〝追加オーダー〟があった
「追加BGM 1」「追加BGM 5」「Cymbal Only」「Timp Only」
「Timp Only 2」も同時に録音されたのではないかと推察されます。
「追加BGM 1」のサウンドも同様に厚いこと、そして「疑心」と
題されてそのままCDに収録されたことが、その〝状況証拠〟といえる
でしょう。
*CD収録ナンバーのうち「都市」は、Mナンバー曲にも追加BGMにも
該当するものがありません。これは、作曲家・本間勇輔氏がめざした
〝シンフォニック・ジャズ〟の最初の大曲であったため、TV版の枠に
収まらず、番組開始時点ではCD用のレコーディングのみが行われた
のではないかと筆者は推測しています。
結果、同曲の劇中での初使用は、CD完成後の第9話「殺人公開放送」
と、かなり遅れました(〝視聴者への挑戦〟の場面)が、その後
「笑うカンガルー」や第2シーズン以降、〝古畑登場のテーマ〟として
定着、シリーズを代表するナンバーとなったのはご存じのとおりです。
ある意味では「曲のスケールに、ヒットによって番組が追いついた」
ともいえるのではないでしょうか(第1シーズンのストイックな作風が
続いていれば、使い勝手はよくなかったはずです)。
*もう1点。
今回の劇音楽の探索で、最後まで音源が見つからなかったナンバーが1つ
だけありました。毎回の〝視聴者への挑戦〟シーンで使用された、あの
お馴染みの曲です。
ずっと「なぜMナンバーつきの曲の中にないのだろう?」と思ってきたの
ですが、改めてよく聴くと、同曲の編成もTVバージョンより分厚いもの
に感じられ、もしかすると「追加BGM」として録音された方の楽曲
だったのかもしれません。
行方不明の理由は依然として謎のままですが、幸いサントラCDの2枚目
に収録されているので、聴くことが可能です。
*星護監督にお話を伺ったところ、「追加BGM」が「1」と「5」だけで
「2」「3」「4」がないのは、「はっきりは記憶していませんが、スタ
ジオの時間制限の関係(録音できなかった)ではないかと思います」との
ことでした。
② 古畑任三郎(第1シーズン用音楽)
『古畑任三郎』第1シーズンの劇音楽(BGM)は、メインディレクター
星護監督からの20曲のオーダー表に基づき、本間勇輔氏によって、
M1~M20の〝Mナンバー〟が付された20曲(数曲にバリエーション
があり、実際には計30数曲)のナンバーが録音されています。
本間氏が打ち合わせ時にメモを書き込まれたオーダー表をいただけました
ので、以下、DATのインデックスに記された各曲のⅯナンバー等と
組み合わせ、まとめてみます。
Track1
●M-1
星監督オーダー:1「激しい殺人」
アップテンポ 激しいショック感 30 秒くらい
本間勇輔氏メモ:サイコ 不協 ショック 単独 ショック
Time(およそ):40"
概要:犯行等、アクション場面用のナンバー。
サントラCD①に収録された「推理」のTV 用 バージョンで
激しい後半部分のみ。
使用例:
第4話「殺しのファックス」 芝公園に張り込む刑事たち 他
第6話「ピアノ・レッスン」 犯行シーン
★その他多くの回で使用
Track2
●M-1(Brassのみ)
Time(およそ):40"
概要:上記M1の音源から金管楽器のパートのみを取り出したもの。
使用例:おそらくなし
※この、トラックダウンで特定の演奏パートのみを抽出し
新しい曲を生み出す、いわゆる〝パート・インスト〟の手法は、
刑事ドラマ『太陽にほえろ』等で、効果的に活用されています。
※『古畑』では、このパターンで作られた曲は、ほとんど活用
されなかったように思われます(以降の曲も含め、「この場面の
音楽はそれなのでは?」というお気づきがあれば、ぜひご教示
くださいませ)。
Track3
●M-1(Congaのみ)
Time(およそ):05"
概要:Track2と同様、M1の音源からコンガの演奏を取り出したもの。
使用例:おそらくなし。
Track4
●M-1(Drのみ)
Time(およそ):20"
概要:Track2,3と同様、M1の音源からドラムを取り出したもの。
使用例:おそらくなし。
Track5
●M-2
星監督オーダー:2「淡々と殺人」
小さく鳴ったり大きくなったり 30 秒くらい
本間勇輔氏メモ: ~50 ~60
Time(およそ):1'25"
概要:静かな犯行、アリバイ工作等を描写するサスペンス曲。
Track1と同様、サントラCD①に収録された「推理」の
TV用 バージョンで、こちらは(激しくない)前半部分のみ。
※逆に、Ⅿ1とM2を合体させ、凝った編曲を施したものが
CD用の「推理」である可能性もあります。
使用例:
第2話「動く死体」 死体を花道から舞台に移動し、偽装工作
★その他多くの回で使用
Track6
●M-2(pf ぬき)
Time(およそ)1'25"
概要:Track5の音源から、ピアノパートをカットしたもの。
使用例:おそらくなし。
Track7
●M-2(Brass Per のみ)
Time(およそ):1'40"
概要:Track5から、金管楽器のパートと打楽器のみを取り出したもの。
使用例:おそらくなし。
※やや長いので、もしかすると別テイクがベースの可能性も。
Track8
●M-2(Brass ぬき)
Time(およそ):1'40"
概要:Track5から、金管楽器を抜いたもの(弦+ピアノ+打楽器)。
使用例:おそらくなし。
※やや長いので、もしかすると別テイクがベースの可能性も。
Track9
●M-3
星監督オーダー:3「不安感」
ミドルテンポで 1分ほど
本間勇輔氏メモ: テーマ or コード HM2-2
(※HMの意味を考察中です)
ラスト カットアウト+よいん
Time(およそ):1'25"
概要:
手がかりの発見、静かなクライマックス等に使用されたナンバー。
サントラCD①に収録された「犯行」の シンプルなTV 用バージョン。
使用例:
第5話「汚れた王将」 「投了と考えてよろしいでしょうか」
第6話「ピアノ・レッスン」 何かを発見し、ピアノに歩み寄る古畑。
第29話「忙しすぎる殺人者」 犯行シーン(射殺直後から使用)。
★その他多くの回で使用
Track10
●M-3’(Vib ぬき)
Time(およそ):1'25"
概要:Track9の音源から主旋律を奏するヴィブラフォンを外したもの。
使用例:おそらくなし。
Track11
●M-4(前半)
星監督オーダー:4「古畑の登場」
ミドルテンポ とぼけて 10 秒ていど
本間勇輔氏メモ: M1(意味を考察中です)
Time(およそ):12"
概要:
古畑、今泉関連のギャグ的シーン等に使用。
サントラCD①に収録された「物証」のTV用バージョン(イントロの
フレーズのみをブリッジ的に編曲)
※ M-5が「物証」全体のTV用バージョンとなります。
使用例:
第7話「殺人リハーサル」 古畑登場(+Track13のファンファーレ)
Track12
●M-4(前半 Slow ver)
Time(およそ):17"
概要:同上(Track11のやや遅いタイプ)
使用例: 第7話「殺人リハーサル」 「無茶をされるお方だ」
Track13
●M-4(前半 もっと Slow)
Time(およそ):20"
概要:同上 (Track11のさらに遅いタイプ)
使用例:未使用?
Track14
●M-4(後半)
Time(およそ):10"
概要:「物証」TV 用(後半部分をファンファーレ風に仕上げた
バージョン)
使用例:
第4話「殺しのファックス」 解決編・今泉登場!
第7話「殺人リハーサル」 古畑、自転車で撮影セットへ
《MEMO》
*星監督のお話では、この〝スロー〟〝もっとスロー〟は、録音時、
その場で監督が追加オーダーされたとのことです。
*同じく星監督のコメントですが、「どの作品でも、作っていただいた
楽曲は、可能な限り使用するようにしている」そうです。
星監督の担当エピソードで音楽の使い方にイレギュラーな場合が多い
のは、パターンに囚われない自由さと併せ、そのスタンスもあったの
ではないかと思われます。
Track15
●M-5
星監督オーダー:5「間抜けな部下、今泉」
ユーモラス ミドルテンポ 音、とぎれとぎれ 30 秒
本間勇輔氏メモ: 全体 ユーモラスシーン M1 or アダムスファミリー
Tbワウ ババンババン・(四分休符)・〃・〃
Time(およそ):50"
概要:
古畑、今泉関連のギャグ的シーン等に使用。
サントラCD①に収録された「物証」のTV用バージョン
使用例:
第6話「ピアノ・レッスン」
古畑タクシーで到着(細かいけどいい?)
第7話「殺人リハーサル」 記者会見その1
Track16
●M-5'(弦小さめ)
Time(およそ):50"
概要:M-5の別テイク
使用例:未使用?
Track17
●M-5''(Slow ver)
Time(およそ):55"
概要:M-5をスローにした別テイク
使用例:
第7話「殺人リハーサル」
記者会見その2 / 蟹丸警部「相変わらず、殿さま出勤だね」
《MEMO》
*本間勇輔氏メモにある「Tbワウ」は、トロンボーンの音色を変える
器具〝ミュート〟の一種、〈ワウワウミュート〉のことを指している
のではないかと推察されます。
*このイントロ、筆者は『クルーゾー警部のテーマ』を連想していたの
ですが、イメージのベースは『アダムス・ファミリー』でした。
Track18
●M-6
星監督オーダー:6「犯人との会話・古畑、探りを入れる」
おさえめ とぼけていたりサスペンス感があったり
2分ほど
本間勇輔氏メモ: くるぞ 4 きたー
(サスペンス 予感)→ メリハリ 大げさ(?)
ミドル M1 コード中心 メロディだんだん
Time(およそ):2'15"
概要:古畑、今泉関連のギャグ的シーン等に使用。
サントラCD①に収録された「物証」の
いうならばTV用フルバージョン
使用例:
第2話「動いた死体」 「ココアだぁ」
第4話「殺しのファックス」 エレベーターの場面
第12話「最後のあいさつ」 モスラバーガー/科研での今泉と桑原
第21話「魔術師の選択」 冒頭の動物病院
第42話「ラスト・ダンス」 生きていた被害者に怯える今泉
《MEMO》
*(以下、準備中)
Track23
●M-7(ふつう)
星監督オーダー:7「おとぼけ刑事」
50秒ほど とぼけてスローテンポ
本間勇輔氏メモ: ダダダダ 10” ぶ厚く
出てくるものが ドアの向こうにわかる
※カッコでくくった後、線で消したようにも見えます。
Time(およそ):20"
概要:管楽器のアタックによるブリッジ風
※おとぼけ風でもスローテンポでもないのが興味深いです。
使用例:未使用?
Track24
●M-7(はやめ)
Time(およそ):20"
概要:上記M-7のバリエーション
使用例:未使用?
Track25
●M-8
星監督オーダー:8「時間経過」
静かだがちょっと不安感がある 40秒
本間勇輔氏メモ: ゆっくり チッチッチ リズム *** ***
あらしの前のしずけさ ****感 Mainテーマ?
Time(およそ):1'50"(55秒ほどの曲を2回くり返し)
概要:ウッドベースの印象的なフレーズから入り、リズムの刻みに
のって静かな緊張が続くサスペンス曲(テーマ変奏)
使用例:
第2話「動く死体」 茶漬けを食う右近~古畑と出会う
★その他、『Final』までシリーズを通して多くの回で使用。
Track19
●M-9
星監督オーダー:9「事件の急展開」
アップテンポ わくわくどきどき 厚く
2分ほど
本間勇輔氏メモ: デモ Mainテーマのメロディから始まる
金管かっこよく(低い音域) リズム弦
1分(ほど) オペラの ~~
Time(およそ):1'15"
概要:メインテーマ変奏(疾走イメージ 激しい中間部つき)
使用例:
第2話「動く死体」 楽屋に走る右近
第4話「殺しのファックス」歩道橋に走る幡随院
芝公園のクライマックス
第9話「殺人公開放送」 死体の発見
第11話「さよなら、DJ」 今泉の疾走(2回め)
★劇中での使用は第1シーズンのみ。
★短く編集され、第1シーズンおよび第2シーズン数作で
予告編用音楽として使用された。
《MEMO》
*星監督のお話では、「当時の習慣として、自分が手がけたドラマで
予告編用音楽を作った記憶はありません」とのことでした。
Track20
●M-10
星監督オーダー:10「古畑、彼の推理を語る」
スローテンポで30秒
それからテンポアップして全部で40秒ほど
静か~最後だけ短く派手
本間勇輔氏メモ: 2パターン 30秒→20秒 40秒→30秒
7~ ラスト3~4 短く
Time(およそ):45"
概要:静かなメロディ~激しいブリッジ
使用例:
第25話「消えた古畑任三郎」 今泉「どこ行っちゃったんだろ古畑さん」
Track21
●M-10(B TYPE)
Time(およそ):35"
概要:(M10のバリエーション)
使用例:
第2話「動く死体」 野崎の死体(M18 のD+最後のブリッジ部分)
Track22
●M-10 '
Time(およそ):1'45"
概要:(M10の長いバージョン)
使用例:
第3話「笑える死体」 視聴者への挑戦シーン
第6話「ピアノ・レッスン」 クライマックス後、犯人・井口薫の述懐
第34話「哀しき完全犯罪」 通報後、警察を待つ犯人・さくら
Track26
●M-11
星監督オーダー:11「運命の急展開」
テーマをアップテンポで重厚に 10 秒ていど
本間勇輔氏メモ: パパパ 【リピート記号?】 〃 〃 パーパ(?)
aug ※音楽用語「オーギュメント」の略号?
Time(およそ):15"
概要:ショックブリッジ(テーマ変奏)
使用例:
第13話「笑うカンガルー」 トランプをやりに夫人の部屋へ
第22話「間違えられた男」 古畑登場(魚眼レンズ)
第42話「ラスト・ダンス」 ドアが閉まる音で動くピンキー
Track27
●M-11(HARPなし)
概要:M‐11のハープなしバージョン
使用例: 未使用?
Track28
●M-12
星監督オーダー:12「会話で犯人を追いつめてゆく古畑」
スローではじまり30秒過ぎから次第にテンポアップ
2分半
本間勇輔氏メモ: 会話の背景
頭1:30 たんたん(楽器がかわる)
のこり1~30 < おいつめていく
Time(およそ):2'30"
概要:解決編での追及、古畑が真相に気づく件りなど(テーマ変奏)
使用例:
第2話「動く死体」 解決編(後半のみ 止まらないすっぽん)
第3話「笑える死体」 クライマックス(フルバージョンで使用)
★その他、シリーズを通じて多くの回で使用された最重要曲の1つ。
Track29
●M-12(Pf なし)
Time(およそ):2'30"
概要:Track28から、ピアノのパートのみカットしたもの。
使用例:
第7話「殺人リハーサル」
第9話「殺人公開放送」
第16話「ゲームの達人」で使用
※その他、第19話「VSクイズ王」等では、M-12と組み合わせる
形で使用されている。
Track43
●M-13
星監督オーダー:13「犯人、証拠隠滅の行動をする」
ミドルテンポ 1分ほど
本間勇輔氏メモ: 新 緊張持続(?) Main のテーマ or コード
Time(およそ):1'40"
概要:サスペンス曲(テーマ変奏)
使用例:第2話「動く死体」 舞台上の対決(なかった懐中電灯)
★その他、多くの回で使用された最重要曲の1つ。
Track44
●M-14
星監督オーダー:14「犯人も本当はかわいそうな人」
寂しく 1分半ほど
本間勇輔氏メモ: さりげなく HM2
しずかに 弦中心 チェロ中心 ソロではない
HM1 Sound of Music
Time(およそ):1'40"
概要:美しいメロディのスローナンバー。
サントラCD①に収録された「秘密」の、短くシンプルな
TV用バージョン。
使用例:第25話「消えた古畑任三郎」 女性犯人との出会い
Track45
●M-14(B)
Time(およそ):1'40"
概要:M-14の編曲違いバリエーション(短い序奏つき)。
使用例:
第1話「死者からの伝言」 解決後(犯人との会話)
第2話「動く死体」 解決後(犯人との会話)
Track30
●M-15
星監督オーダー:15「事件の解決」
20 秒ほど静かに事件を回想した後、
いきなり短く盛り上がって 全部で30 秒ほど
本間勇輔氏メモ: 静かな弦 テーマ かくちょう高く 5< 4~5
Time(およそ):40"
概要:終幕の曲(やや長い) 。
使用例:
第1話、第2話、第7話、第8話はじめ
多くのエンディング直前に使用
Track31
●M-15(B TYPE)
Time(およそ):35"
概要:終幕の曲(やや短い)。
使用例:
第3話、第4話、第5話、第6話、第10 話、第11 話はじめ
多くのエンディング直前に使用
Track32~35
●M-16(A~D)
星監督オーダー:16「CM前およびエンドクレジット前」
アメリカテレビシリーズ風に短く盛り上がって
6秒~10秒
本間勇輔氏メモ: ラスト パパ―
アイアンサイド ベンケーシ― トワイライトゾーン
Time(およそ):09"/08"/06"/05"/
概要:ショックブリッジ 4曲
使用例:
A 未使用?
B 第4話「殺しのファックス」 エレベーターの場面 ラスト
第9話「殺人公開放送」 「刑事の目はごまかせません」
C 第25話 赤い洗面器の男の話ラスト
D 未使用?
Track36
●M-17
星監督オーダー:17「オーケストラアタック」
2秒ほどのショック感のあるアタックを 1秒ていどずつ
間を開けて8個ほど だんだん音階が上がってゆく
本間勇輔氏メモ: バーン
Time(およそ):25"
概要:ブリッジ風ナンバー (B TYPE のテイク違い)
使用例:未使用?
Track37
●M-17(B TYPE)
Time(およそ):30"
概要:ブリッジ風ナンバー (M-17 のテイク違い)
使用例:第4話「殺しのファックス」 解決編(驚愕する幡随院)
第25話「消えた古畑任三郎」 同シーン
Track38~41
●M-18(A~D)
星監督オーダー:18「オーケストラアタック2」
ある種の驚き 3秒~8秒ほどでドラマのメリハリ用
本間勇輔氏メモ: ショック 不協 おもいきりならす
Time(およそ):5"
概要:短いアタックブリッジ 4パターン
使用例:
第4話 「殺しのファックス」 「古畑君、どう思う?」(B+D)
第7話 「殺人リハーサル」 竹を一閃!(D)
※A、Cは未使用?
Track46
●M-19
星監督オーダー:19「テーマ・弦のみ」
抒情的 スローテンポ 50秒ほど
本間勇輔氏メモ: スロー → ミドル 弦のかれいな 歌う
Time(およそ):1'00"
概要:メインテーマ変奏(美しい弦)
使用例:
第13話「笑うカンガルー」「私のまわりではカンガルーが笑ってる」
第26話「古畑任三郎 vs SMAP」 解決編 前田さんと5人
(〈動機〉とメドレー風に連続)
第28話「若旦那の犯罪」 解決編 自白する犯人・雅楽
第40話「今、甦る死」 解決編 暴かれた殺人
第41話「フェアな殺人者」 少年たちをコーチするイチロー
第42話「ラスト・ダンス」 解決編 ちなみについて語る古畑 他
Track42
●M-20
星監督オーダー:20「テーマ・ブラスのみ」
ミドルまたはアップテンポ 勇ましく 40秒ほど
本間勇輔氏メモ: ⑨よりもメロディー ブラスアンサンブル
Time(およそ):45"
概要:メインテーマ変奏(ブラス)
使用例:
第3話「笑える死体」 自転車で現れる古畑
第7話「殺人リハーサル」 視聴者への挑戦
Track47
●エキストラ
Time(およそ):計1'30"
概要:ハープソロによるブリッジ × 5パターン
使用例:おそらく未使用
**********************
③古畑任三郎(「笑うカンガルー」用劇音楽)
録音日:1995年4月9日
第1シーズン終了から10か月後の1995年4月12日、オーストラリアロケを敢行した2時間スペシャル「笑うカンガルー」が放映されました。
本間勇輔氏には、海外ロケ物のイメージづくりの楽曲と、新しいサスペンス曲が発注され、のちにサントラVol.2にて《フランス式指電卓》、そして《完全犯罪》と題されることになるナンバーが誕生、初のスペシャル回に見事、スケールとゴージャスさを添えることになりました。
以下、DATのインデックスに記された録音データを元に、概要をまとめてみます。
録音は、1995年の4月9日(オンエアの3日前!)に行なわれています。
Track1
●古畑 リゾート # 1
Time(およそ):3'05"
概要:サントラCD②に収録された「フランス式指電卓」の別テイク
使用シーン:なし(NGテイク)
Track2
●古畑 リゾート # 2
Time(およそ):3'05"
概要:サントラCD②に収録された「フランス式指電卓」と同音源(OKテイク)
使用例:
第13話「笑うカンガルー」 冒頭の空撮:ホテルや授賞式の描写。
第23話「ニューヨークでの出来事」 冒頭、走るバス。
第42話「ラスト・ダンス」 TV局のかえで/試写会・古畑登場。
Track3
●古畑 リゾート # 3
Time(およそ):10"
概要:「フランス式指電卓」ブリッジ(NGテイク)
Track4
●古畑 リゾート # 4
Time(およそ):10"
概要:「フランス式指電卓」ブリッジ(OKテイク)
使用シーン:なし
Track5
●古畑 サスペンス # 1
Time(およそ):3'00"
概要:サントラCD②に収録された「完全犯罪」の別テイク
使用シーン:なし(NGテイク)
Track6
●古畑 サスペンス # 2
Time(およそ):3'00"
概要:サントラCD②に収録された「完全犯罪」と同音源(OKテイク)
使用例:
第13話「笑うカンガルー」 偽装工作(1回め)/犯行シーン
第17話「赤か、青か」 警備員から隠れる林~鍵がない/
自転車で到着する林/林に犯人像を語る古畑
~ガムをはさみ、線を切る今泉
/解決編「鍵はまだゴンドラの中です」から
第22話「間違われた男」 殺意~犯行直前まで
第24話「しばしのお別れ」 遺体の検分
第34話「哀しき完全犯罪」 犯行シーン
第40話「今、甦る死」 犯行シーン
第41話「フェアな殺人者」 犯行シーン
④ タイトル:古畑任三郎part②(第2シーズン用劇音楽)
録音日:1995年11月23日
Track22
●M1 スロー テーマアレンジ
Time:2'15"
概要:サントラCD②に収録された「動機」と同音源(OKテイク)
※「動機」冒頭につけられたブリッジは、後述のM3。
使用例:
第14話「しゃべりすぎた男」 エピローグ 今泉と古畑
第15話「笑わない女」 エピローグ 自供する宇佐美先生
第18話「偽善の報酬」 エピローグ「今のドラマはしゃべりすぎよ」
第30話「古畑、風邪をひく」 エピローグ
第32話「古い友人に会う」 解決編 救われる命
第39話「すべて閣下の仕業」 国連大使のオファー/自供する閣下
他
Track23
(C~HARPのみ)
Time(およそ):1'30"
概要:M1からハープ部分を抜き出したナンバー。
使用例:
第40話「今、甦る死」? 「都会へ戻ろう」~音也のノート
(M1と編集して使用?)
第42話「ラスト・ダンス」? 「今朝、姉が他界しました」
(M1と編集して使用?)
Track24
TK2
Time(およそ):2'20"
概要:Track22の別テイク。
使用例:なし?
Track25
(C~HARPのみ)TK2
Time(およそ):1'30"
概要:M1のテイク2からハープ部分を抜き出したナンバー。
使用例:なし?
④ タイトル:古畑任三郎 1/3 '99(古畑任三郎 vs SMAP用劇音楽)
録音日:不明
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