果たしてそれは
どこかのレストランで撮影か何かをしているのを見ていた。たまたま遭遇したのかもしれない。
帰宅して、お気に入りの人形が見当たらないことに気がついた。くたんとしたうさぎの人形。ぬいぐるみと言っても差し支えないのか。
ーああきっとレストランに忘れてきてしまったー
その人形を認識した最後の記憶は、レストランのソファ席の上にくったりと置いてある姿だ。
電話をすれば見つかるだろうか
でもそこで帰宅して既に数日経過していたことに気がつく。
どうして気が付かなかったんだろう
あんなに大切にしていたのに
電話をしなくては、という思いと、もうどうせ見つかりはしない、という思いがせめぎ合って何も出来ずに絶望している。
そこで気がつく
本当に私はそんな人形を持っていたのだろうか?
いつ買った?最近そんなもの購入したっけ?
でもお気に入りで外でも撮影していたはず。だからレストランにも持っていったんだから。最近買ったばかりだからその存在を忘れて帰ってきてしまったんだよ。
果たしてそれは
本当に??
自分の記憶に自信がなくて、不安感に襲われる。
そうだ、撮影していたんだから、携帯のフォルダに撮影した画像が残っているはず。
探そうと思うのに、また自分の記憶が曖昧であやふやで今度は人形の外見が思い出せずに不安になっている。
私はそんな人形持っていた?
本当に?
というところで目覚めました。真っ先にフォルダを確認したのは言うまでもなく。
そんなお人形、買ってないんですけどね。脳がバグるってこんな感じなんだろうなあとぼんやり思う休日。
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