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ゲームで見る野球シーズン2021⑤ー短期決戦ー

 2シーズン前からnoteを書き始めてその時から短期決戦について考えたいと思っていたものの、適当な題材が見つからなかった。2021シーズンは短期決戦を語るに足りる試合内容になったか定かではないが、CSファイナルから日本シリーズに渡って、それなりの試合数が取れた事もあって今回書いてみようと思った次第である。

また最下位かよ

 まずソフトバンクとオリックスのファーストステージがあった。
 二位のソフトバンクが連勝で通過。シーズン17勝のダルビッシュと14勝のカスティーヨを立てて、強力オリックス打線を二試合5失点に抑え込んだ。
(セ・リーグの方では三位の中日が二位のヤクルトを相手に連勝)
 クライマックスシリーズファイナルステージは10月13日からスタート。中日2日で突入した。


CSファイナルステージ

第一戦

 初戦はエースの石川歩を送り出す。チームが欲しい時に勝ってくれる投手に初戦を託した。

シーズン12勝

 よくヒットも打たれエラーもあったが完封勝利。クラッチ草野のホームランが流れを引き寄せた。石川を含む四人の継投で勝利を収めた。

第二戦

 シーズンでは規定投球回に到達。チーム屈指のイニングイーターに第二戦を託す。

 20安打もされてるのはやばい。そしてなぜ3失点なのか。一年間ずっと武田翔太に合わず対策も出来なかった結果が、ポストシーズンに出てしまった。隅1みたいなもの。

第三戦

 CSには一勝のアドバンテージがあるので、最短三試合。なので最初に三人の先発を決めている。石川、江、藤浪の三本柱を最初に決めていた。
 もちろん初戦を託される投手への信頼は他の投手とは違うかもしれないが、第三戦目までに名前が挙がる投手達はいわゆる表ローテの扱いを受けているわけだ。

調子の良し悪しを鑑みている。
淺間や白川がスタートに入った。

 草野の今シリーズ二本目のホームランが出るなどして勝ち切り。パリーグチャンピオンに王手をかけた。

シーズン登板が無い奴が出てきたりする

第四戦

 第四戦はベテランの大谷智久を送り出した。ベテランながら計算の出来る投手でゲームメイクに優れている。結果五回に入ったところで打ち込まれ交代となったのだが、スコアを見ればわかる通り、その後に立て直せなかった中継ぎ陣に課題が残る。CS全体のスコアがリードしていたとはいえ、大量失点するクオリティはこの後の試合が心配。ビハインドの継投を考える必要があった。

第五戦

 第五戦は後半戦を支えた野元昌隆が登板。中3石川も選択肢にはありそうだが、まだクライマックスシリーズということもあり無理は避けた。

 第四戦同様、中日を6日しっかりとった相手先発に抑え込まれることになった。野元も粘り強く投げたが力尽きた。九回にスイッチする選択があったのではないかと、私はメディアに叩かれることになる。

ちょっとまずい継投ですね。

第六戦

 第六戦は石川歩。中4日開けば行ってもらうしかない。勝たなきゃいけない試合は無理も辞さない。

流れも悪い。
梶谷と久保投手コーチが何を喋るのか
(2号)

 松本を立てるとかいう舐めプをしてきたCPU。普通にクエトなら勝負になっただろうに。

先制ツーランは大きかった。

  千葉ロッテ野球の集大成と言える長打力と投手力が発揮され、快勝という結果に。最後にらしい勝ち方が出来たのは日本シリーズに繋がっていく。

コーチは仕事をしない。

CSの継投策

 さて、私が本当にやりたかったのは試合内容をつらつら書く事ではない。短期決戦の継投策を考えたかったのだ。私は中継ぎ信者なので、中継ぎが優秀なチームが勝ち、如何にブルペンをマネジメント出来る組織かが重要だと考えている。勿論過激派なのでそこには熱意とか気合とか入れ込んでしまうのだが、まあとりあえず2021のブルペンマネジメントを見ていきたい。
 メジャーリーグのプレーオフにそこはかとなく感じる憧憬は七試合あるシリーズの中で三試合も投げる先発が出てくる所にあった。トッププロがリミッターを外す瞬間に惹かれているのだ。

 まず第一戦の継投から。エースの石川が七回を投げ切ると、打者の左右に分けて公文と今野を投入。抑えの益田までスムーズにいった。

 次に第二戦。江少慶が先発も四回三失点。三振を多くとるも短期決戦ではここまでだろう。投手を多くつぎ込みチームに勝つチャンスを与えた継投となった。他方でCSファイナルのまだ二戦目であり、マシンガン継投の是非は問われる。イニングを投げられる戸谷を1/3で下ろした結果石川直也がアウト4つ担当したわけで、立浪和義(固有名詞)みたいになっている。
 勝ちでも負けでも公文と今野は投げているし、信頼していると言えば聞こえはいいが、こういった継投が後々に響く可能性がある。

 さて、藤浪が好投した三戦目。登板が増えそうなリリーバーを助けた藤浪の8イニングだった。ベンチも頭を悩ませることなく、試合を見ることが出来た。
 四点差あってセーブシチュエーションではないが、益田登板。これも当然の起用だろう。

 次に、大谷智久を先発として上げるも粘れず、それ以上にリリーフが打ち込まれた試合。この第四戦の傷が、シリーズをフルセットにしてしまったか。二戦目に1回1/3を投げた石川直也が打たれてしまうのも、結果論で言えば結構きつい話である。田中健二朗も万全ではない状態で使わなければならなかったのも試合展開とはいえ、ベンチでは反省か。
 そしてまた公文と今野が投げている。(好きだから仕方ない)

 どうやらメンヘラがブルペンを担当しているようなので心配だが、第五戦を見てみる。

五戦目

 真砂のスリーランに沈んだ五戦目。田中に代わって中崎を登録したこの日、中崎の登板機会も設けられた。
 チームとしては痛い一敗でフルセットとなった。
 そして第六戦を迎える。石川歩で取りに行った日本シリーズへの切符はエースが見事収めた。西野と益田の被安打数はちょっとアレだが、信頼を持てる三人で勝ち切った。

CS継投分析

 第一戦から第六戦までのリリーフ登板を改めて並べる。
1・公文2/3、今野1/3、益田1
2・戸谷1/3、公文2/3、石川1.1/3、田中2/3、内1、今野1
3・益田1
4・田中1,石川1/3、公文1/3、戸谷1.1/3、内1、今野1
5・中崎1/3
6・西野1、益田1
 以上が、六試合の継投。最多登板は公文と今野、益田の三試合。益田はクローザーなので登板がかさむのも理解できる。
 その点では公文と今野に負担がかかっているか。連投を重ねる緒方孝市(動詞)にはなっていないが、それは勝ちと負けが交互に来たシリーズ故である。
 セットアップの西野が一試合のみの登板というのも興味深い。調子の良し悪しなどあっただろうが、中崎や西野にはもう少し働いてもらう方がよかったか。

2021日本シリーズ

第一戦(10月23日)

 10月18日に終わったクライマックスシリーズを経て、中4日での日本シリーズ初戦。エースにはフル回転をしてもらう。

変わらずエースは前田健太だ
ロッテの先制から始まる
再現性が高い
頼りがち

 初戦は自慢の投手力を持ってロッテが勝利。湿りがちの打線は心配だが、少しずつ立て直していきたいところか。

第二戦(10月24日)

 先発は江少慶。これはクライマックスシリーズと変わらない。いい流れをそのままに勝ちに行った。広島の左右エースを相手に連勝は大きい。

第三戦(10月26日)

 広島に舞台を移した日本シリーズ。まさかのイデウンに抑え込まれる。野村祐輔を獲得する際に放出した選手に抑えられた。

短期決戦は固定では戦えない
凱旋登板

 藤浪を立てて負けたのは痛いがまだリードしている。中崎の登板機会も設けられたし、リリーフの登板間隔を管理出来たと前向きに。

第四戦(10月27日)

シーズン終盤から好調を維持する淺間

 大きな逆転勝利。中継ぎで勝負するチームはこういった逆転も強みになる。試合を壊さないリリーバーがいる事も短期決戦を制するには重要でその一端が見えた良い試合になった。3勝全てで益田がセーブを挙げており、これも好印象。

第五戦(10月28日)

 ヒースに負けるというまたしても驚きの展開。エース石川歩で挑んだ試合なだけに悔しい結果。六回の継投は審議かもしれないが、指名打者制が無いのである程度先発が早い回で降りることは織り込み済みであった。

内がまた故障してるよ・・・

第六戦(10月30日)

 中5日で江少慶。万全の状態で送り出す。

 打線がつながり日本一に。前田健太に2勝出来たのがすべて。水沢の本領が発揮され文句のない試合となった。

シリーズ2HRの田村
目を閉じてるタイミングだった

日本シリーズの継投策

 本題に入っていく。CS同様一試合ずつまずは確認をしていこう。

 日本シリーズ初戦はエース石川が素晴らしいピッチング。千葉を熱狂させる。左殺しで起用した公文は打たれてしまうが、方程式で勝ち切った。

 続いて二試合目も日本シリーズMVPに選出された江が七回を無失点。
 以降も勝利の方程式が0点に抑えて完封。最初の千葉での二試合をこの上ない形で勝てた。

 広島での三試合目。トラウトにホームランを打たれるなど藤浪を四回で諦める形に。CSで課題となったビハインドの展開だったが、中崎が2イニングと踏ん張ってくれた。中崎の使い方として、予定していたうちの一つであり、成功形である。

 四試合目。登板過多だが今野が勝ち投手に。やはり六回は一番難しいのだろう。恐らくこの試合は逆転を出来なかった展開でも西野は投げていたはずで、ビハインドでも終盤は勝ちパターンの起用を予定していた。

 石川を立てて負けてしまった本試合。内が乱調。回跨ぎをして1日挟んでのマウンドだった。そこの負担は微妙な点だが、この後離脱してしまう。
 中崎にイニングを食ってもらい投手陣全体の負担は少なく済んだが、一人離脱した事実はあった。

 心配なイニング後半を先発の野元で補う形に。日本一が濃厚であり、大量リードだったが、これは予定。内の穴を野元で埋める采配だった。

日本シリーズ継投分析

 次にリリーフ登板を並べていく。
1・公文0/3、西野2/3、益田1
2・西野1、益田1
3・中崎2、今野1/3、公文1/3、内1.1/3
4・今野1、中崎1、西野1、益田1
5・内1/3、石川直也2/3、中崎2
6・野元1、西野2/3、益田1/3
 勝ち試合に西野と益田を投入したので彼らが4登板で最多。CSと少し変わった継投になった。日本シリーズは移動日があるので連投にはなりにくい。千葉で優勝することが出来たし、リリーフに負担が集中しない形となった。
 なによりも先発投手陣が大活躍した結果。イニングを食ってくれたので中継ぎの役割も定まった。
 中崎と内に回跨ぎを任せた以外はわかりやすくイニングや打者を限定出来た。CSで大車輪だった今野は一試合のみだったが、中崎が計算で来た結果である。トレードで獲得したのだから投げまくってもらいたいし、その起用に結果で答えたと思う。
 第七戦まで縺れれば、中2石川歩の暴挙や野元連投などなりふり構わない起用も考えたが六戦目で勝ち切れたので良かったと言えよう。

まとめ

 CSと日本シリーズの全12試合で一番投げたのは益田直也。試合数にして7試合。これを多いとみるか少ないとみるか。
 クローザーなので当たり前と思う。離脱しない益田が凄いのは勿論だが、信頼できる投手が活躍することで日本一は近づく。
 CSで課題にしたビハインドの展開は中崎翔太でやりくりした。影のMVPである。12試合で4本塁打放った水沢もそうだし、CPU選定のMVPは江少慶だったが、それぞれが活躍したいいシリーズだった。

守備で大きな貢献。来年が勝負
安定感の塊。
こちらも外野のThe安定感
これからも大きな活躍を。



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