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GWはあぶと共に

我が家のGWは3年連続で虻と過ごしている。

というのも毎年4月下旬から梅雨までの約2ヵ月、風のない晴れた日に我が家の庭先に現れる虻(アブ)がいるのだ。

オスかメスかも分からないし、もしかしたら虻ではないかもしれないが、我が家では「あぶくん」と呼んでいる。

毎年この時期に現れるだけならこのようにnoteに書くまでもないのだが、「あぶくん」はそんじょそこらの虻とは違うのだ。はじめて現れたのは3年前の春。妻が洗濯物を干している時に近づいてきたらしい。

妻は虫が大の苦手なので、早く洗濯物を干して家に避難しようと思っていたらしいのだが、「あぶくん」は一定の距離を保った場所に留まり、妻が怖がる距離には絶対に入ってこないので、日を重ねるごとに「あぶくん、おはよう!」「今日は良いお天気ね!」なんて声をかけているというのだ。

最初妻からこの話を聴いたときはまさかそんな非科学的なことがあり得るはずがないと思っていたが、実際に「あぶくん」と対面するとこの虻は本当に人間の気持ちや言葉がわかるのではないかと思ってしまうほど、絶妙な間合いと滞在時間なのだ。

1年目は一匹だったのが、2年目からは仲間なのか家族なのかが増えて、2~3匹で近くに来るのだが、我が家の庭先の定位置にくるのは「あぶくん」だけだ。どこからともなくやってきて、他の虻と追いかけっこしたり、鳥や蝶を追いかけるのだが、必ず僕ら家族が庭にいれば、定位置に戻ってくる。

昆虫博士がいらしたら虻の生態を教えてほしいと思う一方で、我が家を見守る『守り神』のような存在になっているので、今の謎のまま、家族で「今日もあぶくん来てくれたよ!」なんて会話をしながら、幸せな家族時間を過ごせればよいなと思っている。

我が家のGWは今年も「あぶくん」と共に過ごしている。