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「結婚願望あるの?」
「んー。どうだろう。できたらいいなって感じかな」
「俺は一生しない、多分、絶対」
「そうなん、してそうやけどな」
「いや、絶対できへん。っていうか、しない」
「そうなんや。自分もしないかな」
「あなたは、絶対に誰かと幸せになってください。幸せにならなきゃだめな人です」
「どゆこと。何それ」
「イギリスで相手見つける勢いで」
「。。。」
「今はしなくていいやって思ってても、絶対するんだと思うで。うちの姉ちゃんもそうだった」
「そうかな」
「だんだん、結婚できるんならなんでもいいやってなるんだと」
「んー。それはないわ」
「いやいや、そうなるんやって」
「んー」
「うちはもう上2人が結婚したし、俺はもういいのよ」
「んー。してそうやけどなぁ」
「いや、しなくていいのよ」
「そう」
「俺さちょっと夢あって、50歳くらいになってもまだ独身で、その時まだ独身の女友達とお互い独身やね〜っていう話したいなっていう」
「なんだそれ」



「なんか心の繋がりっていうか、安心感っていうか、それが私には必要なの」
「あー、なるほどね」
「今までの恋愛はあんまりそうじゃなかったのかも、ね」
「んー」
「あとはなんか常に他の可能性を見てしまう。これが最悪なんだけど」
「んー」



「結婚、仕事の延長線上とかになりそうだね。一緒に何かプロジェクトやって、とか。長い間一緒に過ごして、とか。」
「そうそう、まさしくそれだと思う」



こんな会話をしながら私はずっとあなたの心の内側がどんななのか知りたくて仕方なかった。
私の心は震えてた。
私の体は燃えそうだった。
なんで突然こんな話になったのか正直困惑したけれど、そうなることはどこか予期していたような気もした。
あなたも同じようなことを言ってたね。
だけどダメなんだよね。




「俺の名前、吾(われ)勇ましく飛ぶ。すごくない?なんか降りてきたんだって。あ、この名前つけたの母ちゃんなんだけど。なんかすごい…よな。……いやほんとに俺、何かを成し遂げるために生まれてきたのよ」
「世界を終わらせたりしちゃって」
「終わらせるかもね」
「やめてください」
「。。。」

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