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仔猫の保護は難しいっ!

いよいよ捕獲決行日となり、夕方から捕獲機の用意。まずは野良猫が普段は口にしないようなおやつやご飯を捕獲器の中に入れ、バスタオルなどで覆いカモフラージュ。後は彼らが通りそうな場所に仕掛けていく。


 19時くらいになると幾つかの捕獲器からガシャガシャと音がし始め、美味しいものにつられて次々捕まる猫たち。しかし、どれも大人の猫ばかり。肝心の仔猫達は捕まらない!捕獲した大人猫が10匹は超えると、私は想定して
なかった事態に血が引く思い。どこかでのんきに仔猫だけを保護できると考えていたのだ。

 中々捕まらない仔猫の捕獲には、NPO法人のエースのAさんが駆けつけてくれた。しかも捕虫網を携えて。仔猫は用心深いのでなかなか捕獲器に入らないから、網で捕まえるとの事。信じられない気持ちで作業を見守る。さすがの網裁き!次々と勘を働かせて仔猫を捕まえるAさん。ほぼ捕まったんじゃないかと思った頃だ。


 仔猫が母親を呼ぶ声がまだ聞こえるのだ。あと1匹だろうとみんなで推測したのだが、その1匹が捕まらないまま、Aさんは子どもの寝かしつけがあるため帰ってしまった。後はNPO法人代表とナンバー2のBさんと私の3人だけになった。


 惜しいところまで近づけるが、なかなかままならず、時間だけが過ぎていく。奥の手があるとBさんが取り出したのは、スマホ。親猫の鳴き声を検索して流すのが効果があるという。確かにかすかにそれに呼応する小さな鳴き声が聞こえてきた。

 私達は3カ所に身を潜めひたすらジッとしているのだが、仔猫がそろそろと出てきては惜しいところで取り逃がす。ふと時計を見るともう夜中の12時を回っている。どおりで眠くて体がだるいはず。自分の不甲斐なさで急にアドレナリンがでてきた!

 私の近くで仔猫が偽の母親の応えてか細い声で鳴いている!とにかく、こ
こで決めなければこのまま朝を迎える事になるではないか!

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