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共創コミュニティから生まれるプロジェクトは成立するか?の振り返り

まずは結論。プロジェクトは共創できるが、熱狂を生むための仕掛けはプロフェッショナリズムが圧倒的に必要ということです。誰でもできるものではない。何となく創ってできたもののクオリティなんてたかがしれているし、そんなプロジェクトのプロセスなんて誰も見たくもないし、興味もないですよね。

詳細は以下です。

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共創プロジェクトを成功させる(プロセスエコノミーを成立させる)は誰でもできない。出場権が必要。
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【プロセス】を売るのが流行っている。やってみよう!ということで、着手した人は結構、多いと思います。

「アウトプットで差が生まれにくくなっている」というのが世の中で起きているのは前提として分かっていること。インターネットによって、情報や技術がカジュアルに共有されて、自社サービスは勿論のこと、競合のサービスの品質が上がって、もはや差がないよね。というのは事実起きてますよね。

品質を追求した先に、更なる品質追求をしても差がつかないんです。だから、「プロセス」や「ストーリー」や、あるいは「コミュニティー」を使ってどうにかしたい!となっています。それは潮流として確かにある。

ただこれは、高いレベルで品質勝負している人達の言い分であって、粗悪品を提供している人の言い分では全くないということが、重要です。

『完成品のクオリティーに価値がない』ということは、『完成品のクオリティーなんて、どうでもいい』ということではなくて、当たり前ですけど、「品質の低い不便なガジェット」は誰も買いませんし、ましてやそのプロセスも誰も買うはずもない。

「モーニング娘。」や「AKB」で、「プロの歌手や、プロのダンサーに比べて、まだまだ足りない部分もあるのに、それでもプロセスが見せれるものにできているじゃないか?」という反論があったりすると思いますが、あれこそ、プロフェッショナルのなした技です。

「モーニング娘。」も「AKB」も、国内最高峰のクリエイターが土台を作っています。
楽曲は最高だし、編集も天才的。夢を求めた多くの強者が大集合している座組みで、高揚感があった。どこか自分の夢を彼女達に託しているような憑依感もあった気がします。

プロセスに熱狂を生み出した成立要件として
—- 超一流が脇を固めて、その一部を『まだ何者でもない少女』が担当しているクリエイティブ ——があるのは言うまでもなく、

オール素人で作る完成度のそこそこのクリエイティブを同じ土台に並べて議論することがナンセンスと考えるべきと思いました。(自戒の念も込めて)

ざっくり言うと、
・よく知らない人たちの
・中途半端なプロジェクトの
・開発プロセス
は誰も欲しいとは思えない。と言うことなのだと。

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共創とは、戦い方の変化というだけの話。
品質は後回しでも生きていけるということではない
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一流のプロが「完成品の質では差がつかないね」というのと、三流の人が「完成品は売れないよね」と言っているのは、次元が異なる。
シンプルに、完成品の完成度が低い。以上。ということを見失ってはいけないですね。そこを間違ってプロセスに価値ないじゃんはお門違い。

では、プロセスの「何(どの部分)」に価値が眠っているのか?
それは徹底した真のリアリティなのでは?と思ってます。(仮説段階ですが。)
ハレ(オン)の舞台の裏にある、ケ(オフ)の舞台というようなところに、面白さがある。

つまり、【オフ】の体裁(てい)をとった【オン】では、意味が薄まる。

「裏側を見たいお客さん」の覗き心を徹底的に理解する必要があったなと振り返ってみてつくづく思っています。

つまり、本番前の雑談も見たいし、終了後の「あそこは、もっとこうした方が良いよね~」というのうな議論や、真面目な議論をしたあとのブレイクの方がも見たい。(正確には、緊張と緩和のどちらも見たい)

ここで改めて大事なポイントは、誰のオフでもいいわけではないところです。

・プロ(=誰よりも一生懸命向き合っている人)の
・ふと見せるスイッチを切っている瞬間

結局のところ、ハードルが高いはずの心の『距離』が縮まる瞬間をどれだけ届けられるか。それにより親近感をどれだけ生むか。

クオリティーの高いプロであればあるほど、近づきにくい(遠い)存在になるので、尚のこと『距離』に一番の価値が付きますよね。

共創プロジェクトにも必要になるのが、
「洗練された脚本」と「これ以上ないキャスティング」、そして「それを束ねる演出」であり、それを最高品質を提供できるチームが運営サイドに必要。

日々、気づき学び。

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