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年の瀬に

もう日本は年が明けましたが、イタリアは現在17時過ぎです。note記事も8月以降しばらくご無沙汰していたので、最後の最後でイタリア時間今年最後であり日本時間今年最初の記事になります。

一年を振り返ってみると色々なことが変わったのを実感しています。COVID-19による行動規制は冬を迎えてさらに長く感じますが、それでも見えない出口に向かって必死にもがいている感覚。2021年はこの経験を踏まえて前進することを考えるのみです。

仕事も移動も出来なかった2020年、主に何をしていたかというとニュースや法律に関する情報、本を読んだり、とにかく文字を読んでいました。日本語もイタリア語も。時間がないと読めないものだったり、読む気にならないものだったり。もちろん好きな分野のものも読んではいましたが。じっとしていることしかできないのであれば、じっとしてすることをする。その流れに身を任せました。流れに身を任せて大食漢の癖も進んでしまいましたが、それでも食材に気をつけるようになりました。食べることも学ばないと体調を悪くします。

話を元に戻して、文字を読むということは自分を見直すことにもつながります。知らなかった情報を得るだけでなく、わかってはいたけれど疎かにしていたことや耳の痛いことも文字を通して自分に再度呼びかけることができるのです。文字の力は凄いな、と認識させられました。

というのは、老子の道徳経を少し読んでみた時、現代語訳ではなく、漢文そのものをじーっと見て、漢字の一つ一つの成り立ちを見た時に現代語訳には表されていない(正確には表すことのできない)意味を感じることができたのです。現代の進化して高度な文化と複雑な社会関係の中では見えない、自然や動物、人間の本質を古代文章発見するというのは、とても興味深いことだなと思いました。

また、クリスマスを迎えるアドヴェントカレンダーで聖人達の言葉を毎日一つずつ見ていったのですが、どれも頷ける言葉ばかりで、普段の自分達の行動の反省すべき点を再確認しました。

写真の聖アウグスティヌスの言葉も非常にシンプルな言葉ではありますが、時に忘れてしまい、「一発当ててやろう」と思う人たちがたくさんいます。

アドヴェントカレンダーの紙:12月11日
「偉大でありたい?小さなことから始めてみなさい。空まで着く建物を建てたい?最初に慎しさの土台を築きなさい。」
小さなことからコツコツと。

文字に残す、というのは文字通りに文化です。この習慣はこれからも大切にしていこうと思う一年間の収穫でした。

良いお年をお迎えください。

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