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vol.47 かつての『一太郎』じゃない!? 赤字から10年で株価40倍のジャストシステムとは?

こんばんは!
たかみんです!

今回は【かつての『一太郎』じゃない!? 赤字から10年で株価40倍のジャストシステムとは?】について、お送りします。

皆さんは文書ソフト「一太郎」をご存知でしょうか。


僕と同年代かそれ以上の方なら、実際に使ったことがある方もいるかもしれません。笑


下の写真ようなパッケージに入っており、Wordのように文書作成ができるソフトが一太郎です。

しかし、その「一太郎」などを提供している会社が赤字に転落し、その後10年で株価が40倍にまでV字成長していたのはご存知でしょうか。


今回は、一太郎の制作会社「ジャストシステム」がV字回復した理由を解説します。

ジャストシステムは、1979年に浮川和宣・初子夫妻が徳島で設立した会社です。


創業当時からソフトウェア開発会社として事業を進めており、その中で出来たのが文書ソフト一太郎でした。


一太郎は一時日本を席巻するほどに成長しますが、Microsoftが提供するWordにシェアを奪われ、2006年には赤字に転落します。

一太郎は一時日本を席巻するほどに成長しますが、Microsoftが提供するWordにシェアを奪われ、2006年には赤字に転落します。


業績低迷に陥ったジャストシステムは、救済される形で2009年にキーエンスの傘下に入ります。

そんなジャストシステムですが、【新規事業】により業績の回復を実現します。

その新規事業とは、CMでも有名な「スマイルゼミ」です。

専用のタブレット端末で学習する斬新さが人気になり、会員数はうなぎのぼりに。


2013年12月には中学生コースも加わり、現在は英語のプレミアムコースや難関校受験の新コースなどを順次加えて会員増を図っています。


なぜ文書ソフトの会社が、通信教育事業をうまく立ち上げられたのか。


それは

✅教育機関の顧客をすでに獲得していたこと

✅従業員への給与増など組織制度を改革したこと

の2点が挙げられます。


詳しく解説します。


✅まず、教育機関の顧客をすでに獲得していたこと。


ジャストシステムが提供する一太郎は、企業だけでなく小中学校といった境域機関にも広く導入されていました。


教育機関をすでに顧客として抱えていたため、顧客の新規開拓が不要であることはもちろん、教育現場の課題などもすぐに把握することができました。


このため、ジャストシステム新規事業でありながら、他の競合より優位なスタートを着ることができたのです。


✅続いて組織制度の改革について。


ジャストシステムは一太郎のほかにも様々なソフトウェアを開発していましたが、それまでの組織体制では縦割り色が強く、長年のソフトウェア開発で培われてきたノウハウが組織内でうまく共有されていない状態にありました。

そこで、社内にある技術をフル活用し、各事業部間で「横串が通った」開発が行えるよう「技術内閣(テックキャビネット/Tech CABINET)」という制度を導入しました。

技術内閣制度とは、技術分野ごとに

「データベース大臣」
「サーバーシステム大臣」
「インフラ大臣」
「セキュリティ大臣」
「グロースハック大臣」
「AI大臣」
「Webフロントエンド大臣」
「開発環境大臣」

を任命するというものです。


大臣は「技術課題の解決」「実力の向上」「社内の情報共有」「採用支援活動」「人材戦略」という5つの役割に責任を負っています。

また、組織制度の改革に伴い、従業員への還元も非常に高めています。

上の画像は、ジャストシステムの平均年齢と平均年収の推移です。

このように、ジャストシステムの平均年収は年々上昇しており、2020年3月期には1,000万円を超えています。

このように、事業部の整理だけでなく、従業員にしっかりと報酬として還元する制度にすることで、社員一人一人がより高いパフォーマンスを実現できるようになっています。

これらジャストシステムが回復していった理由は、すべてIR資料に記載されています。

このように、自分が投資をする銘柄については一次情報を必ず取りに行くようにしましょう。

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