資産運用の元手について①

【現在の状況】

43歳会社員子供3人。金融資産が1億円ありますがなんとなく仕事を辞めずに働いています。理由はあと2年半働くことで増加する350万円の退職金がちらついているから。
そこで、それまで働くべきか、そんなこと気にせずさっさと会社を辞めてしまうべきか迷っているわけですが、今回はそもそもの資産運用の元手の作り方について。

【資産の推移について】

もともとは前回の最後に書いたように、高給取りでもない普通のサラリーマンがどのように金融資産1億円に達したのか、今回はその推移を書こうと思ったのですが、過去の通帳などがどこかにいってしまっていたり、いついくら持っていたかの記録を取っていたわけでもないためなかなか難しいことがわかりました。

当初はいい機会なので過去から現在までを振り返ってみようと意気込んでみたのですが、ちょっとこれについてはすぐに出来る感じがしないので当面見合わせます。

色々書きたいことはたくさんあるのですが、諸事情により前回更新から間が空いてしまいました。諸事情の中には人生初の入院などもあります。ベッドに横になっているだけの有り余る時間の中で色々と思うところもあったので代わりにそういったことを書いていこうと思います。

【お金の貯め時について】

入院中は2週間、24時間点滴を入れっぱなしでした。1日3回の点滴の交換、体温、血圧の測定、採血、投薬、食事の配膳、と看護師さんと接することが多かったです。

看護師さんは暇をしてる入院患者から喋りかけられることが多いからなのか、そもそも社交的な方が多いからなのか、はたまた年末で入院患者も少なく暇だったからなのか、話をするのが好きな方が多いようで、私も会うたびに色々と雑談をしていました。

その中で20代後半の女性だと思いますが、結婚して子供がいる方が、私に3人の子供がいることを知って、「お金の貯め時っていつでした?」と聞いてきました。

「お金の貯め時」っていうのはたまに聞きますがなんとなく不思議な言葉だと思っています。収入から支出を引いたものが貯金となると考えると、普段であれば30万円の収入に20万円の支出で10万円の貯金となるところ、特定の期間であればそれが15万円の貯金になる、といっているように感じられるからです。もちろんそんな素晴らしい時期はありません。

常に収入から支出を引いたものが貯蓄になるだけでしかないので、特定の貯め時というのはなく、どんなときでも収入と支出の差額が貯蓄になるだけ、と考えてしまいます。そういう意味ではポイントキャンペーンとかそういったものが貯め時ということになるのですが、多分看護師さんが聞かれたのはそういう意味ではないのでしょう。

避けがたい支出が少ない時期であれば自然と支出が抑制されます。そのため貯蓄が自然と大きくなるのですが、そこで余裕があると勘違いせず、無駄な出費をおさえれば貯蓄が自然と多くなると、まあそんな感じのことなのかなと思います。

そういう意味では一般的に子供が小学校に入ってから高校もしくは大学を出るまでがお金のかかる時期で、それ以外は貯め時ということになるのかなと思います。

その時もそんな話をことを喋りつつ同時に自分は何によってお金を貯めたのかなと考えていました。

以下、何が私の貯蓄形成に大きく貢献したかについて書いてみますが、同様の方法で増やした、もしくは自然と増えていった方も多いのではないかと思います。

【家賃負担の軽減】

私は43年間生きていますが、ごくごく僅かな期間を除いて、今に至るまで家賃を満額自分で払ったことがありません。

30歳で結婚するまで、1年半ほど海外に滞在していた時期を除けば、ずっと実家に住んでいました。大学卒業後家賃は月に6万円を家に入れていましたがこの中には食費、光熱費その他が含まれますので一人暮らしをすることと比較したら格安でした。

ちなみに海外では最初の1.5ヶ月をホームステイ、次の1.5ヶ月を夏休みの学生寮、次の1ヶ月をホームステイ、その後はシェアハウスという感じでした。田舎だったこともあったのですがシェアハウスは月に2万円くらいで広くて明るい一軒家に住めました。

この海外の滞在は語学留学半分、旅行半分でした。これは投資という意味でもその他の意味でも私の人生にとって絶大な効果を生んだのですがそのことについてはいずれ書きたいと思います。

結婚後は、独り身の義理の叔母が、道路拡張のための用地買収で得たお金で買った新居に住まわせてもらいました。

用地買収ですので、お金を受け取って新居を購入したのですが、道路拡張に時間がかかっており、義理の叔母は立ち退き期限ギリギリ家が取り壊されるまでは住み慣れた旧居に住みたいとのことで新居はしばらくの間、誰も住んでいませんでした。叔母が家を空き家にしたくなく、親戚筋で借り手を探していたところ、ちょうど我々も家を探していたのでこちらとしては願ったり叶ったりということでそこに住むことになりました。

家の管理をしてもらいたいため、共益費と固定資産税分だけ支払ってくれればよいとのことで月あたり6万円くらい支払っていました。立地も広さも申し分なく、普通に家賃を支払ったら20万円以上したと思うので、ここに3年弱住んだことでざっくり14万×36≒500万円くらいのベネフィットを得たと考えています。

500万円貯蓄が出来たと書かずにベネフィットを得たと書いたのは、実際に他所で家を借りるとしたら20万円の家賃は払えず、他の安いところに住みますので20万円と6万円の貯蓄が出来たとするのはちょっと違うかなと。

叔母は独り身ですので将来的には我々夫婦が面倒を見ることになりそうで、それを考えれば大きな借りを作ったという意見もなくはなさそうですが、そのことはここでは一旦おいておきます。

その後URに引っ越しますが、引越し二日後に海外への転勤辞令があり、33歳から38歳まで東南アジアに転勤します。海外駐在員の間は家賃が全額会社負担でした。日本円で35万円くらいの家賃だと思います。駐在員時代はその他に手当も付き、貯蓄を大きく増やすことができました。

38歳で帰国してからは転勤に伴う家賃補助が月あたり12万円出ています。以前にも書いたようにこの手当が来年で終わります。仮に来年転勤がない場合、今の家賃を負担するのはきついので転居をし、そしてそこから人生初めての家賃全額自己負担ということになります。

というわけで、大学を卒業してからの20年間、家賃負担を様々な形で軽くした/出来たことでいくらの貯蓄効果があったのかを計算してみます。

自宅住まい  (14 - 6)× 72ヶ月=576万円

義理の叔母の家(14 - 6)× 36ヶ月=288万円

駐在員    (16 - 0)× 60ヶ月=960万円

家賃補助   (17 - 9)× 60ヶ月=480万円

貯蓄効果           合計2,304万円

実家に住んでいた時の6万円は家賃のみならず光熱費、食費その他が含まれますので、生活費として14万円のところ、6万円で済んだ、つまり月あたり8万円の貯蓄効果あったものとして計算しています。

義理の叔母の家の場合、仮に全額負担で住んだら14万円程度のところ6万円の負担で済んだので8万円の貯蓄効果。

駐在員時代、現在についても仮に自己負担であればだいたいそのくらいの値段のところに住んだであろうという想定の元、貯蓄効果を計算しています。

結果20年合計で2,300万円となりました。年あたり115万円、月あたり約10万円です。今回初めて計算してみましたが、改めて見ると結構凄い額だなということに気づきます。

同じくらいの年で私と同様、家賃をまともに全額払ったことのない人というのは結構いるのかなと思います。長男で生まれてこの方家を出たことがないとか転勤族でずーっと補助をもらいっぱなしとか。


資産運用とかFIREとかそういったことについてのブログだったり記事だったりをちょくちょく読むのですが、本人がどうやって資産運用の元手を貯めたかについては必ずしもみなさん書いているわけではない、というか実際書いていない人のほうが多いのかなと思います。そもそも保有資産の額もあまり書きませんしね。

オフで出会う(って今どきこんな表現を使うのかな?)こともあったり、それを最初から想定しているのであまり具体的な金額とかは書かないんでしょうかね。

私はこれからも極めて個人的な生々しい数値を書いていこうかなと思います。

次回は駐在員の時代に実際にどのくらいお金が貯まったかを書こうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?