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「クラウドファンディング」ってなんだ!? ~仕組みや種類を分かりやすく解説!~

自己紹介

はじめまして!

Mリーグでの推しチーム「U-NEXT Pirates」がセミファイナルにて敗退し、早くも次のシーズンが待ち遠しい ふじい(@ftt_fujii)です。
(渋谷ABEMASサポーターのみなさま、おめでとうございます👏)

貸付型クラウドファンディング「Funvest(ファンベスト)」のファンド組成やマーケティングなどを担当しています。

はじめに

みなさんは「クラウドファンディング」と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか。

多くの方は、CAMPFIREやMakuakeなどの寄付型や購入型と呼ばれる、応援型の投資をイメージされる方が多いと思います。

これらの応援型のクラウドファンディングには、特定のプロジェクトに資金提供を行い、リターンとしてそのプロジェクトで開発した商品やサービスを受け取るもの、アニメの映画化や地元スポーツチームへの支援、被災地支援、本や写真集の出版費用の支援など、様々なものがあります。

でも実は、寄付型や購入型だけではない、様々な種類のクラウドファンディングがあるんです!

今日は、そんなクラウドファンディングの分類について、簡単に整理してみたいと思います。

そもそも「クラウドファンディング」って何?

そもそも「クラウドファンディング」って何なんでしょうか。

「クラウド」と聞くと、「クラウド・コンピューティング(※)」や「iCloud」などの「cloud=雲」をイメージされる方も多いと思いますが、実は違います。

(※)クラウド・コンピューティング
インターネットなどのネットワーク経由でユーザにサービスを提供する形態のこと。ハードウェアの購入やソフトウェアのインストールなしでサービスを利用できる。

クラウドファンディングの「クラウド」は「crowd=群衆」であり、インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達することを意味しています。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングは、大きく下記の6つのタイプに分類されます。

1.寄付型

寄付型クラウドファンディングは、起案者が立ち上げたプロジェクトに、支援者が「寄付」という形で資金を提供する形式です。

基本的には、商品やサービスなどの金銭的価値のあるリターンは発生せず、お礼のメッセージや活動報告などが支援者に送付されるのが一般的です。

被災地への復興支援や途上国支援など社会的意義のあるプロジェクトが多く、自治体や財団法人などが起案者となる場合もあります。

2.購入型

購入型クラウドファンディングは、起案者が立ち上げたプロジェクトに対して支援者が資金を支援し、支援者はそのリターンとして商品やサービスを受ける権利などを得るという形式です。

購入型という名前の通り、支援者はリターンとして設定された商品やサービスを購入するような感覚で支援することができます。

Fintertechでは、誰でも簡単に応援サイトを作成できるクラウド型応援金サービス「KASSAI(カッサイ)」を運営しており、寄付型・購入型クラウドファンディングに対応しています。

3.株式型

株式型クラウドファンディングは、株式会社(主にベンチャー企業)が行う資金調達手段のひとつで、投資家に非上場株式を提供する代わりに資金を募る形式です。

投資家が受け取った株式は、将来その企業が上場したり、M&A(企業合併・買収)で買収される際に売却可能となり、大きな利益を得られる可能性もあります。

資金調達を行う企業は年間1億円未満しか調達できない、投資家は1社につき50万円までしか投資できないなどの制限もあります。

また、クラウドファンディング事業者は第一種少額電子募集取扱業のライセンスが必要となります。

Fintertechでは、株式型クラウドファンディング事業者であるイークラウド社に出資しています。

2018年11月21日付プレスリリース「株式投資型クラウドファンディングへの参入を目指すイークラウドへ出資」

4.ファンド型

ファンド型クラウドファンディングは、企業が実施する特定の事業・プロジェクトに対して投資家から出資を募る形式です。

投資を行うにあたり、投資家は出資を募る企業と匿名組合契約(※)を締結することになります。(クラウドファンディング事業者が仲介)

(※)匿名組合契約
当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、その営業から生ずる利益を分配することを約束する契約。
当事者の責任は有限責任であり、自らが出資したの責任のみを負う。(事業が失敗した場合でも、出資者は出資した金額以上の損をするリスクはない)

投資家は、事業の売り上げに応じた分配金をリターンとして受け取ることができます。
また、金銭的なリターンだけでなく、その事業で作られた商品の提供やサービスを受けられる場合もあります。

また、クラウドファンディング事業者は第二種金融商品取引業のライセンスが必要となります。

5.不動産型

不動産型クラウドファンディングは、投資家から募った資金をもとに事業者が不動産を購入し、運用期間中の賃料収入や売却益を分配金として投資家に配当する仕組みです。

投資を行うにあたり、投資家はクラウドファンディング事業者と匿名組合契約を締結することになります。

現物不動産への投資には高額の資金が必要となりますが、不動産型クラウドファンディングの場合は少額の資金からはじめることができます。

また、クラウドファンディング事業者は不動産特定共同事業のライセンスが必要となります。

6.貸付型(融資型)

貸付型(融資型)クラウドファンディングは、投資家から募った資金をもとに事業者が企業に融資を行い、そこから得られる利息を投資家に分配金として配当する仕組みです。

ソーシャルレンディングとも呼ばれることがあり、Fintertechが運営している「Funvest(ファンベスト)」も、この貸付型クラウドファンディングに分類されます。

不動産型と同じく、投資家はクラウドファンディング事業者と匿名組合契約を締結して投資を行うことになります。

銀行預金よりも高いリターンを実現しつつ、株式やFXのような価格変動リスクのない「ミドルリスク・ミドルリターン」の金融商品といえます。

また、クラウドファンディング事業者は第二種金融商品取引業および貸金業のライセンスが必要となります。(※)

※ファンド募集を行うクラウドファンディング事業者と、融資・ファンド組成を行う営業者は、それぞれ別会社の場合があります。その場合は、事業者が第二種金融商品取引業、営業者が貸金業のライセンスを持つことになります。

さいごに

ここまでクラウドファンディングの種類について簡単にまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

実際にクラウドファンディングで投資をされていらっしゃる方でも、明確な分類をご存じない方もいらっしゃるかと思いますので、ご自身の利用しているサービスがどのタイプに分類されるのか、他のタイプと何が違うのか、改めて整理してみるのも良いかもしれません。

また、投資型(株式型・ファンド型・貸付型)に分類されるクラウドファンディングを資産運用のひとつとして利用される方も増えていますが、これらは元本・収益が保証されたものではありません。

同じ形式のクラウドファンディングでも、サービスや商品(ファンド・案件)によってリスクの度合いも異なります。

ご自身の投資スタイルにあったクラウドファンディングを選択し、資産運用の1つとして活用していただければと思います。

次回は、それぞれのクラウドファンディングのメリット・デメリットについて整理してみたいと思います!乞うご期待!