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事業再構築補助金の手引き ついに発表! ~ポイント3選~

こんにちは、予算管理に特化した税理士&コンサルタントのT.Hiroです。

ついに事業再構築補助金の手引き が発表されましたね!内容見ましたが、かなり複雑です・・・。読み込みが必須な感じですね。

公募要領は来週以降の公表になるかと思いますが、最新の情報をお届けしたいと思います!

キfaefeャプチャ

前回までは、事業再構築補助金の補助対象経費/予想採択率/事業計画の見える化/グラフ化/フローチャート化/市場予測/利益計画 についてご紹介しました。

(前回記事もご参照ください!)

0.事業再構築補助金の手引きをザックリ解説!ポイント3選


今回発表された事業再構築補助金の手引き、Word形式の文章と、それを解説したパワーポイント形式の資料の計2つが経済産業省のHPにアップされております!

パワーポイントは33枚にも及ぶ、非常に長い大作となっているので、内容を読み込むのには皆さん時間がかかると思います!

そこで、公募まで時間がない中、申請を予定されている方や迷われている方に向けて、内容を凝縮した形で今回はお届けしたいと思います!


1."事業再構築指針"の中の5類型のうち、1つを選ぶ!


今回、事業再構築補助金の対象となる事業を定義するために、新たに"事業再構指針"という新しい用語がでてきました。

その中で、

●「事業再構築」とは、「新分野展開」、「事業転換」、「業種転換」、「業態転換」又は「事業再編」の5つを指し、本事業に申請するためには、これら5つのうち、いずれかの類型に該当する事業計画を認定支援機関と策定することが必要となります。

と述べられていることから、まずはこの5類型から、自社に当てはまるものを選択する必要があります!(中小企業卒業枠、グローバルV字回復枠は割愛します!)

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この5類型、それぞれ簡単に解説します。

●新分野展開

 新たな製品等を製造し、新たな市場や需要家に向けて売り出すこと。過去に製造や販売した実績がないこと、設備投資をすることなどが要件です。

●事業転換

 新たな製品等を製造等することにより、主たる業種を変更することなく、主たる事業を変更すること。例えば、飲食サービス業であれば、飲食という仕事は変えずに、別のサービスに乗り出すケースなど(日本料理屋→ラーメン店 など)を指すようです。

●業種転換

 新たな製品等を製造等することにより、主たる業種を変更すること。例えば、レンタカー事業を行っていた事業者が、新たに宿泊業に算入するなど。

●業態転換

 製品等の製造方法等を相当程度変更することを指します(凄い抽象的ですね。。)例えば、ヨガ教室を行っていた事業者が、オンライン専用のヨガ教室を開始するなど。

●事業再編

 会社法上の組織再編行為等を行い、新たな事業形態のもとに、新分野展開、事業転換、業種転換又は業態転換のいずれかを行うことを指します。組織再編などを通じて、事業再構築を図るものと思われますが、具体例はなかなか思いつきませんね。


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このように、文言だけを見てもピンとこない内容となっていますが、その中でも一番適用数が多いのではないかと考えられるのが、「新分野展開」です。


2.新分野展開の要件をチェック


新分野展開は、事業再構築指針の5定義の中の1つで、新たな製品等を製造し、新たな市場や需要家に向けて売り出すことを言います。

具体的には、下記3要件が設定されています!

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 (1) 製品等の新規性要件

 (2) 市場の新規性要件

 (3) 売上高10%要件

この3つを満たすことを、事業計画において示すことが、申請するための最低条件となるようです!

それぞれについて簡単にみていきましょう。

 (1) 製品等の新規性要件

製品等の新規性については、下記のように定められています。

製品等の新規性要件を満たすためには、①過去に製造等した実績がないこと、②主要な設備を変更すること、 ③競合他社の多くが既に製造等している製品等ではないこと、④定量的に性能又は効能が異なること(計測できる場合)の4つを全て満たす=事業計画において示す)必要があります。

つまり、①~④の4要件をすべて満たし、事業計画においてそれを記載することで初めて製品等の新規性要件を満たすことになります。

特に、①と②は厳密に満たす必要がありそうですよね。つまり、設備を導入して、新たな製品をつくって売り出すこと。

既存の設備では、製造要件やスペック的に満たせないようなものを、新たな設備を導入することで満たしていく。そんなストーリーが必要なると考えれます。


また、④の定量的な性能を示す点も地味に重要になってくると思われます。

①~③はあくまで定性的な要件である一方、④は定量要件なので、いかに技術的に性能が有能であり、既存製品とは異なるかを示すことで、評価される可能性が高いです

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(2) 市場の新規性要件

市場の新規性要件を満たすためには、①既存製品等と新製品等の代替性が低いことを事業計画において示す必要があります。また、加えて、②既存製品等と新製品等の顧客層が異なることを事業計画において示す場合には、審査において、より高い評価を受けることができる場合があります。

市場の新規性とは、代替性が低いもの、つまり、現在事業主が展開しているビジネスと比較して、顧客を食い合わないような新規性を求めらています!

世の中において、新規というよりは、その会社の中で新規性があることが必要なようです。

さらに、既存製品等と新製品等の顧客層がことなることを事業計画で示すことで加点ポイントともなるようです。


(3) 売上高10%要件

売上の10%要件・・。かなり厳しい要件がここで追加されていますね!

これに関しては、3.で詳述していきます!


3.売上高規模の要件は必須項目!


売上高10%要件については、定量的な足切り要件として最重要の項目となります!

ただ、10%・・・かなりハードル高いですよね・・。

この要件を実際に実現できる事業者がどれくらいいるのか・・、と専門家としては思ってしまう部分もありますが、今回の補助金の方向性や姿勢がうかがえる厳しい要件になっていると思います。


ここで、パワーポイント3ページには、以下の通り(※)書きでものすごく重要なことが記載されています!

(※)10%は申請するための最低条件です。新たな製品の売上高がより大きな割合となる計画を策定することで、審査においてより高い評価を受けることができる場合があります。

つまり③の売上高10%要件では、10%達成がマストの要件であり、それ以上の計画は加点対象となることが記載されております!

しかしながら、非現実的な売上構成を計画することはすべきではありません。あくまで再構築事業の一貫として、実現可能な範囲での売上計画を作るべきです。

実現可能性は、申請時に厳しくチェックされるはずですので、あまり風呂敷を広げすぎないことが肝要と思います。

キャfeawプチャ




最後までお読みいただきありがとうございました!

今後、新分野展開の要件などについては更に掘り下げてゆきたいと思います!

また、事業再構築補助金の作成上の注意点やテクニックなども随時発信していく予定です。

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