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楽しみな美味♪

♪ 珍しいものだから頂きなさい。
   自分で買うものではないものは、食べておきなさい。

これは、以前の職場の上司からの言葉である。
口にしたことは一度もなく 観たのも初めての和菓子。
一気に 口の中に初夏である。

これが、私がお世話になってる方への贈るお中元の定番である。

幼い頃、夏に 冬にと贈り物が届く。
お菓子が届くと大喜び。
それも珍しく そういう時にしか口にできない好物となると一層である。
玄関先で母が、「〇〇のおじちゃんから・・・」となると・・・

○○のおじちゃん= ○○社のお菓子♪

お菓子とおじちゃんの顔がセットである。
母に言わせると、とても楽しみにしていることを伝えて以来とのこと。
子供を可愛がる方らしく、心から喜んでいたと。
思い出であり、懐かしい人となった方は多数。

人は、珍しいものを口にすると幸せである。
これが自身では買わない、何故か頂くから美味に感じるものもある。
滅多に口にできない至福の時がそこにある。
そこに行かないと味わえないから美味なものもある。

昨今、SNSで人気が出ると多店舗化するところが増えている。
その数が・・・・。

以前は珍しく並んででも食べたいものがあった。
それが・・・どこの都道府県にも どこの町にも どこの店にもあると・・・

美味ではない。

いつでも どこでも食べることが出来る、三度の食事と同じである。
有難くもなく、いつでも買えると思うと何故か食べたくない。

何より・・・その町の銘菓・自慢の料理ではなく、大衆食堂化状態である。
そのせいか 多店舗化しているところの倒産が相次いでいる。

価格に関係なく、珍しい飲食=高級感がある。
駄菓子屋の駄菓子でさえ、大人になっても美味である。
駄菓子屋が何処にでもないからである。

各町にある老舗を大切にしている。
それは、多店舗化せず 珍しい独自の味を大切にしている、どんな乗り物に乗ってでも 足を運ばせるだけの高級感のある味があるからである。
贈って喜ばれる物を持っているからである。

フォロワーが付く=名が売れる

これは大間違いである。
自慢の一品が要である。

店の様子を見て紹介をしている。
足を運ぶけれど フォローも簡単にしない。
フォロワーが多い人は、画像を登録してフォローをしない。
それは店を大切にしているからである。
足を運んできた常連の皆さんを大切にする意味もある。
フォローしすぎると ほんとに行きたいところ 口にしたいところが
埋もれてしまう。
紹介したいところが埋もれてしまう。

紹介している方の紹介しているモノの幾つかで、その方の趣味がわかる。
好みがわかる。味覚がわかる。
その人が見えてくる。
それで充分で、美味探索が出来る。

珍しいから。
自身では買わないから。
何処ででも手にできるものではない、口にできるものではない。
そんな大切なことを忘れないでいただきたいと思います。

同じ味覚のものを扱う老舗によっては、多店舗化する企業が増え始めたと同時に、他県に向けての宣伝広告を止めたところがあることに驚かされる。
賢い選択である。

自身で 楽しみを奪わないで♪
自社(店)で 楽しみの提供を間違わないで♪
常連を大切に♪