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マーケティングもブランディングもないということ

読んだ本5
成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか 上阪徹 あさ出版

ハズレのない、ちょっと高級で美味しいものが手に入るあの成城石井。意外なことにマーケティングもブランディングもしないそうで。

売っていくことに貪欲なんです。でも、売っていくことに貪欲だからこそ、一人一人のニーズに真剣に向き合う。それは、マスを相手にした、画一的なマーケティングではなかなかできないことだと思います。(本書211ページより抜粋)

いかにブランドを築くか。ブランド力を高めるか。守るか。多くの企業にとって今やブランドは重要なテーマになってくる。ところが、経営方針を説明する会で、一度たりともブランドという言葉が出てこなかったのだ。
だか、それはむしろ好印象に映った。ブランド戦略などという言葉があるが、私はこの概念自体がおかしいと思っていた。ブランドは作られるものであって、作るものではない。伝統的なブランドほど、そうやってブランドを作ってきたのではないか?愚直に顧客と向き合った結果が、ブランドになったのだ。(212ページより抜粋)

お店での丁寧な接客も、選び抜かれた商品も品質管理も、すべてお客さんに真心込めて向き合った結果で、ブランドにしようとしてきたわけではないというのが実によくわかる。

大きな会社になるほど、商品の仕入れとかブランディングになると、売ってやってる的な?ブランド提案してます的な?ニュアンスを感じ取ってしまうのだけど、成城石井がずっと愛されるのは、根本的にお客さんが欲しいもの、現場がいいなと思ったものを提案し続けているところなんだなあと感じました。

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