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【パイオニア&エクスプローラー】黒単ゾンビ⑤《無情な死者》


「イニストラードを覆う影」を象徴するような素晴らしいイラスト

(黒)(黒)
クリーチャー ― ゾンビ
2/2
威迫(このクリーチャーは2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。)
無情な死者が死亡したとき、あなたは(黒)を支払ってもよい。そうしたなら、これをオーナーの手札に戻す。
無情な死者が死亡したとき、あなたの墓地から点数で見たマナ・コストがXの他のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・カード1枚を対象とする。あなたは(X)を支払ってもよい。そうしたなら、それを戦場に戻す。

イニストラードを覆う影

―死者の夜明け―『生者たちに明日はない』

神話レアということもあり、ここ最近のクリーチャーと比較しても見劣りしないスペックを持つゾンビ。
ダブルシンボルという制約があるものの、黒単ならば関係ない。
2マナ2/2で威迫までついているので序盤から相手のブロッカーを無視してライフを削りに行くことができる。《死の男爵》と特に相性がよく「接死・威迫」の組み合わせによって1:2交換に持ち込むことが可能。

プロモ版欲しすぎる~~~~

複数体並べば攻撃も通りやすくなり、後述の死亡誘発もあるため終盤でも腐ることがない。攻守ともに優れたデッキの要とも言えるゾンビだろう。
(このデッキの中では)やや価格が高く集めにくいが4枚揃えて間違いないカードだ。(参考:〇れる屋価格で800円/枚)

ちなみにイラストは「イニストラード」のカード《終わりなき死者の列》の続きを描いたものとなっており、(私からの)評価が高い。

MTG史上もっとも美しいイラスト

―あゝ無情—『死者の列は終わらない』

2つの効果が共に『死亡したとき』なため少々分かりづらいが、自身を《死者再生》する効果と、別のゾンビを蘇生する効果は両方とも同時に誘発する。

・無情な死者が死亡したとき、あなたは(黒)を支払ってもよい。そうしたなら、これをオーナーの手札に戻す。

1マナで手札に戻っていくので相手は除去の使用を躊躇ってくれるだろう。
その隙をついて展開をするのもよし、ひたすら構えつつ威迫で削っていくのもよし、とにかく相手にプレッシャーを与え続けるのが勝利への道だ。
経験上、土地をフルタップした状態だとこいつに除去を打ってくる確率が非常に高いので2枚目の《無情な死者》を隠しておいて使わせるのも一つの手だ。

2点ダメージのカードは常にケアしておこう

ちなみにコントロールを奪われると、死亡時の誘発効果は対戦相手が支払うかどうかを選ぶ。その場合でも戻っていくのは「オーナーの手札」なので、まず支払うプレイヤーはいないだろう。

マナコストが低いことが弱点となってしまう例

当たり前だが追放除去にはめっぽう弱い。白系のデッキ相手には出すタイミングを慎重に図っていこう。

絶対にゆるさーん!!!!
こいつも苦手…速攻はやりすぎだろ!

・無情な死者が死亡したとき、あなたの墓地から点数で見たマナ・コストがXの他のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・カード1枚を対象とする。あなたは(X)を支払ってもよい。そうしたなら、それを戦場に戻す。

もう一つの効果はマナコストこそかかるものの、一度死亡したゾンビを再度戦場に戻せるため戦線維持に役立ってくれる。
除去したと思ったら別のゾンビが出てきた…と対戦相手を確実に追い詰めていこう。

ブロッカーとして《ラゾテプの肉裂き》などを蘇生させてもいいし、序盤に除去された《滅びし者の勇者》も蘇生候補となる。墓地にあるなら別の《無情な死者》を蘇生させてマナが許す限り蘇生し続けることもできる。
ただしアテにしすぎるのも禁物。マナが余るということはそれだけテンポが犠牲になっているということ。時には大胆に攻めることも重要だ。
そのあたりは手札や自分の性格と相談してプレイしていこう。

「僕が登場するのこれで何回目ですか?」
自身は手札に戻るので無駄なくサイズアップできる

余談だが、この効果は色拘束を無視できるため多色や青色のゾンビなどを蘇生させるのにも役立つ。黒単では関係ないがこれも覚えておこう。

黒以外で採用するメリットのあるゾンビは今のところ少ない


―悪夢再び―『ゾンビは二度死ぬ』


古のゾンビコンボ

限定的な状況だが、相手ターン中に《無情な死者》を死亡させ、かつ墓地にゾンビがいれば対戦相手の意表を突いてゾンビを展開できる。
特に候補となるのは《穢れた敵対者》。序盤に召喚して除去を打たせ、《無情な死者》の効果で蘇生させた後にマナが足りていればそのまま《穢れた敵対者》の効果を誘発させ、腐乱ゾンビを並べられると理想的だ。
自ターンにロードで強化して、一気にライフを削り切って勝利することも可能である。

どちらもイニストラードのゾンビなので相性はバッチリ(?)


このコンボの課題は《無情な死者》を自発的に死亡させる手段が乏しい点。
追加コストで生け贄に捧げられるスペルはあるが、誘発効果にもマナが必要なため、できればマナを使わずに死亡させたい。
モタモタしていると《墓地の侵入者》などで簡単に対策されてしまう。

接死や《滅びし者の勇者》を強化してうまく切り抜けよう

「マナがかからず」「シナジーがあり」「ゾンビである」そんな都合のいいやつがいるわけ…

いました。

なんと「フォーゴトンレルム探訪」のゾンビ
「ギルド門侵犯」より。定期的に防衛を持つゾンビは刷られている(気がする)

じゃあ何で採用しないの?

最大の問題はこいつらがプレイアブルな性能でない点。
《墓所のグール》は素のステータスがあまりにも貧弱すぎるし、《死体の道塞ぎ》は接死を得られるとは言え3マナの動きとして物足りない(そもそもアグロデッキに防衛持ちを入れるのはいかがなものだろうか)。

《墓所のグール》は腐乱ゾンビやゾンビ軍団・トークンを打点に変換できたりと奇襲性がいくらかあるのでまだギリギリ採用できる余地はある…かもしれない。
フォーマットが違うとはいえ《屍肉喰らい》がいかに優秀かを思い知る結果となってしまった。
※ちなみにモダン以下なら《死体生まれのグリムグリン》も候補に入るが、こちらもマナコストの関係上プレイアブルとは言えない…好きというだけでは活躍させられないのが競技性の高いフォーマットのツライところである。

Secret Lair版のイラストが良すぎる
EDHではそれなりに活躍できる!(かもしれない)

まとめ

  • 序盤の威迫が強い

  • 死亡しても何度でも蘇る

  • ご利用は計画的に

2マナのゾンビたちが優秀過ぎる

それでは良いゾンビライフを!

次回は《呪われた者の王》の予定です。

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