閉じた世界
遠い記憶の回想(第1回)
私もすでに年寄りだけど、
昔、私の父親くらいの世代から、聞いた話。
今とはあまりにかけ離れた状況だから、興味をもってもらえるかも。
私の父の世代の沖縄本島南部の田舎の話。
車なんかない時代、隣の集落に行くことなどほとんどない。
父と母は同じ集落内で結婚した。
電灯などない暗い夜が当たり前の時代。
隣集落の村芝居見たさに行った男の話。
その村の若者集団に取り囲まれ、「何しに来た」と尋問を受けたらしい。
隣集落との境界付近で草刈りをしていた子供の頃の親戚のおじさん
その集落の年長の少年に囲まれ、
刈り取って束ねた草を置いてい行くように詰め寄られたらしい。
このような状況だから、
その約40年後の私の若い時でさえ、
4から5キロしか離れていない地区の方言を聞くと、
変わったアクセントだと感じた。
今は勿論、車社会で、人の往来も密だから
まったく状況は違うけど。
10年くらい前の中部の小学生の話を思い出したけど
クラスの三分の一くらいは両親のどちらかに県外のルーツがあるらしい。
今や婚姻圏も広がっているようだ。
でも約70年前くらい前まではかなり閉じた世界だったのであろう。
それにしても、本土復帰後の時代変化は加速しているなあ。
と感じる年寄りでした。
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