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春の兆し

夜中のベルが鳴る

季節が変わり始めた頃
何ヶ月か音信不通だった
バズライト予備軍からの
生きている証の音だ

あ、生きてた。

音で安堵が押し寄せた、、


教育隊の訓練が終わったベルが
私の耳に届いた


良かった、生きていた。 

きっと 何を大袈裟に、と思うのかもしれないけれど…

日本ですら、、
射撃練習で失明した者
辞めたくて自ら逝く者
状況を目の当たりにすると
けして 大袈裟ではないのです

まして そこは異国の地

肌の違う人々
文化の違う人々に
囲まれた世界
もう私の頭のキャパは
ゆうに超えていた


これから教育隊のメンバーは
フランスの中方々に散らばり
其々の任務に就くらしい

一先ずフランス語の話せる彼は 
外出の一番最初に携帯を使えるよう
携帯屋さんに向かうらしかった

話はそれからだ

日本の軍隊生活で慣れているから
自由がない、多人数部屋、窃盗
暴力 パワハラ 虐め 
理不尽なルール
それらは長い軍隊生活で経験し
耐える精神力は彼にはあったし
それが閉鎖的な軍隊生活だと覚悟していた

しかし 異国の地のそれは
殺伐としていた世界だった
彼が想像するよりも
彼の目の前には生きる様を
見せつけられる場所だったようだ

フランス軍の中では
フランス人は一番であり
以下はフランス人が危険な場合は
先に以下が先頭に立つのだ
フランス人は地位も貰え
待遇も抜群な母国者

わざわざ他国の国へ
行くと言う事はそうゆう事

そして一番に根底を揺るがす事
それが根底にあるがゆえ
人はもがき戦う事になるのだ

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