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【Tree of Savior M】クレリックのスキル選びについて―①スキルカタログ

2/29追記:「切開」について書き洩らしがあったので、「切開」を含む表の備考欄を修正しました。
3/19追記:1番スロットに「ヒール」もセットできることに気づきました。前からそうでしたっけ?💧
4/20追記:コンビクションの「防御力ダウン」特性に仕様(?)情報追加。
4/21追記:ペストスチーム、インシネレーション、切開にいつの間にか修正が来ていたようです。まず前二者については「ダメージを50%アップする」特性がキッチリ適用されるようになっています。また「ペスト - 中毒」、「インシネレーション - 火炎」、「切開 - 出血」が、それぞれ「中毒」、「火炎」、「出血」の役割を果たすようになっています(少なくともその三者間では)。ついでに、通常攻撃による「感染 - 中毒」も、「中毒」の役割を果たすようになっています。

 オンラインRPG「Tree of Savior M」の攻略記事です。本記事と次の記事「クレリックのスキル選びについて―②」では、クレリックという職業の「マスタークラス」におけるスキル選びについて、現在私が知っている情報、調べたデータ、様々な計算などをご紹介します。ご参考になれば幸いです。

 本記事ではクレリックが使えるスキルについて一種の「スペックカタログ」を提示します。そして次の記事「クレリックのスキル選びについて―②」では具体的なスキル構成例のいくつかを紹介します。
 最初は1つの記事にまとめるつもりだったのですが、長くなってしまったので2つに分けることにした次第です。

 本記事の構成は以下の通りです。

 まず最初に「マスタークラス」について簡単に説明をします。現在プレイ中の多くのプレイヤーの方はすでに熟知している内容だと思いますので、その場合は読み飛ばしていただいてよいと思います。

 次にクレリックが使える31種のスキルについて、先述した通り、いわば「カタログスペック一覧」のようなものを示しながら、そこそこ詳しく説明します。と言っても、主としてゲーム内説明からは分かりにくいと思われるところについてです。
 でも、調べてみると、分かりにくいどころか書いてない仕様、あるいは文章が間違っていると思われるものもあったりします。気になるスキルがあったら、こちらでそのスキルのところを参照していただけるとご参考になるかもしれません。

 あるいは、(他の記事でも同様ですが、)「太文字のところを目で拾っていくだけでもある程度の内容・雰囲気は分かる」というようにしてみたつもりですので、忙しい方はとりあえずざっと太文字のところだけ目で拾っていき、気になったら周辺の文章も読んでみる、という感じでもよいかもしれません。

 ただし、複数のスロットにセットできるスキルの場合、詳しい説明は番号の若いほうのスロットのところに書いています。例えばスキル「切片」なら、1番と2番のどちらかにセットできるわけですが、このスキルについての説明は「3-1. 1番スロットにセットできるスキル」のところに書いています。

 なお、本記事でも次の記事でも、「結論」的なものはありません。なので本記事と次の記事は通読するものというよりも、それこそ各スキルの「カタログ」の一種として、またスキルセットの「ちょっとした事例集」として、参照していただければ良いのではないかと思います。



1.「マスタークラス」についてのおさらい

 まず「マスタークラス」とは何なのかについてざっと振り返っておきます。現在プレイ中の方の多くはすでに熟知している内容だと思いますので、その場合は読み飛ばしていただいても構いません。

マスタークラスのスキル設定および確認画面

 さて、このゲームでは、キャラクター作成時に5つの「クラス系列」の中から1つを選ぶことができます。一般的なゲームで言う「職業」だと思ってよいです。ソードマン、ウィザード、アーチャー、クレリック、スカウトの5つです。(「職業」という呼び方の方が分かりやすい気がするので、以下適宜「職業」という呼び方を使います。)

 各「職業」には初期段階で4つの「クラス」があります。ゲーム開始時に使えるのはその中で最も基本的な「クラス」1つだけですが、他の3つもキャラクターの育成が進むにしたがってひとつひとつ開放されていきます。上の画像はクレリックという職業での画面ですが、左の方に並んでいる「クレリック」「パラディン」「インクイジター」「プレイグドクター」というのがその4つのクラスです(なお、ここの「クレリック」というのは、クレリックというクラス系列内におけるクレリックというクラスです。ちょっとややこしいですね笑)。
 ゲーム内では、状況に応じて、あるいは各自の好みに応じて、これらのクラスからひとつを選択してプレイしていくことになります。戦闘中以外であればいつでも切り替えることができます。

 それぞれのクラスは、独自の戦闘スタイルを持っています。具体的には、クラスごとに、使えるスキルセットが決まっています。以下は「パラディン」というクラスを選択したときの画面です。

パラディン選択時のプレイ画面

右下の赤枠で囲んだところが、パラディンが使えるスキルが並んだところです。8つの丸いアイコンが九曜星ならぬ八曜星のように並んでいますが、それらが各スキルのアイコンです。使いたいスキルをクリック(タップ)するか、または対応するショートカットキーを押すとそのスキルを使うことができます。最近のスマホRPGにはよくあるタイプですね。

 このスキルセットは、各クラスごとに決まっています。そして一部の例外を除き、あるクラスで使用できるスキルは、そのクラスでしか使用できません。例えば「バリア」というスキルは「パラディン」というクラスでしか使えません。

 しかしレベル70になると「マスタークラス」というクラスが開放されます。このマスタークラスでは、それまで各クラスで使っていたスキルを全て使うことができます

 ただし、戦闘中に使えるのは、上の画像と同様の8つの枠(「スロット」と呼ばれています)にセットしたスキルだけです。そこに、約30種(クレリックの場合は31種)のスキルの中から自分で好きなものを選んでセットし、使用することになります。ただし真ん中の大きい丸は「通常攻撃」であり、これは決まっていて自分で変更できません。また右下の靴のマークの丸は「ジャンプ」であり、これも変更できません。残り6つの枠を自分で構成することになります。

 どんなスキルを選んだらいいのか、色々考えたり試行錯誤するのがなかなか楽しく、このゲームの醍醐味のひとつです。

 なお、最初の画像を見ると先述した4つのクラスの他に「巫女」というクラスがありますが、これは「マスタークラス」解放と同時に追加されるもうひとつの新しいクラスです。ただ、こちらはゲーム中に使用するクラスとして選択できるというタイプのものではありません。それまでの4クラスとは異なる新しい一群のスキルを「巫女」の名のもとに持っているだけ、という感じです。それらのスキルはマスタークラスのスロットにセットすることによって使えるようになります。

 さて、説明を続けます。利便性を考慮して、最初の画像をここにも載せておきます。

マスタークラスのスキル設定および確認画面(再掲)

「スキル」と書いてある枠の中に円形にスロットが並んでいて、1~5の番号が書かれています。ここに、いわゆる「アクティブスキル」をセットしていくことができます。「1」が3つありますが、これは「1」のスロットには3つのスキルをセットできるということを意味しています。ただ、戦闘開始時に使えるのはその3つのうち一番左にセットしたスキルだけです。それを使用して、そのスキルがいわゆる「クールタイム」期間に入ったとき、今度は左から2番目にセットしたスキルが「1」のスロットに表示されるようになり、そこで初めてそのスキルを使えます。それを使ったら最後は一番右にセットしたやつです。「2」のスロットには同様にして2つセットできるようになっています。

 重要な点として、実は約30種のアクティブスキルは完全に自由にどのスロットにでもセットできるというわけではなく、各スキルごとに、何番のスロットにセットできるかが決まっています。例えば「スマイト」というスキルは1番のスロット、「切開」というスキルは1番と2番のスロット、というように決まっています。
 また、もうひとつ重要な点として、同じスキルを複数のスロットにわたって何個もセットするということはできません。例えば「切開」は1番か2番どちらかにセットすることはできますが、1番と2番の両方にセットすることはできません。

 要点をまとめると次のようになります。

  1. 各スキルは、何番のスロットにセットできるかが決まっている。

  2. 同じスキルを2つ以上セットすることはできない。スキルごとに決められたスロットの中のどこか1か所にだけセットできる。

  3. 「1番」と「2番」のスロットでは、戦闘中は左にセットしたものから順番に使っていくことになる

大要は以上です。

 最後に、忘れていましたが、真ん中ぐらいのところにある縦長の「特性」と書かれた枠では、「クラス特性」と呼ばれる一種の「パッシブスキル」を5つセットできます。「クラス特性」は全部で10個くらい?あり、その中から5つを選んでセットします。戦闘中に効果を発揮するのはその5つだけです。
 なお、ここにセットする「特性」というのは後述の「スキル特性」とは別物です。ちょっとまぎらわしいですね。

2.本記事で用いる用語の説明

 本記事で用いる用語の説明をします。

2-1.「スキルダメージ」と「持続ダメージ」

 まず、少なくともクレリックの場合に地味に重要なのが「スキルダメージ」と「持続ダメージ」の区別です。

  • スキルダメージ・・・スキル本体によるダメージ。例えば「スマイト」なら、ゲーム内の説明で「攻撃力344%のダメージを与えます」と書いてあるのですが、それがスキルダメージです。スマイトの場合は通常攻撃の344%つまり3.44倍のダメージを与えます。

  • 持続ダメージ・・・スキルが付与する「中毒」や「出血」などの状態異常によるダメージ。例えば「プレイグボトル」が付与する「中毒」によるダメージなら、ゲーム内では「10秒間、1秒ごとに攻撃力10%のダメージを与えます」と書いてあるのですが、それが持続ダメージです。通常攻撃の1.15倍にその倍率をかけたダメージを与えます。「中毒」なら通常攻撃の1.15×0.1=0.115倍のダメージです。

 そして装備品等に時々ついている「スキルダメージ+〇%」はここでいうスキルダメージの部分だけを、そして「持続ダメージ+〇%」は持続ダメージの部分だけを、その%の数字でアップさせます。(ちなみに、クポル(一緒に戦う妖精のようなもの)が使うスキルのダメージは対象外のようです。ステータス画面で「スキルダメージアップ」という項目が付いたときにそこの「?」マークを押してみるとそう書いてあります。)

 重要な点として、
持続ダメージには命中も貫通もクリティカルも発生しない、というものがあります。命中(CleanHit)・貫通・クリティカルとは、一般的なオンラインRPGにおける「クリティカルヒット」等に相当するもので、一定の確率で普段より大きいダメージが出るというものです。
 一方、その代わり、持続ダメージは回避もブロックもされません。「ブロック」というのは回避の一種で、一定の確率で相手からのダメージを75%減少させるというものです。そして持続ダメージは特殊な場合をのぞき一切変動しません。22754のダメージだったら22754のダメージを、常に一定の周期で与え続けます。

 ブロック率が高いことで有名なボスモンスター「スキアクリプス」との戦闘でも、22754だったら22754のダメージを淡々とマイペースで与え続けます。「魔王ジェスティ」様が無敵モードに入られたときも、それ以前に与えた状態異常の時間が残っていたら、やはり11304なら11304のダメージを淡々とマイペースで与え続けます。空気の読めないヤツです(笑)

 なお、スキルの説明文を見ると、どれが「スキルダメージ」でどれが「持続ダメージ」なのか分かりにくいものもあります。見分ける方法の中で最も確実だと私が思うのは、画面上方に表示される相手のHPバーを見ることです。そのHPバーの下に「持続ダメージ型デバフアイコン」(相手が持続ダメージを受ける状態になったことを示すアイコン)がつくものが持続ダメージです。

赤枠で囲んだところが攻撃ターゲットのHPバーです。
画像では4つのアイコンがついていますが、そのうち右側の3つが持続ダメージのアイコンです。

 また、持続ダメージ型状態異常は重複するようです。例えばAさんが毎秒1,000の持続ダメージを与える「ペスト-中毒」を与え、同じ相手にBさんが毎秒1,500持続ダメージを与える「ペスト-中毒」を与えた場合、その相手は毎秒2,500のダメージを持続ダメージを受けるようです。
 他のRPGだと、どちらか強いほうだけが残るとか、後からかけたほうだけが残る(いわゆる「上書き」)といった仕様になっていたりしますね。でもこのゲームの場合は重複してくれるようです。パーティープレイでも安心です。
 そうでなければ、このゲームがサービスを開始した当初から「パーティーにクレリックは2人以上いてはいけない」という風潮が広まったり、実際に複数人のクレリックでダンジョン攻略を進めた場合、お互いのスキルが邪魔しあって随分と時間がかかったり、リザルト画面における各員の「貢献度」が他職に比べて悲しい数字になる、ということがあったと思われます。でも実際にはそのようなことはありませんでした。(最近、一部のプレイヤーはパーティーにクレリックが複数いることを避けようとしますが、それは1月のマスタークラス実装以降クレリックの火力が他職に比べて低い位置づけになったためです。持続ダメージが相互に上書きされてしまうという理由からではありません)

2-2.「バフスキル」

 次にいわゆる「バフスキル」についてです。

  • バフスキル・・・自分や他人に、戦闘を有利にするような支援効果を付与するスキルです。大抵、効果持続時間が決まっています。これも上記の持続ダメージ同様、このゲームでは基本的に、複数人がかけた同種のバフは共存するようです

 例えば「ヒーリングファクター」だと、毎秒少しづつHPが回復し、かつ、移動速度がちょっと速くなるバフ効果をかけます。そしてパーティー内の複数のメンバーがヒーリングファクターを使用すると、その人数分だけ、毎秒の回復量も移動速度も上がっていることが体感できます。そのとき画面左上の自分のHPバーを見ると、その下にヒーリングファクターのアイコンが2個3個と並んでいるのが見えます。
 他のスキルについてはちょっと検証が難しかったりするのですが、同様にバフアイコンが複数並ぶので、多分ヒーリングファクターと同様に効果が重複するのではないかと思われます。
 ただ、例えばディバインプロテクトの「被ダメージを30%減らす」という効果が3つ重なった場合、それらが本当に重複するなら被ダメージは$${0.7^3=0.343}$$倍になります(あるいはもしかしたら$${1-0.3\times3=0.1}$$倍!?)。それはちょっと効果が高すぎる気がするので、もしかしたら「ディバインプロテクトは重複しない」とか、「重複はするけど最大で50%減少まで」など、スキルによって重複の仕方が違ってくるという可能性はあるかもしれません(ゲーム内では何も説明されていませんが)。でも体感では、ディバインプロテクトが複数重なっていると確かに被ダメージがいっぱい減って戦闘が楽になっている感じがします。

2-3. 本記事のスキル表で用いる用語について

 次に、各表で用いる用語の説明をします。そのための具体例として、スキルではありませんが通常攻撃を以下に示します。(でも最終的にスキル構成を吟味するときはこの通常攻撃も地味に重要です)。

通常攻撃にかかわる諸数値

字ちっちゃいですね💧
noteでは、こういういわば「本文中画像」を、これ以上のサイズに大きくすることはできないのです。クリック(タップ)すれば拡大表示されますので、適宜拡大したり別窓表示したりしていただければと思います。

 さて、各用語の意味について、簡単に箇条書きで書くと次のようになります。

  • 与ダメ期待倍率・・・クリティカルや相手の回避等を考慮に入れた、最終的な与ダメージ期待値を求めるための数値。スキルダメージにこの数値をかけたものが、最終的な与ダメージ期待値となる。通常攻撃も同様。持続ダメージにはかからない。

  • CD・・・スキルのクールタイム。

  • SP・・・スキルの消費SP。

  • SDMG・・・スキルダメージ(通常攻撃を100とした場合の)。各種「特性」も考慮に入れたもの。

  • E-SDMG・・・実効スキルダメージ。上記の「SDMG」に「与ダメ期待値倍率」をかけたもの。最終的なスキルダメージの期待値(通常攻撃を100とした場合の)。

  • DOT・・・持続ダメージ(通常攻撃を100とした場合の)。各種「特性」も考慮に入れたもの。

  • DPS・・・1秒当たりのダメージ。「E-SDMG」÷「CD」。

  • 備考・・・備考。まさに備考。

 「アルファベットの略称にしないで(>_<)」という方もいらっしゃるかもしれませんが、表のサイズが大きくなり過ぎないようにするために仕方なくそうしました。例えば「CT」を「クールタイム」と書くと、その列の横幅が長くなってしまいます。そうすると表全体の横幅が長くなってしまいます。するとnoteさんは容赦なく表全体の縮小度を上げて、ぴったり既定の画像サイズにおさめようとしてくるのです。そのため文字がさらにちっちゃくなってしまうのです(-_-;)

 さて、各数値についてもう少し説明すると次のようになります。「説明は不要だ」という方はスキップしてください。

 まず「与ダメ期待倍率」の計算の詳細については、私が以前書いた記事「命中・貫通・クリティカルの計算」を参照してください。でも、無理にそれを読まなくても、上の箇条書きに書いた内容だけでこの記事と次の記事にとっては十分です。

 上の表に書いてある「1.35362」という値は、一つのモデルケースにおける値で、「命中攻撃」の発生率を0.5、「貫通攻撃」の発生率を0.5、「クリティカル攻撃」の発生率を0.3、としたときのものです。また以前の観測に従い、命中発生時の与ダメージ増加倍率を1.25、貫通発生から3秒間の「貫通状態」期間の与ダメージ増加倍率を1.157、クリティカル発生時の与ダメージ増加倍率を1.2としました。そして3秒間に何回攻撃するかの回数を、平均的な値と思われる6としました。
 他方、相手の回避率とブロック確率はともに0としました。現状、大多数のモンスターは回避もブロックもしないモンスターであると思われたからです。ボスモンスターでもそうです。例外はごく一部だと思います。

 ちなみに、その数字の最高値は大体1.25×1.157×1.4=2.025くらいになると思います。とはいえ、それは命中・貫通・クリティカルが全て100%で発生するとした場合の数字です。実際には装備強化が最高水準にある人でも大体1.6前後くらいまでなんじゃないかな?と思います。なので1.35というのは少なくとも一般プレイヤー向けの目安としては十分参考になるものだと思います。
 「いや、俺のスコアは1.9を凌駕する・・・。俺をその数字で量ってはならない・・・」というクールガイは、後の計算でSDMGに1.35ではなく1.9をかけたものをE-SDMGとしてください🌷

 逆に最低値は、例えば「ブロック率0.5の相手に対し命中発生率0.2・貫通発生率0.2・クリティカル率0.2で挑んだ場合」の0.84とかになると思います。

 この「与ダメ期待倍率」をわざわざ参照する理由は、これが「スキルダメージ」(と通常攻撃ダメージ)にだけかかるものであり、「持続ダメージ」にはかからないからです。そのため、最終的に各スキルのDPSを算出する際には、SDMGにはこれをかけ、DOTにはこれをかけない、ということをする必要があるからです。

 逆に言うと、スキル構成を検討するに当たってこの数値が重要になるのは、そこの部分においてだけです。次の記事で各スキル構成例の比較計算をするとき、モデルケースとして「1.35」という数値を「与ダメ期待倍率」に用いますが、それよりも数値が高い人は、そのモデルケースの場合よりも「スキルダメージ」の比重が上がり、低い人は「持続ダメージ」の比重が上がる、というだけです。

 次に「CD」というのは、「クールダウン」(Cool Down)の略です。これはスキルのクールタイムのことです。単位は普通に「秒」としています。普通に「クールタイム」(Cool Time)の略で「CT」としてもよいのですが、英語圏ではその呼び方はちょっと違和感があるらしく、「クールダウン」(Cool Down)と言ったほうがしっくりくるのだそうです。それどころか、「CT」と言うとCasting Time(詠唱時間)のことだと勘違いされやすいそうです。日本人でも、海外のゲームに馴染んでいる人たちは同じ感覚を持ちやすいらしいです。なので本記事でも、そういう人たちのことを考え、「CD」という略称を用いました。

  え、やっぱり「CD」じゃ覚えにくいですか? じゃあスキルの「クールタイム」のことを普段から「クールダイム」と呼ぶ習慣をつけちゃいましょう! 青森のおばあちゃんとか普通に言いそうですね(笑)

 「SP」については、説明は不要だと思いますので割愛します。通常攻撃でこの値をマイナスの値としたのは、通常攻撃ではSPを消費せずむしろ回復するからです。

 ただし、表のスペースの節約のため、消費SPに関して特別な「特性」(一種のパッシブスキル)を持っているスキルの場合は、その特性を反映させた数値を記入しました
 例えば「コンビクション」には、

「的中時、30%の確率でSPが消費されず、20回復される」

という特性が用意されています。このスキルの通常時の消費SPは64です。すると、この特性を活性化させたときのコンビクションの消費SPの期待値は、

$$
0.3\times(-20)+0.7\times64=38.8
$$

となります。コンビクションの「SP」についてはこの数値を記入しました。

 次に「SDMG」は、スキルダメージ(Skill Damage)の略語として付けたものです。「通常攻撃」のダメージを100とした場合の各スキルのダメージとしました。

 ただし、ここでも表のスペースの節約のため、ここにはスキル本体の説明画面に表示されている一撃あたりの%の数字だけでなく、その連打数や、そのスキルに付随している各種「特性」の効果も、可能な限り含めた数値を記入しました

 つまり、それらの情報も可能な限り全てこの欄に押し込めてしまった、ということです。だってそうやって表の列の数を少なくしていかないとnoteさんがまたさらに字をちっちゃく…(略)

 「可能な限り」と書いたのは、「特性」の中には単純にここの数字に反映させることのできないものもあったからです。単純にここに反映できないものについては「備考」に書きました

 例えば「御幣」の場合は、

$$
368\times2\times1.4167=1042.6912\fallingdotseq1043
$$

という計算結果を「SDMG」(スキルダメージ)の欄に記入しました。その理由は次のようなものです。まず「御幣」は、「特性」を全部習得すると、

「攻撃力368%のダメージを2回与える。それぞれがさらに41.67%アップされる。また、その後4秒間、クリティカルダメージとクリティカル発生率を20%アップさせる」

というものになります。「攻撃力368%のダメージ」とは、通常攻撃の368%のダメージということです。「41.67%アップされる」というのは、何とも中途半端な数字ですが、実はこれ、「ダメージが50%アップされる」という特性の実際の効果です。実際に測ってみると、この特性をつけたときのダメージは1.5倍ではなく1.4167倍になるのです。他のスキルも一部例外を除き同様です(詳細は私が以前書いた記事「スキルダメージと持続ダメージについて」等を参照してください)。上記の計算はこれらの数字を使って行いました。

 他方、「その後4秒間、クリティカルダメージとクリティカル発生率を20%アップさせる」という部分は上記の計算に反映させていません。それはこのスキル単体のSDMGには関与しないからです。なので、それについては一旦保留し、備考欄に書きました。

 しかし後で各種スキル構成例の火力評価の計算をするときには、ちゃんとこれも計算に入れました。スキル構成が決まれば、この効果もちゃんと計算に入れることができるからです。

 「E-SDMG」は「実効スキルダメージ」(Effective Skill-Damage)の略として付けました。上の箇条書きで書いた通り、「SDMG」に「与ダメ期待倍率」をかけたものです。それはスキルダメージの最終的な期待値です。ただし通常攻撃の基本ダメージを100とした場合の値です。
(基本ダメージとは、白文字で表示されるダメージの平均値のことです)。

 「DOT」はDamage over Timeの略です。これは本ゲームにおける持続ダメージのようなものを指す言葉として広く使われている言葉です。

 ここでもSDMGのときと同様、スキル本体の説明画面に表示されている%の数字だけでなく、その他の情報も可能な限り押し込めた数値を記入しました

 例えばマスタークレリックの「通常攻撃」には、

「50%の確率で『感染-中毒』を付与する。『感染-中毒』は5秒間、0.5秒ごとに攻撃力6%のダメージを与える」

というDOT部分があります。持続ダメージの場合、「通常攻撃×1.25×0.92×表記倍率」すなわち「通常攻撃×1.15×表記倍率」が毎回のダメージになります(詳細は以前私が書いた記事「スキルダメージと持続ダメージについて」および「命中・貫通・クリティカルの計算」等を参照してください)。したがって上記の持続ダメージの期待値は、相手がその5秒間倒れず、この持続ダメージがフルヒットするとした場合、

$$
0.5\times(100\times1.15\times0.06)\times10+0.5\times0=34.5
$$

となります。DOTの欄にはこれを記入しました。

 最後に「DPS」は、Damage per Secondの略です。これもよく使われている言葉で、「1秒あたりに与えるダメージ」のことです。E-SDMG(実効スキルダメージ)とDOT(持続ダメージ)を足したものをCD(クールタイム)で割りました。

 ちょっとまぎらわしいかもしれませんが、与ダメージをスキル動作時間で割ったものではなく、与ダメージをクールタイムで割ったものです。「1秒あたりに与えるダメージ」という表現だけだと、そのどちらの意味にもとれるのですが、本記事で用いるのは後者の意味での「DPS」です。このゲームのようなタイプのゲームにおいて統計的な火力評価をする場合には、そちらの方が重要だからです。
 「1秒あたり」ではなく「1分あたり」にした「DPM」(Damage per Minute)を使えばそのまぎらわしさは減じるかもしれないので、それを使うということも考えました。でも色々あって、やっぱり「DPS」を用いることにしました。

3.クレリックが使えるスキル一覧

3-0.通常攻撃

 まず、スキルではありませんが通常攻撃のカタログスペックを示します。前節で説明のために載せたものと同じものです。

通常攻撃にかかわる諸数値(再掲)

 以下は、各数字が何でそうなっているのか気になった方のための説明です。そうでない方はスキップしていただいて構いません。

 まずCDの欄を見ると「0.68」と書いてありますが、これはゲーム内の説明に準拠したものです。ゲーム内のステータス画面で「攻撃速度」の説明を見ると、「通常攻撃を基準にした1秒あたりの攻撃数を意味する」と書いてあります。そしてこの表を整理したときの私のキャラクターの「攻撃速度」は1.48でした。1秒に1.48回攻撃するということは、1/1.48=0.6757秒に1回攻撃するということです。なのでCDを「0.68」としました。

 なお、この「攻撃速度」はレベルアップ等で変わるものではなく、装備品の特殊効果によってのみ増加するものです(多分)。何も装備していないときは1.28(つまりCD約0.78秒)になります。
 上記の「攻撃速度1.48」という状態は、私がその時装備していた「インフェルノジャウラバックラー」という装備品によるものでした。他には攻撃速度を上げる装備品を装備してはいませんでした。これは現在の最終レベル帯におけるクレリックプレイヤーにおいては標準的なモデルケースのひとつだと思います。

 次に、SPの欄がマイナスの数字になっているのは、通常攻撃ではSPを消費せず、むしろSPを回復するからです。どれだけ回復するかは、ステータス画面の「通常攻撃SP回復」と書いてあるところを見れば分かります。この時の私のステータスではそれが「50」となっていたので、「-50」と記入しました。

 この「50」という数字もまた、「インフェルノジャウラバックラー」という装備品の影響を受けた数字です。何も装備していない時は30です。

 次に、ここではDPSのところに「251」という数字が記入されていますが、これはひたすら通常攻撃だけで攻撃し続けた場合の数字です。
 普通はそんなことはせず、多彩なスキルを織り交ぜながら戦うでしょうから、そういう普通の場合はこの数字は当てはまりません。詳しくは次の記事「クレリックのスキル選びについて―②」で各種スキル構成例を吟味するときにまた説明します。

 なお最後に、地味に重要な注意点として、この通常攻撃で与える状態異常は「感染-中毒」であって「中毒」ではありません。したがって、「中毒」を媒介にしたいわゆる「シナジー効果」の起点にはなれません。例えばスキル「インシネレーション」には「相手が『中毒』にかかっている場合、ダメージが25%アップする」という特性があるのですが、通常攻撃で与える状態異常は「感染-中毒」なので、それを発動させられません。

 ええ、もちろん私は騙されませんでしたよ。ええ、断じて。決して。

4/20追記:いつの間にか修正されて、「感染 - 中毒」が「中毒」の役割を果たすようになったようです。インシネレーションのダメージがきっちり1.25倍されます♪


3-1.1番スロットにセットできるスキル

 1番スロットにセットできるスキルのカタログスペック一覧、として私が整理したものが以下になります。表の横幅の節約のため名前を少し略してあるスキルもあります。特性は特別な場合を除き全て習得してあるものとしています。
 noteの仕様により備考表のほうは字がちっちゃくなっちゃってますが、画像をクリック(タップ)すれば拡大表示されます。

1番スロットにセットできるスキルの基本データ。
太線より上はここにしかセットできないスキル、下は他スロットも選べるスキル。
備考。字がちっちゃくなっちゃってるのはnoteの仕様によるものです。
赤文字はダメージに関わるものの、特殊なので上の表のSDMGには反映できなかったものです。「攻速」は「攻撃速度」、「移速」は「移動速度」の略です。
「C特性」は本文のペストスチームの項を参照してください。

表によって字の大きさがちぐはぐですみません💧
noteの仕様で画像の横幅が上の大きさに制限されているため、この備考表のように元の画像の横幅が大きいようなものは強制的に縮小されてしまうのです。

 双方の図で、太線で区切ってあるのよりも上側のスキルはこの1番スロットしか選べないスキル、下側のスキルはここ以外のスロットも選べるスキルです。
 具体的に言うと「切開」と「ペア―オブアングイッシュ」(表で「ペアーオブアン」と略したもの)が、別スロットも選べるスキルです。両者とも、もう1つの選択肢として2番スロットという選択肢を持っています。ただし第1節で述べたように、複数のスロットに何個もセットするということはできません。セットできるのはどこか一か所だけです。

 備考表で赤文字で示したのは、ダメージに関わる性質なのですが特殊な仕様のため上の表の「SDMG」に反映させられなかったものです。特定の相手に対してだけ効果を発揮するものや、他のスキルとの併用によって発揮される効果(いわゆる「シナジー効果」)などです。

 なお、地味に重要な注意点として、「切開」で与える状態異常は「切開-出血」であって「出血」ではありません。なので「出血」が発動条件となっている他スキルの特殊効果を発動させることはできません。

4/21追記:いつの間にか修正が来ていて、「切開 - 出血」が「出血」の役割をするようになったみたいです♪

 以下は、ちょっと特殊な計算をしたところや、備考欄の中で分かりにくいかもしれないところについての説明です。気になったスキルがあれば参照してみてください。


  • スマイトとコンビクションのSDMGについて

 まず「スマイト」と「コンビクション」のSDMGのところが赤文字になっていますが、これは少し特殊な計算をしたためです。それは、「スマイト」では「相手の防御力を25%無視する」、「コンビクション」では「相手の防御力を50%無視する」という計算です。これらの効果は、これらのスキルが持っている「特性」によるものです。
 ちなみにコンビクションの方のものは、地味に「隠し特性」です。あるいはひょっとしたら不具合かもしれません。

 他の一般的なRPGと同様、このゲームでも攻撃側の「攻撃力」と防御側の「防御力」を何か特別な数式に代入してダメージを計算していると考えられます。しかし、これまた他の大多数のRPGと同様、その計算式は秘匿されています。なので、「相手の防御力を25%無視する」というのは具体的にどれくらいダメージを増加させることになるのか、ちゃんと計算することはできません。

 しかし、ここではある種の「近似」として、実際にこの特性をつける前とつけた後とでダメージが何倍されたかを、あるモンスターを対象に調べ、その値を仮設的に一般化することにしました。具体的には、lv108のマスタークレリックでlv100のモンスター「追撃者レッドインフロホルダーアーチャー」を3通りの攻撃力で攻撃したときの観測データに基づき、「相手の防御力を25%無視する」の場合にはダメージ約1.21倍、「相手の防御力を50%無視する」の場合にはダメージ約1.55倍、というのをそれらの特性の効果としました。具体的に測定した数値は以下のテキストファイルにまとめました。

 この数値はもちろん相手の防御力によって変動します。しかし、現在のこのゲームの場合、モンスターの防御力は同じレベル帯の者同士ならあまり変わらないようです。ボスモンスターでもあまり変わらないようです。以前に書いた記事「命中・貫通・クリティカルの計算」のために行った調査でも、そのように推察されました。なので、とりあえずの目安として十分有用だと思います。

 ちなみに上のテキストファイルの観測データを見ると、「防御力を〇%無視する」という特性の恩恵は、自分の攻撃力が低いときほど大きいようです。言い換えれば、自分の攻撃力と比べて相手の(相対的な)防御力が高いときほど恩恵が大きいということです。何となく納得できる話ですね。


  • コンビクションの備考の「相手に防御1回50%減少デバフ」について

 これは、「攻撃を受けた敵が次の1回に限り防御力が50%ダウンして適用される」という特性によって相手に与えられるデバフです。効果時間は15秒です。上記の、コンビクション自体が防御力を50%無視するときと同様、ダメージが約1.55倍されるようです。
 ところで、コンビクション自体も相手の防御力を50%無視します。したがって、コンビクション自体およびその次の攻撃の2回の攻撃が「相手の攻撃力を50%無視する」ことになります

 大いに結構なことです。ただ、ちょっと心配なのは、上の説明文からはそのような仕様であるとは読み取れないことです。コンビクションの役割は上記のデバフを付与することであって、コンビクション自体には相手の防御力を50%無視する効果はない、と読み取るのが自然であるように思われます。しかし実際にこの特性を活性化するとコンビクションは相手の防御力を50%無視しているらしいダメージを出し、非活性化すると見事に素のダメージ(スキル本体の表記どおり通常攻撃の385%のダメージ)を出すのです。

 もしかしたら、この特性によってコンビクション自体にも「相手の防御力を50%無視する」という特殊効果が付与されるのは、プログラム上の不具合かもしれません。だとすると、後日修正される可能性があります。

4/20追記:この特性(「コンビクション - 防御力ダウン」)について、新しいことが分かりました。持続ダメージ(例えば「ペスト - 中毒」)がかかっている敵にコンビクションを当て、そのまま放置してみると、その持続ダメージが約1.55倍(おそらく「相手の防御力を50%無視」したダメージ)になって出続けます。その間、「コンビクション - 防御力ダウン」のデバフアイコンがずっと表示されています。そこへ何かの攻撃を当てるとその攻撃が約1.55倍され、そのデバフアイコンも消えます。すると、持続ダメージが約1.55倍になっていたのも止まります。
 どうやらこのデバフは、コンビクション発動と同時に相手にかかり、その後何かの攻撃を当てることによって消える、というもののようです。その間、コンビクション自体を含むすべてのダメージが「防御力50%無視状態」で適用される、というもののようです。


  • コンビクションの消費SPについて

 「的中時、30%の確率でSPが消費されず、20回復される」という特性を反映した数字です。詳細は第2節「本記事で用いる用語の説明」の、「SP」についての説明のところを参照してください。


  • 「デモリッション1」と「デモリッション2」について

 「デモリッション」には、「スマイトを3回やると次のデモリッションに通常攻撃の774%にあたる追加ダメージが追加される。ただしスマイトの有無に関わらずデモリッションの消費SPが23増える」という特性があります。この特性をONにした場合が「デモリッション1」、OFFにした場合が「デモリッション2」です。


  • ゴッドスマッシュの備考内容について

 「対悪魔1.1倍(1体)~2.2倍(6体)」とは、「対象周辺の半径2m内にいる悪魔型の敵1体当たりダメージ量が20%アップする。最大5体までアップする」という特性を反映したものです。これとは別にゴッドスマッシュには「悪魔型/変異型に1.1倍のダメージを与える」という性質があるので、対象が1体のとき(周囲の他個体が0のとき)は1.1倍、2体のとき(周囲の他個体が1体のとき)は1.1×1.2=1.32倍、・・・という計算になります。


  • 「切開」の攻撃対象数について

 地味に分かりにくいところですが、「切開」は対象1体だけにダメージを与えるスキルです。このゲームでは通常攻撃さえもちょっとした範囲を持っていて、ほとんどのスキルが複数相手に当たるので、この「切開」もそうだと思いこんじゃう「うっかり」さんは少なくないですね。
 
いや、私のことじゃないですけどね? ええ、断じて。決して。


  • 「切開」のDPSについて

 「切開」のDPSは「181」という高めの数値になっていますが、これは「切開」を使用したあと8秒のクールタイムが経過してまた「切開」が使えるようになるまで、相手が倒れずにその持続ダメージを受け続けた場合の数字です。
 いわゆる「適正レベル」の相手には当てはまりますが、ほんの2、3秒で倒れてしまうような、いわゆる「格下レベル」の相手には当てはまらないですね。でもマスタークラスのスキル構成を考えるときに大多数のプレイヤーが想定するのは「適正レベル」の相手だと思われます。なので、ここではその数字を用いました。「格下レベル」の相手を想定する場合は、たとえば単純にDOTの部分を切り捨ててE-SDMGの部分だけを8秒で割ればよいでしょう。その場合は「切開」のDPSは「70.25」になります。


  • 「切開」の備考の「DOTはペストで更に1.5倍」について

 これは、相手がスキル「ペストスチーム」による状態異常「感染-ペスト」にかかっている場合、「切開」の持続ダメージ部分(DOT部分)すなわち「出血-切開」による毎秒ごとのダメージが、1.5倍されるという意味です。


  • ペアーオブアングイッシュのスキルダメージについて

 赤文字にしてありますが、これはこのスキルが持っている「相手の防御力を30%無視する」という特性を反映させるために特殊な計算を行ったからです。上記の「スマイトとコンビクションのスキルダメージについて」のところで述べたのと同様の観測を行い、「相手の防御力を30%無視する」の効果を「ダメージを約1.26倍する」ものとして計算しました。


  • ペア―オブアングイッシュの備考内容について

 まず「呪い相手に1.1倍」というのは、状態異常「呪い」にかかっている相手に対してはダメージが1.1倍されるという意味です。クレリックのスキルの中では「ブレストリッパー-不吉な道具」が、相手に「呪い」を付与することができます。
 次に「相手が魔法を使用すると追加ダメージ」というのは、文字通りの意味のデバフを相手に付与するということです。詳細はゲーム内の説明を参照してください。効果が出る場面が限られ過ぎているように個人的には思われるので、本記事や次の記事ではあまり追求していません。

 余談ながら、この後に色々判明してくるように、インクイジターの「拷問」スキルは仕様書ガン無視の暴れん坊が大集合しています。その中で唯一、おとなしいのがこのペアーオブアングイッシュです。アイコンも可愛いですし、インクイジター界の癒しスキルですね!
・・・私が気づいていないところでこっそり何かやってるかもしれませんが💧


3-2.2番スロットにセットできるスキル

 2番スロットにセットできるスキルのカタログスペック一覧、として私が整理したものが以下になります。表の横幅の節約のため名前を少し略してあるスキルもあります。特性は特別な場合を除き全て習得してあるものとしています。
 noteの仕様により備考表のほうは字がちっちゃくなっちゃってますが、画像をクリック(タップ)すれば拡大表示されます。

2番スロットにセットできるスキルのデータ。
太線より上はここにしかセットできないスキル、下は他スロットも選べるスキル。
備考。字がちっちゃくなっちゃってるのはnoteの仕様によるものです。
赤文字はダメージに関わるものの、特殊なので上の表のSDMGには反映できなかったものです。
「C特性」は本文のペストスチームの項を参照してください。

 双方の図で、太線で区切ってあるのよりも上側のスキルはこの2番スロットしか選べないスキル、下側のスキルはここ以外のスロットも選べるスキルです。

 備考表を見ると、いくつかのスキルで「設置〇秒」と書いてありますが、これは次のような意味です。まず「設置」というのは、そのスキルがいわゆる「ダメージエリア」を生成する「設置スキル」であるという意味です。そのダメージエリア内にいる相手に対し周期的にダメージを与えるタイプのスキルです。そして「〇秒」というのは、そのダメージエリアの存続時間が〇秒である、という意味です。海外ゲーム等ではよく「AoE」(Area of Effect)と呼ばれますね。

 さて、以下は少し特殊な計算をしたところや、備考の中で分かりにくいと思われるところについての説明です。気になるスキルがあったら参照してみてください。


  • ホーリーライトの持続ダメージ「火炎」について

 数値表でホーリーライトのDOTの数字を赤くしてありますが、これはホーリーライトが与える2種類の持続ダメージのうち、「火炎」による部分です(もうひとつ「ホーリーライト - 聖痕」というものがありますが、こちらは悪魔型/変異型の相手だけが対象なので、備考欄に移しました)。その「火炎」には、思わぬ特殊仕様として「相手が動いていない時には毎秒ごとのダメージが2倍になる」という仕様があります。相手のHPバーの下に出る「火炎」のデバフアイコンをクリックすると、そのような説明文が出てきます。
 実際の戦闘では相手が棒立ちであることの方が多いので、この「2倍ダメージ」が適用されていることが多いと思います。なので上の表では、ひとつの近似として、全てのダメージが2倍で適用された場合の数字を入力しました。当たらずとも遠からず、だと思います。
 まあ、外れたとしても、たかが+115の誤差ですし。


  • ホーリーライトの「対集団特効」について

 これは、「ホーリーライトが敵8体に的中時、クールタイムと消費SPが50%回復する」というものです。現状、これを重視するプレイヤーはあまりいないと思われるので、本記事や次の記事では特に追求していません。


  • ホーリーライトの「対悪魔変異追加DOT11.5×5秒&沈黙」について

 長くてすみません💧 これは、相手が悪魔型もしくは変異型であるとき、5秒間「ホーリーライト-聖痕」というデバフを与え、1秒ごとに10%の持続ダメージを与えるとともに、スキル使用不可にするというものです。
 「11.5」というのは、通常攻撃ダメージを100とすると「10%の持続ダメージ」というのはその値になるからです。詳細は第2節「本記事で用いる用語の説明」の「DOT」のところを参照してください。「沈黙」(スキル使用不可)は、ボスモンスターにも効くとしたら、CD20秒中の5秒だけとはいえなかなか便利な気がしますが、効くかどうかの確認はしていません。


  • ホーリースマッシュの「対悪魔変異集団特効」について

 これは、「悪魔型/変異型の敵を5体以上攻撃時、クールタイムが初期化される」というものです。現状、これを重視するプレイヤーはあまりいないと思われるので、本記事では特に追求しない・・・はずだったのですが。
 5体くらいならちょっとした悪魔型/変異型の集団や、メインクエストで理不尽な数の悪魔型/変異型モンスターが押し寄せてきたとき(泣)などには十分当てはまるので、そういう場合は検討に値するかもしれない、と思い、軽く計算してみました。そのような集団戦の場合、この特性を付けたホーリースマッシュはほとんどずっとクールタイム0秒で連発できるでしょう。するとDPSは、大雑把にホーリースマッシュの動作時間を1秒とすると、圧巻の「656」になります。
 ・・・あれ、結構すごい?
 でも通常攻撃と同じ「0.68秒」という攻撃間隔が適用されて、実際は約1.68秒ごとに撃つ感じになるのかもしれません。でもそれでも「390」です。なかなかのモノかも・・・?


  • 「ブレーキング1」と「ブレーキング2」について

 「ブレーキング」はスキル「ブレーキングホイール」の略です。このスキルには、「設置してから5秒後(その5秒間普通に連打ダメージを与えた後)に爆発し、周辺の敵に689%のダメージを与える。ただし消費SPが62上がる」という特性があります。この特性をOFFにしたものを「ブレーキング1」、ONにしたものを「ブレーキング2」としました。
 689%のダメージはなかなか魅力的なのですが、ホイールを設置してから5秒たつまでの間に相手が移動してしまったら空振りになりますし、消費SPが168というのも結構重いので、後ろ髪引かれながらも(?)この特性を切っているというプレイヤーはわりといるのではないかと思います。なので、このスキルについては上記の「1」と「2」に分けました。
 ただ、実は私は「ブレーキング2」を愛用しています。意外にSPももつし、爆発が空振りになることもそんなにない気がします。まあ、ご参考までに。


  • 「ブレーキング1」と「ブレーキング2」のスキルダメージについて

 この両者、つまりブレーキングホイールにも、他の大多数の攻撃スキルと同様、「ダメージを+50%アップさせる」という特性が用意されています。しかし先述したように、色々なスキルで実際に調べてみるとこの特性で表記通りにダメージが1.5倍になることはありません。ほとんどのスキルでは1.4167倍になります。
 ところがこのブレーキングホイールの場合、その1.4167倍にすらなりません。「ダメージを+50%アップさせる」という特性をつけても1.25倍にしかなりません。SDMG(スキルダメージ)の欄には、それを考慮して計算した値を記入しました。

 なお、「ブレーキング2」における最後の爆発ダメージは、そもそも「ダメージを+50%アップさせる」という特性の対象にはなっていないようです。その特性をONにしてもOFFにしてもダメージは変わりません。一般に、スキル本体に元々備わっているダメージではなく、何らかの特性によって追加されるダメージは、「ダメージを+50%アップさせる」という特性の対象にはならないようです。他のスキルでも同様です。


  • 「ブレーキング1」と「ブレーキング2」の「引き寄せ」について

 ブレーキングホイールの効果範囲内にいない敵でも、その範囲よりひとまわり大きいくらいの範囲にいる敵なら、強引にその中に吸い寄せてダメージを与える、という機能です。「特性」によってその機能が追加されます。


  • 「誤プレイグボトル」について

 プレイグボトルの、「プレイグボトル―間違った成分」という特性をONにした状態のことです。この特性をつけるとプレイグボトルは設置スキルではなく瞬間的にダメージを与えるスキルになります。ただし与えるダメージの総量は低下します。


3-3.3番スロットにセットできるスキル

 3番スロットにセットできるスキルのカタログスペック一覧、として私が整理したものが以下になります。表の横幅の節約のため名前を少し略してあるスキルもあります。特性は特別な場合を除き全て習得してあるものとしています。
 noteの仕様により備考表のほうは字がちっちゃくなっちゃってますが、画像をクリック(タップ)すれば拡大表示されます。

3番スロットにセットできるスキルのデータ。
太線より上はここにしかセットできないスキル、下は他スロットも選べるスキル。
備考。字がちっちゃくなっちゃってるのはnoteの仕様によるものです。
赤文字はダメージに関わるものの、特殊なので上の表のSDMGには反映できなかったものです。

 双方の図で、太線で区切ってあるのよりも上側のスキルはこの3番スロットしか選べないスキル、下側のスキルはここ以外のスロットも選べるスキルです。
  ただし、「ブレストリッパー」(「ブレストリッ血」と略したもの)は、4番スロットに「ブレストリッパー - 不吉な道具」をセットしている場合、セットできません。

 備考表を見ると、いくつかのスキルで「動作〇秒」と書いてあります。これはそのスキルを使ったとき、その〇秒が経過するまで他の行動をとることができないことを意味します。いわゆる「チャネリングスキル」の一種ですね。あらためて考えなおしてみれば、他の全てのスキルにも固有の動作時間というものがあるので、全てのスキルがこれに該当するとも言えます。でも普通のスキルは動作時間がせいぜい1秒とかなのであまり気になることはありません。本記事でわざわざ「動作〇秒」と書いてあるスキルは、その時間がちょっと長くて無視できないもの、です。
 ただし、いずれも途中で中断することができます。ゲーム内では「ボタンをタップしている間はスキル持続」と説明されています。オートモードの時は移動ボタンを少し押し続ければ中断してくれます。

 さて、この3番スロットと4番スロットはなかなか「暴れん坊」なスキルが揃っているところです(笑)。どういう意味かと言うと、「いや君、自分について書かれたスキル説明文読んでないでしょ!?」という、スキル説明文ガン無視の自由奔放な振る舞いをするスキルが多いのです( ̄▽ ̄;)

 以下は、それらも含め、少し特殊な計算をしたところや、備考の中で分かりにくいと思われるところについての説明です。気になるものがあった場合に参照してみてください。


  • アイアンメイデンについて

 暴れん坊1号です🌷。スキル説明文からは想像しにくいのですが、まずこのスキル、使った瞬間にこちらの意表をついていきなり相手に84%のスキルダメージを与えてきます。上の数値表でSDMGの欄に赤文字で「84」と書いたのがそれです。装備品で「スキルダメージ+20%アップ」という特殊効果がつくとこれも1.2倍されるので、どうやらスキルダメージのようです。
 しかしこのダメージ、「ダメージを50%アップする」という特性をつけても全く変化しません。他のスキル達も実際は41%アップだったり25%アップだったり、この特性に素直に従わない人たちが多いのですが、まさかの完全ド無視はこの人だけです(笑)。

 ただ、その後の振る舞いはわりと素直です。素直ですがちょっと複雑です。スキル説明文の文面だと分かりにくいのですが、その後4秒間、相手を拘束しながら1秒ごとに与えるダメージは持続ダメージです。相手のHPバーの下にデバフアイコンがちゃんと出ます。そしてこちらは、「ダメージを50%アップする」という特性でちゃんと1.5倍になります。完全無視から一転しての完全服従です。拷問し過ぎて頭おかしくなっちゃったんですかね💧
 なお、この拘束時間中、「1秒ごとにダメージが10%アップする」という、無駄に複雑な ちょっとしたサービスをしてきます。なのでこの部分については、次のような計算をしました。まず「攻撃力84%の持続ダメージ」というのは、通常攻撃(の平均値)の1.15倍の84%のダメージですので、通常攻撃を100としているこの表では100×1.15×0.84です。これを用いて、

$$
100\times1.15\times0.84\times(1+1.1+1.2+1.3)\times1.5=666.54
$$

というのがまずDOTの前半部分となります。(たった今気がついたのですが、こうして前半部分だけ計算してみると、「獣の数字(別名:悪魔の数字)」666に近似してますね。偶然・・・ですよね)。
 その後、さらに無駄に複雑なことに さらなるサービスとして、「アイアンメイデン後遺症」という持続ダメージを与えます。普通は4秒間与えます。これは上で示した100×1.15×0.84というのと同じダメージですが、こちらは段々上がっていくということはなく一定であり、そして「ダメージを50%アップする」特性は適用されません。ここにその特性が適用されないというのは一応健全です。なぜならこれはスキル本体に元々あるものではなく、「特性」の習得によって追加されるものだからです。そういうものは「ダメージ50%アップ」の対象にはならない、という、このゲームの一般的ルールに従っているのです。うん、完全に服従してますね(笑)。
 以上の 無駄に複雑な ちょっとしたサービス盛り盛りの持続ダメージが、このスキルの主力ダメージとなります。表の「DOT」にはこれらの合計を記入しました。
(ただ、上の計算式の中の「1+1.1+1.2+1.3」という部分、ちょっと自信のないところです。スキル説明文からは、「1.1+1.2+1.3+1.4」かもしれないとも読み取れます。実際どちらなのか少し観察してみましたが、よく分かりませんでした。この人の自由奔放な振る舞いに振り回され続けて、その時の私のMPはすでにゼロでした(笑)。でもどちらであるにせよ、その差はわずかです。)
(ちなみに上の「獣の数字(悪魔の数字)?」の計算で、$${1.15}$$のところを$${\frac{555}{483}}$$にすると、ぴったり$${666}$$になります。この$${1.15}$$というところ、私が色々な持続ダメージの観測から推定した係数ですので、そこがぶれて$${555/483=1.149\ldots}$$ぐらいになるというのは大いにありうることです。アイアンメイデンに隠された悪魔の数字・・・信じるか信じないかはあなた次第!)


  • ブレストリッパー(出血)について

 表中で「ブレストリッ血」と略したものです。暴れん坊第2号です🌷
スキル説明文からは夢想だにしないことですが、このスキルは単発スキルではなく、6連打するスキルです。スキル説明文を読んで、「え、173%のダメージ?弱いじゃん」と思った純真な初心者さんの何と多いことでしょう。
騙されてはいけません。この人(スキル)は唐突にそれを6回繰り返してきます
 ただ、カンのいい人は、「詠唱中、SPを34ずつ消費」という文面から、その気配を察知していたかもしれないですね。

 ダメージは0.5秒に1回のように感じます。それを6回なので約3秒の長い動作時間になります。またその前に1秒いくかいかないかくらいの「詠唱」時間があって、合計4秒くらいだろうか?と個人的には思います。

 ただ、オートモードの場合、その間に相手がどこかへ行ってしまっても、この人は全く意に介さず、きっちり6回チョキチョキと虚空を切り刻んでいきます。
 ・・・かと思えば、こっちが手動でボタンを押下(タップ)し続けているのに、唐突に5回でやめてしまうときもあります。
自由人です(笑)。
 
この人が一肌脱いだ「ブレストリッパー - 不吉な道具」というスキルが、「結構強いスキル」として知られているのですが、「でもちょっと使いにくい」と言われることもあるのはそれらのためです。「腕はいいんだけど周りの言うことを聞かない頑固おやじ」という感じですかね。

 そしてSPの消費の仕方がちょっとよく分からないときがあります。とりあえず、「詠唱中、SP34を消費し続ける」とあるのは、おおむね「一打ごとに34消費する」ということのようです。6連打出し切れば204です。ただ、どういうわけかそのまわりによく分からない変動が生じる時があります。
 その仕組みを解明しようと少し取り組んでみましたが、よく分からないまま、疲れてしまいました(笑)。この人を理解しようとしたのが間違いだったようです🌷

 その他の挙動は、わりと素直かと思います。
 「ダメージを50%アップする」という特性をONにしたときは、他の大多数のスキルたちとまったく同様に、41.67%アップされます。
 「ボス相手に2連打で適用される」というのは、上記の6連打の各打が2回ずつ当たるという感じです。たとえば1000、800、1100、700、600、800、という6連打だったら、それが1000、1000、800、800、1100、1100、700、700、600、600、800、800になります。クリティカルも貫通もすべてそのまま複製されます。・・・うーんちょっと奇異ですがまあ普通ということにしておきましょう!

 ああ、でも、最後にありました、とっておき(?)のが。

特性「ブレストリッパー-引き寄せ」の説明画面

ここに示したのは、「ブレストリッパー -引き寄せ」の説明画面です。「敵を中央に引き寄せる」というのは分かります。結構なことです。問題はその後です。何ですか、「対象ごとにダメージ量の差が発生することがある」って。「どんなダメージが出るか分からない」ってことじゃないですか。
まさかの説明放棄です(笑)。

 冗談はさておき、本当にどんな風にダメージが変動するのかよく分からないので、本記事と次の記事ではそこの部分は保留しています。でもボス戦では相手は1体であることが多いですし、そうでないときも、他のスキルの動向から察して、そんなに極端にダメージが上がるということはないのではないと思います。
 ・・・多分。


  • ブレストリッパーの「出血」発生確率について

 これは素の状態では「5%」ですが、「ブレストリッパー - 鋭利な刃」という特性をONにすることによって「25%」になります。

 その特性のゲーム内説明文を見ると「20%アップする」としか書いていないので、それが「5%が1.2倍になって6%になる」という意味なのか、「20%足されて25%になる」という意味なのか、分からなくて不安、という方もいるかと思います。私もそうでした。(「おみくじショック」をクレリック達は永遠に忘れないでしょう(血涙))
 そこで実際に観測してみたところ、上記の特性を付けたブレストリッパーを6打フルヒットさせたときに相手が「出血」にかかったのは50回中36回でした。正確な確率を推定する上で統計的に十分な数ではありませんが、「6%なのか25%なのか」の判断をするには十分な数だと思います。「6打フルヒットさせてそれが全て外れる」確率を「全失敗率」と呼ぶことにすると、成功率6%のときの「全失敗率」は$${0.94^6=0.6899}$$つまり約70%です。成功率25%のときの「全失敗率」は$${0.75^6=0.1780}$$つまり約20%です。上の観測結果は、6打フルヒットさせて全部外れたのは50回中14回だった、ということと同じです。つまり28%です。これは成功率25%のときの「全失敗率」20%のほうに近いと言えます。いえ、言ってください(泣)。
 なので、冒頭の特性をONにしたときの「出血」発生率は25%と推測されます。


  • 持続ダメージ「出血」について

 「火炎」のときにも、相手のHPバーについたアイコンをクリックすることで初めて明かされるまさかの特殊効果というものがありました。この「出血」にもあります。それは「相手の防御力を一部無視する」というものです。ただ、具体的にどれだけ無視するのかも分かりませんし、それによってどれだけダメージが上がるのかも分かりません。そこで、例によって実際にどれだけ上がるのかを調べてみました。その結果、少なくともレベル100台の領域では、大体1.1616倍になるようでした。クレリックのスキルで「出血」を与えるスキルは「ブレストリッパー」です。上の表におけるこのスキルのDOT欄にはこれを考慮したものを記入しました。


  • 「ペスト1」と「ペスト2」について

 まず「ペスト」は、スキル「ペストスチーム」の略です。「ペスト1」と「ペスト2」の違いは、「SP」(消費SP)と「SDMG」(スキルダメージ)です。これは、ある追加特性をONにしたかOFFにしたかの違いです。ONにしなかったものが「1」、したものが「2」です。
 その特性とは、「5秒間存続する毒沼を生成し、その中にいる相手に周期的なスキルダメージを与える。ただし代償として消費SPが58上がる」という特性です。追加ダメージは魅力的ですが消費SP+58(これによって消費SPが約1.5倍になります)はちょっと重いので、この特性をONにするか否かはプレイヤーごとに選択の分かれるところなのではないかと思います。なので上の表ではその2つを分けてみた、という次第です。


  • ペストスチームについて

 暴れん坊3号です🌷 ただ、その「暴れ方」はある意味2通りあります。1つ目は、「一応ちゃんとスキル仕様文どおりなんだけど、そもそもそのスキル仕様がやたら複雑」と言う意味での「暴れ方」、もう1つは、これまでの暴れん坊たち同様、スキル説明文ガン無視の「暴れ方」です。
 このスキルには「パンデミック」という子分がおり、このペストスチームの状態異常を周囲の敵に拡散させるのですが、その前にユーザーがある意味パンデミックになります💧
 1つ目の暴れ方で「何だよ、ちゃんと書いた通りにやってんだからいいだろ」と言わんばかりに暴れまくり、その隙間にこっそりスキル説明文ガン無視の暴れを織り交ぜてくる、なかなかやんちゃ(?)なヤツです。

 仕様の複雑さは、そのまま上の表におけるこのスキルの項数の多さに結びついています。ただ、個人的には結構うまくまとめられたのではないかと思っています。以下、見方を説明します。
 
 まず「ペスト1」と「ペスト2」に分けてある理由は、上で述べた通りです。次に「強化ペスト1」および「強化ペスト2」というのは、5番スロットにセットできる「ビークマスク」という自己バフスキルをセットした場合の「ペスト1」および「ペスト2」です。その時のキャラの見た目がビークマスクというお茶目な(?)マスクをつけた見た目になるので、上の表では備考で「仮面時」と書きました。DOT部分が1.25倍になります。相手が人型/野獣型の相手にはそこからさらに1.25倍になります。「倍率ドン!さらに倍」てやつですね👓

 次に備考欄で「C特性」と書いたのは、「クラス特性」のことです。マスタークラスの「特性」スロットにセットできるやつです。その中に「疾病の研究」というものがあり、それをセットすると「ファクタ中DOT1.45倍になる」ということです。ここで「ファクタ」と書いたのは4番スロットもしくは5番スロットにセットできる「ヒーリングファクター」というスキルのことです。このスキルを使うと最大20秒間、自分と味方に回復バフがかかるのですが、そのバフが効いている間、オマケの効果としてペストスチームの持続ダメージが1.45倍になるのです(ただし他人ではなく自分がかけた「ヒーリングファクター」である必要があります)。なお、その「1.45倍」というのは期待値の上でのものです。効果そのものは「45%の確率でダメージが100%アップする」というものです。この「100%アップ」は、軽く観察してみた感じ、どうやら「2倍になる」という意味のようです(「スキル倍率が通常の109%から109+100=209%になる」という意味にも取れてまぎらわしいのですが)。なので期待値は、

$$
0.45\times2+0.55\times1=1.45
$$

というわけです。
 ・・・この部分だけで思わぬ長文になってしまいました。ホントややこしいですね、このすきる(-_-;)

 「C特性で回復も」とは、上とは別のクラス特性「蒸気研究」によるものです。ペストスチームまたはインシネレーションを使ったとき、オマケで治癒力の80%にあたるぶんだけ自分と味方を回復します。

 「対人獣1.25倍」とは、「人獣」というレアモンスターが相手の場合に限りダメージが1.25倍されるということです。嘘です。「人間型」もしくは「野獣型」の相手に対しダメージが1.25倍されるということです。「人間型」モンスターというのは今のところ存在しないのですが、多分対人戦で戦う他のプレイヤーなどが該当するのではないかと思います。
 この効果はスキル「ビークマスク」を使用した場合に付加される効果なのですが、それとは別にビークマスクはペストスチーム(と後述するインシネレーション)のDOT部分を1.25倍にするという効果も持っています。なので結局、このスキルを使うとペストスチーム(と後述するインシネレーション)の持続ダメージ部分が人型/獣型相手には1.25×1.25=1.56倍されるということになります。結構やばいですね。

 さて、以上が大体仕様書どおりの振る舞いなのですが、このスキル、ゲーム内の説明文をガン無視した振る舞いもしてきます。少なくとも私が確認できたものは次の2点です。

  1. 「109%のダメージを与える」と書いてあるが、実際は約117%。

  2. 「ダメージが50%アップする」という特性が全く効かない。

 まず1について、それに該当する部分は持続ダメージなので、通常攻撃のダメージを100とした場合100×1.15×1.09=125.35のダメージを周期的に与えると期待されます。しかしこのスキルでは大体100×1.15×1.17=134.55のダメージになります。その計算式が間違っている、という可能性もありますが、少なくとも他の持続ダメージたちはそれにほぼぴったり当てはまるので、少なくともこの点でイレギュラーであるということは言えます。
 次に2について、これは読んで字のごとくです。スキルダメージの中ではアイアンメイデン初撃がこの特性をガン無視でしたが、持続ダメージの中ではこのペストスチームとその兄弟分であるインシネレーションがガン無視です(笑)。

4/21追記:いつの間にか修正が来ていて、現在では「ダメージ50%アップ」がキッチリ適用されるようになっています♪

 さて、とりあえずの最後として、このスキルは更なるちょっとしたパンデミックをユーザーに与えてきます。このスキルは「ペストスチーム-中毒」という状態異常を相手に与えるのですが、これは「中毒」ではありません。なので、他のスキルで「相手が中毒の状態であること」を発動条件とする特殊効果があったとしても、ペストスチームではそれを発動させることができません。

 騙された多くの初心者クレリックたちの怨嗟の声の上に、今日もペストスチームは元気にパンデミックしています☆ミ

4/21追記:いつの間にか修正が来ていて、「ペスト - 中毒」が「中毒」としての働きをするようになったみたいです♪


  • インシネレーションについて

 暴れん坊4号です🌷 表では「インシネ」および「強化インシネ」と略しました。ただ、その暴れ方はペストスチームと全く同じです。ていうかスキルそのものもペストスチームとほとんど同じです。毒を撒くか火を撒くかの違いだけです。「ペストスチームさんパネェっす!」とか言ってリスペクトしちゃったんですかね( ̄▽ ̄;)

 なので、ペストスチームで説明したことがほぼそのまま当てはまります。本当にただ毒を撒くか火を撒くかの違いだけです。

 ただ、ペストスチームにはなかった要素として、「70%の確率でSPを消費しない」という素晴らしい特性があります。なので、こちらでは「消費SPが増えるかわりに追加ダメージを発生させる」という特性をONにしても、消費SPがほとんど気になりません。
 統計的には次のような計算になります。まず、元々の消費SPが122です。上記の追加ダメージ特性をONにするとそれが+74されて、196になります。これだけだとえらいことですが、70%の確率でそれが0になります(!)。なので期待値は、

$$
0.3\times196+0.7\times0=58.8\fallingdotseq59
$$

となります。表にはこの値を記入しました。

 インシネのほうを「インシネ1」と「インシネ2」に分けなかったのは、この消費SP特性があるため、追加ダメージ特性をOFFにする理由がないように個人的には思われたからです。まあ、分けてもよかったのですが、表があまり複雑になりすぎないようにと思い、分けずじまいにしてしまいました。その追加ダメージ特性をOFFにした場合は、消費SPが36.6になり、E-SDMGが1158になります。

 あとはペストスチームとほぼ全く同じです。ペストスチームと仲良くダブルで大暴れしてきます☆ミ


  • ペストスチームとインシネレーションのDPSについて

 いずれも200から300前後という、とても高い数値が記入してありますが、これは「切開」のときと同様、それらのスキルを使用してからCDが終わって再びそれらのスキルを使用できるようになるまでの間、相手が倒れずにその持続ダメージ部分を受け続けた場合のものです
 やはり「切開」のときと同様、いわゆる「適正レベル」のモンスターやボスモンスターには当てはまりますが、数秒で倒れてしまうような、いわゆる「格下レベル」のモンスターには当てはまらないですね。「格下レベル」が対象の場合を考えたいときは、たとえばDOT部分をばっさり切ってE-SDMGの部分だけをCDで割り、それをDPSとすればよいと思います。その場合、例えば「ペスト1」なら59.93、「ペスト2」なら139.4、インシネレーションなら126、等となります。すっかりおとなしくなっちゃいますね(笑)。


  • 「神楽」と「神楽 - 鳥の舞」の消費SPについて

 説明文を見ただけだと、SPの消費の仕方がちょっとよく分からないのですが、どうやら舞っている間毎秒11のSPを消費し、かつその直後ごとに最大SPの3%のSPを回復しているようです。なので最大SPが1000ならば、毎秒11-30=-19のSPを消費、つまりむしろ毎秒19のSPを回復しているようです。最大で10秒舞えるのですが、そうすると大体190前後のSPを回復します。なので消費SPの欄には目安として「-190」という値を記入しました。

 なお、あまり重要なことではないと思いますが、通常神楽(回復のほう)はオート操作時だとなぜか2回舞います。つまり約20秒舞い続けます(-_-;)


  • 「神楽 - 鳥の舞」の最終追加ダメージについて

 観測してみたところ、約10秒いっぱいまで舞った場合、どうやらそれまで毎秒与えていたダメージと同じダメージ(つまりそれらの100%のダメージ)を追加でもう1回与えるようでした。なので例えば10秒間、毎秒50,000のダメージを与えていたなら、最後の追加も合わせて合計50,000×11のダメージを与えることになります。


3-4.4番スロットにセットできるスキル

 4番スロットにセットできるスキルのカタログスペック一覧、として私が整理したものが以下になります。表の横幅の節約のため名前を少し略してあるスキルもあります。特性は特別な場合を除き全て習得してあるものとしています。
 noteの仕様により備考表のほうは字がちっちゃくなっちゃってますが、画像をクリック(タップ)すれば拡大表示されます。

4番スロットにセットできるスキルのデータ。
太線より上はここにしかセットできないスキル、下は他スロットも選べるスキル。
備考。字がちっちゃくなっちゃってるのはnoteの仕様によるものです。
赤文字はダメージに関わるものの、特殊なので上の表のSDMGには反映できなかったものです。「KB」は「ノックバック」(吹き飛ばされ)の略です。

 双方の図で、太線で区切ってあるのよりも上側のスキルはこの3番スロットしか選べないスキル、下側のスキルはここ以外のスロットも選べるスキルです。
 ただし、この4番スロットに「ブレストリッパー - 不吉な道具」(上の表では「ブレストリッ呪」)をセットした場合、もう「ブレストリッパー」(上の表では「ブレストリッ血」)はどこにもセットできません。

 ここでは本格的な回復スキルが2つ候補に出てきます。ヒールとヒーリングファクター(上の表では「ヒーリングファ」)です。5番のスロットでも同様です。

 ヒールの「治癒168+10×5秒」とは、ステータス画面の「治癒力」の168%にあたる量をまず回復し、そのあと「治癒力」の10%にあたる量を毎秒1回、5秒間回復するという意味です。ヒーリングファクター(上の表では「ヒーリングファ」)の「治癒18×20秒」とは、「治癒力」の18%にあたる量を毎秒1回、20秒間回復するという意味です。

 以下、少し特殊な計算をしたところや、備考で分かりにくいかもしれないところについての説明です。気になったものがあったら参照してみてください。


  • バリアの「制御型状態異常無効」について

 「気絶」、「目眩」(めまい)、「石化」、「氷結」など、キャラクターが一時的に行動不能になるような状態異常(大体3秒)にかからなくなる、ということだと思います。全て網羅的に調べたわけではありませんが、多分そうだと思います。


  • サンクチュアリについて

 スキル説明文がちょっと分かりにくいですが、観測してみるとどうやら、「基本5連打、特性をつけて10連打」のスキルダメージを与えるようです。そして各打ごとに60のSPを消費しているようです。
 スキルに対応したボタンを押下(タップ)している間、ひざまずいて祈り続け、表記通り0.5秒ごとに1打しているようです。なので5連打の場合は約2.5秒、10連打の場合は約5秒、祈り続けます。その間他のスキルを使うことはおろか、動くこともできません。ボタン押下をやめればそこで中断しますが、それまでは動けません。いわゆる「チャネリングスキル」というやつですね。またそれらの前後に各0.5秒ずつくらいの準備時間および事後処理時間のようなものがあって、10連打を出しきった場合の合計時間は約6~7秒に達している気がします。
 なお、オートモード中にこれが始まると、移動ボタンを0.5秒くらい(?)押し続けない限り途中解除できません。ガードなどの回避アクションでは解除できません。そのため、ボスモンスターの苛烈な攻撃が飛んでくるときにサンクチュアリ中だと、対応が遅れ、まともにくらうことが結構あります
(-_-;)

 このサンクチュアリ、基本は真面目な人なのですが、他の暴れん坊スキルたちの自由奔放な姿に感化されたのか、一点だけ、こっそりイレギュラーなことをしています。「ダメージを+50%アップさせる」という特性をONにすると、他のスキルダメージは大抵1.4167倍されるのですが、このスキルのダメージは約1.4687倍されます。理由は不明です。
 全身ビシッと一分の隙なく正装しているように見えて、実はどこかにイレギュラーを忍ばせている、ちょいワル神父という感じかもしれないですね🌷


  • 「ブレストリッパー - 不吉な道具」について

 暴れん坊5号です🌷 「一皮むけたブレストリッパー」という感じなのですが、やってることは基本「ブレストリッパー」と変わりません。相変わらずの暴れん坊です🌷

「ブレストリッパー」との違いは以下の5点です。

  1. スキルダメージが上がっている。

  2. 闇属性が追加されている。

  3. 「出血」でなく「呪い」を付与する。

  4. 「呪い相手にダメージ1.1倍」がなくなっている。

  5. 攻撃範囲がちょっとだけ広がっている。

特に説明は必要ないと思います。ただ、最後の「攻撃範囲がちょっとだけ広がっている」というのは、「前方60度6mの範囲」から「前方60度7mの範囲」への広がりです。
微妙過ぎ 素敵ですね。

 なお、重要な点として、
マスタークラスの「ブレストリッパー - 不吉な道具」は、
インクイジターのそれ(インクイジターの「ブレストリッパー」に特性「ブレストリッパー - 不吉な道具」をつけたもの)とは違います。
 具体的には、以下の2つの点においてインクイジター時代のそれとは異なっています。

  1. 各打撃ごとの、60%の追加ダメージがない。

  2. 各打撃ごとの消費SP24アップがない。

特に重要なのは「1.」のほうだと思います。インクイジターのときは、ブレストリッパーで各打撃ごとに100のダメージを与えていたとすると、上記の「1.」の効果によってさらに60の追加ダメージが各打撃ごとに発生していたのでした。したがって各打撃ごとの総ダメージは160、実に1.6倍でした。しかしマスタークラスの「ブレストリッパー - 不吉な道具」にはそれがありません。100だけです。したがって、インクイジターのときの1/1.6=0.625倍の総ダメージしか出ません
 ビジュアル的にも寂しくなっています。インクイジターの時は、6連打していたならば追加ダメージのぶんも含めて合計12個のダメージ数字が飛び出していたのでした。しかしマスタークラスでは6連打したら本当に6連打ぶんのダメージしか出ません。

わざわざ弱くなってみせるなんて、本当に変わり者ですね💧

(多分、開発チームの意図は次のようなものなのではないかと思います。「インクイジター時代のものは、インクイジターの総合火力を他クラス並みかそれ以上に上げるために鬼強化しておいた。しかしそれをそのままマスタークラスに持ってくると強すぎる。『5番スロットはリッパー一択』ということになりかねない。それは避けたい。」というものなのではないかと。)


3-5.5番スロットにセットできるスキル

 5番スロットにセットできるスキルのカタログスペック一覧、として私が整理したものが以下になります。表の横幅の節約のため名前を少し略してあるスキルもあります。特性は特別な場合を除き全て習得してあるものとしています。
 noteの仕様により備考表のほうは字がちっちゃくなっちゃってますが、画像をクリック(タップ)すれば拡大表示されます。

5番スロットにセットできるスキルのデータ。
太線より上はここにしかセットできないスキル、下は他スロットも選べるスキル。
備考。字がちっちゃくなっちゃってるのはnoteの仕様によるものです。
赤文字はダメージに関わるものの、特殊なので上の表のSDMGには反映できなかったものです。「KB」は「ノックバック」(吹き飛ばされ)の略です。

 ここには主として支援スキル(バフスキル、回復スキル)が揃っています。ヒールとヒーリングファクターの説明については前節(3-4節)の冒頭を参照してください。

 以下、備考で分かりにくいかもしれないところについての説明です。気になったところがあったら参照してみてください。


  • ディバインプロテクトについて

 上の表で「ディバインプロ1」および「ディバインプロ2」と略したものです。「1」と「2」の違いは、自分に対する追加バフをつけるか否かの違いです。

 「ブロック約1.1倍」と書いたものは、正確には「自分のブロック率の10%ぶん、自分と味方のブロック率を増加させる」というものです。相手のブロック率の10%をその人のブロック率に加えるのではなく、自分のブロック率の10%を加えるので、その人のブロック率が「1.1倍になる」というのは厳密には違います。ただ、防御ガチガチのソードマンとかでない限り、大体みんなブロック率は同じような数値になっているのではないかと思います。なので表の横幅の節約のため「約1.1倍」と簡略表記しました。

 「20被撃or20秒」と書いたのは、20回攻撃を受けるか20秒経過するまでそのバフが存続するという意味です。

 「ディバインプロ2」の「同上バフ中、自分は各スキル使用時335追撃(SP消費35)」とは、「ディバインプロテクトのバフがかかっている状態で何らかのスキルを使うと、そこでSP35を追加で消費し、周辺の敵に335%のスキルダメージを与える」という追加のバフ効果を自分にのみ付与する、ということです。対応する特性をONにすることによってそれが活性化されます。どんなスキルを使っても追撃が発生します。ヒールでも発生します。ただし連打攻撃の各打撃ごとに追撃が発生するということはありません。あくまでも1スキルにつき1追撃です。また、攻撃範囲は狭く、大体、通常攻撃が届く範囲程度(ゲーム内表記では「2m」)です。でも、あらゆるスキルに追撃が発生するいうのは、やっぱり結構強いように思います。被弾が多い状況だと上記の「20被撃」にすぐ到達してしまい、すぐ効果切れになってしまいますが、ボス戦とかだと結構20秒いっぱいまでもったりしますし。

 

  • クルセイドについて

 基本は「クルセイド1」です。「クルセイド2」というのは、「消費SPアップと引き換えに、自分とフェローの通常攻撃ダメージを1.7倍にする」という特性をONにした場合です。(フェローというのはいくつかのコンテンツで一緒に戦ってくれるAIキャラクターのことです。)

 総じて、「対悪魔変異1.7~2.5倍」が真っ先に目を引くスキルですが、下記に述べるように「クリ発生1.1~1.5倍」も意外にあなどれません。しかもそちらは全種族対応です。

 「クリ発生1.1~1.5倍」の「クリ発生」とは、クリティカル発生率のことです。そしてそれが何倍になるかは、周囲の味方(自分とフェロー含む)の数に依存します。自分1人のときは10%アップつまり1.1倍で、周りの仲間が1人増えるごとに10%ずつアップし、最大50%までアップします。つまり周りに仲間が4人以上いるときは1.5倍です。
 このクリ発生、なんか思った以上に上がります。ていうか、爆上がり(?)します。ステータス画面を見てみたら、このスキル使用前の「クリティカル発生」は「15868 (34.47%)」だったのですが、フェロー2人同伴の状態でクルセイドを使ってみたら「20629 (74.82%)」になりました。「自分を含め仲間3人」の状態なので倍率は1.3倍なのですが、右の数字は約2倍になっています。きっちり1.3倍になっているのは左の数字です。どうやらこの数字を何らかの計算式に代入して右の「クリティカル発生率」を算出しているようなのですが、左の数字が1.3倍になるとそれは約2倍になったりするようです。「1.3倍」あなどれません。
 ただ、それで実際にどれだけ与ダメ期待値が上がるのかを計算してみると、人によって評価の分かれそうな結果になります。相手の「クリティカル抵抗」を「10%」もしくは「20%」と仮定して計算して、こちらの「クリティカル発生」が34.47%から74.82%に上がることにより与ダメ期待値倍率が何倍になるか、を計算してみると、大体1.07倍という結果になります。装備品のカスタマイズが進んでいて「クリティカルダメージ」が普通の人の2倍になっているような人なら、大体1.14倍です。
 つまり、「クリティカル発生1.3倍」というのは、普通の人の場合は「全種族に対する全攻撃ダメージ約1.07倍」、クリティカルダメージが高い人の場合は「全種族に対する全攻撃ダメージ約1.14倍」ということに相当します。前者の場合は、人によって評価が分かれそうですが、後者の場合はなかなか強いですね。
 上述の計算の詳細を知りたい方は、以下のPDFファイル(eff_critical.pdf)を参照してください。


 「対悪魔変異1.7~2.5倍」というのは、悪魔型/変異型モンスターに対する与ダメージが状況によって1.7倍から2.5倍になるという意味です。何倍になるかは、周りにいる悪魔型/変異型モンスターの数によります。1体のときが70%アップつまり1.7倍で、そこから1体増えるごとに20%ずつ増えていき、最大で150%アップすなわち2.5倍になります。周りに5体以上いるときが最大です。一般的なボスモンスター戦では相手は1体なので1.7倍ですね。それでも結構なものです。

 バフ時間が「30秒~50秒」というのは、状況によって30秒だったりそれ以上だったりするが最大50秒、という意味です。秒数は、そのバフ効果中に悪魔型/変異型の敵を何体倒したかに依存します。1体倒すごとに3秒延長され、最大で20秒延長されます。7体倒した時が最大で、21秒延長…ではなく20秒延長です。無駄にケチ 潔いですね。

 なお、クルセイドの与ダメージ増加効果を悪魔型/変異型以外の相手にも拡張する、という装備がありますが、悪魔型/変異型以外への効果は「1.05~1.25倍」です。拡張するのはスキル本体に元々備わっている数字の部分のみ(しかもその1/4)だからです。「悪魔型/変異型へのダメージがさらに50%増加する」という特性の分は拡張されません。
 集団相手に種族を問わず1.25倍になるというのは結構強いかもしれませんね。でも1体で出てくるボスとの戦闘では1.05倍であり、ちょっと寂しい気がします。
 しかし、クルセイドのご利益は種族特効だけでなく、上述のとおり全種族対応でクリティカル発生も結構上がるのでした。それを目当てにクルセイドを使いつつ、そのついでに「与ダメージ1.05~1.25倍」もつけちゃう、という場合には良いかもしれませんね。

3/3追記:クルセイドの「自分とフェローの通常攻撃1.7倍」というのは、通常攻撃にそれの0.7倍の追撃が発生する、というものですが、こちらの追撃の方はスキルダメージ扱いであることが分かりました。例えば装備品等で「スキルダメージ20%アップ」の状態になっていると、追撃は0.7×1.2=0.84倍になります。


  • おみくじについて

 「アップ量はランダム」と省略して書きましたが、ちゃんと書くと「50%の確率で12.5%、30%の確率で25%、50%の確率で62.5%アップする」となります。したがって期待値は、

$$
0.5\times12.5{\text %}+0.3\times25{\text %}+0.2\times62.5{\text %}=26.25{\text %},
$$

になります。

 これがCD60秒に対し30秒の効果時間で自分および周りの仲間(最大5人)にかかります。すると統計的には、

$$
\frac{26.25{\text %}\times30+0{\text %}\times30}{60}=13.125{\text %}
$$

だけアップさせるバフを常時かけているのと同じになります

 さらに詳しく計算すると、この「おみくじ」の効果を向上させるような各種装備を揃えていった場合、その「13.125%」という数字は標準的には「15.674%」ぐらい、最高水準では大体「21.205%」ぐらいまで上がります。詳しくは私が以前書いた記事「おみくじの効果の計算」などを参照してください。

 余談ながら、この「おみくじ」には全クレリックが泣かされた(?)経験があります。このスキルには「ダメージアップ量を25%アップする」という特性があります。「え、じゃあ、ダメージ+10%のバフを引いた時も、それが25%アップされて+35%バフになるの!?」と多くの純真なクレリック達が目を輝かせました。ところが実際の効果は、「10%が1.25倍の12.5%になる」という、とても残念なものでした(泣)。あまりの仕打ちに、一体どれだけのクレリック達が地を叩き、天を仰いだことでしょう。私はこれを「おみくじショック」と呼んでいます(血涙)。
 でも計算してみると、その効果でも、上述の通りパーティーメンバーの火力を常時15~20%ぐらい上げてくれる、なかなかの効果を持ちます。さらにそこから一歩踏み込んで計算してみると、この「おみくじ」をセットしていけばクレリックは他の純火力職たちの半分程度の火力さえ出せればよい、ということになったりするのです(詳細は上述の記事を参照してください)。それで私は少し安心しました。
 まあ、効果時間が基本状態ではCD60秒に対し30秒、というのもあって、いまいち効果を実感してもらえてない感じがする、というのはやっぱりありますが(笑)。


3-6.非常口さんスロットにセットできるスキル

 こちらには、盾でガードする、後方に飛びのく、1~2秒だけ高速移動できる、などの、いわゆる「回避スキル」をセットすることができます。4種類の中から1つ、自分の好きなものを選んでセットできます。
 それぞれの仕様はゲーム内で説明されている通りです。また、それを読まなくても、実際使ってみれば感覚的に即座に分かるものだと思います。なのでここでは詳しい説明等は割愛します。是非お気に入りの一枚を選んでください🌟

3-7.特性スロットにセットできるスキル

 こちらには、「クラス特性」と呼ばれる一連のパッシブスキルをセットすることができます。こちらも、各スキルの大要はゲーム内で説明されている通りだと思います。なのでここでは詳しい説明は割愛します。

 ただ、3点、私自身の備忘録としても書いておこうかなと思う点があります。

 第一に、もしかしたら気づきにくいかもしれないこととして、「戦闘態勢-パラディン」と「戦闘態勢-インクイジター」は、2つ同時にセットすることができます。私は最初、できないと思い込んでいました💧
 とはいえ、それらの効果が本当に重複して適用されているかどうかは、よく分かりませんでした。まあ、プログラム上の不具合でなければ、ちゃんと重複されるのでしょう。

3/1追記:がんばって調べてみたら、どうやらちゃんと重複するようでした。2つ同時に入れると、効果2倍です♪

 第二に、「〇〇マスタリー」(例えば「パラディンマスタリー」)と言う名前のクラス特性は、その〇〇に入る名前のクラスの「クラスティアアップ」によってその効果がさらにアップする、と書かれているのですが、それが具体的に何のことなのかよく分かりません。多分、各クラスの「ランク」が一定数上がると、ていうことなのかな?と思うのですが、よくわかりません。(各クラスの「ランク」とは、そのクラスに属する各種「特性」の「レベル」を上げていったときに、その合計数によって1段1段上がっていくものです。)

 第三に、忘れがちなこととして、各クラスに個別に属するクラス属性の中には、マスタークラスの「特性」スロットのところに名前が出てこなくても、すでに自動で適用されているものがあります。
 例えばインクイジターの「天誅」などがそれです。その効果のひとつとして「近接タイプのダメージを受けると60%の確率で『出血』を誘発する」というものがあるのですが、私はこれの存在を完全に忘れていました。なのである調査のためにモンスターから一方的に攻撃を受けていたとき、そのモンスターたちが勝手に出血状態になって勝手に自滅していくので「???」となって混乱していました💧




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