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「旅人はつぶやく 人生は旅」かっこいい歌詞に 昔 自分はしびれたのだった【KOZUKA 513 shop paper vol14 2020/07】

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昔むかしあるグループは「旅人はつぶやく 人生は旅」と歌った
「船乗りは教える 人生は海」だというし
「人生はたった一度だけのドラマ」だという 
人生をどうとらえるかは人それぞれだろうし
旅だ海だといわれてもピンとこないけど
旅をすることは大好きだしいろんな旅をしてきた
 
ミュージカルを観るためだけにロンドンやニューヨークに行った
波乗りするのなら行っておかなければとハワイやバリに行った
気が置けない仲間とひたすら飲んで食べる台湾やベトナムの旅をした
京都や出雲を一人で巡ったこともある
旅の目的は様々だけれど
どの旅でも必ず宿と現地での食事はついてくる

海外旅行や有名観光地ならばそれなりのホテルや宿に泊まるし
食事も豪華 それはそれでもちろん旅の大きな思い出になっている
でもそれとは別に
小さな宿や思いがけない食事が後々まで心に残ることがある
波乗り旅で使った外房の民宿
今はもうない駅近くのビジネスホテル
開店していると思って入ったら家族が食事中でそれでも
おいしいスンドゥブの朝食を食べさせてくれた韓国の街はずれの食堂
旅のさなか毎日のように通ったロンドンのイングリッシュブレクファースト
台湾でようやく探し当てて入った食堂の鶏肉飯と小皿料理の数々
旅の面白みはたぶん 奇麗にパックされた旅のホテルや食事の中よりも
ちょっと迷いほんの少し冒険し自分で探り当てたものの中にあるような気がしてくる
 
生きることが いつも決められたレール通りではなく
迷子になったり冒険を試みたりした先に面白みがあるのだとしたら
やっぱり人生は旅に少し似ているのかもしれない
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ヤング101というグループが、「ステージ101」という番組で歌っていた「人生すばらしきドラマ」から引用。「涙を超えて」とか「怪獣のバラード」とか、今では音楽の教科書に載っている。田中星児、太田裕美、谷山浩子らがメンバーだった。

「ステージ101」というのは、当時東洋一の広さを誇った渋谷のNHK放送センターCT-101スタジオで収録されており(WIKIPEDIA)1974年に活動を閉じている。自分は12歳。
小学生の自分にはかなりお兄さん・お姉さんたちで、歌詞の深みなんてわかりもしなかったけれど、ダンスのかっこよさ、「パンタロン」とか「ラッパズボン」とか呼んでいたベルボトムジーンズのかっこよさに夢中だった。同級生の多くがそうだった。

東北の小さな町の小学生だった自分は、北海道に渡って学生時代を過ごし、やがて川崎に住み東京で仕事をした。そして今は千葉・鴨川に住んでいる。
「定住」の対義語が「旅」であるならば、自分の人生そのものもやはり旅であるような気がしてくる。

旅の終わりは、どんな風景なのだろう。



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