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(ネタバレあります)『青春18×2 君へと続く道』感想

映画館で初めて予告映像を見た時は、この手の恋愛系映画を観ることはもうないんだろうなと思ってた。
その後も何回か予告を見てるうちに、主演の俳優さんがよく見たら結構タイプだなと気がついて、公開したら観に行こうかなと思ってるうちにあっという間に上映映画館が減ってしまった。
もう諦めてたのに、運命ってあるんですね。(大袈裟)

SLAM DANKが出てきて、花ざかりの君たちへが出てきて、Love Letterまでって、え、このシナリオって私が書きましたっけ?って錯覚するくらい好きな作品が立て続けに使われるからびっくりしちゃった。
この3つ揃っちゃった時点で、結末は度外視で好きな映画認定しそうだったもん。

瑞稀と佐野、懐かしいなー。実家に置いてった漫画ってどーなったんだっけ。捨てられてなかったらまた読みたいな。

ジミーが「お元気ですかー」って叫ぶとこ、すぐにみっちー(道枝くん)になんすか?って聞かれてそこまでだったけど、私は心の中で「私は元気でーす」って言ったよ。ここまでがセットでしょ。
Love Letterは韓国でも大人気だったけど台湾でも人気あったんだね。岩井俊二みんな好きだね。

予告の時から大体の結末は予想がついていて、もしこれで大逆転のハッピーエンドとかだったらガッカリしてたんだけど。
でも、あれはあれでちゃんとハッピーエンドだと思うんです。

現在と過去のシーンがシームレスに交互に語られるのも心地良かったし、ロードムービーとしての良さもあったし、とにかくジミーが日本で出会う人がみんな良い人でさ、そこもいいよね。

過去のシーン、いまいち時期がわからなくて、ジミーの大学合格のシーンとかあるのに季節は夏っぽいし、台湾だから年中夏なの?いや、違うよな。アミは結局どのくらいの期間台南にいたのかな?とか色々考えてたんだけど、帰りの電車の中で急に台湾の大学って9月入学なんだってことに気がついて。だからやっぱひと夏なんですね。

高校卒業したばっかで4つ年上の綺麗なお姉さんがあんな風に笑いかけてくれて、いい感じに絡んでくれたら、そりゃ好きになるよ。無理だよ、抗えないよ。初デートの前に漫画で予習だってするよ笑

バイクで2人乗りするシーン見ながら、ふと昔を思い出して、私も一回くらい2人乗りすればよかったなって。どうしてもいかにもなシチュエーションが恥ずかしくていつも断ってたけど、もったいないことしたなって今さら後悔したりして。
ありきたりだけど、人生一度きりって言葉が刺さりすぎて。
とにかく素敵なセリフが多かったですね。

ジミーがアミの母親に「遅くなって申し訳ありません」って言ったところで、あーやっぱりそうなんだ。そんな気はしてた。知っていて向かっていること、だから遠回りしていること。
時間が必要だったんだ。旅をする中で徐々に気持ちの整理をつけて、遠回りしてたどり着いた目的地。切なすぎるよ。

終盤にアミ視点で色んなシーンの真相が回収されてく中で、ランタンを飛ばしてジミーにありがとねって言って抱きしめるところ、ジミーはなんだか満足気に笑っていたのに、見えてなかったアミはこんな顔してたんだってわかった時に一番グッときたかな。
もうこういう映画で涙なんか出ないと思ってたけど、さすがにうるっとしちゃった。

そして最後にミスチルの主題歌「記憶の旅人」が流れてエンドロールなわけですけど。もうね、結局この手の映画はミスチルなのよ。正直、予告の時はまたミスチルか…とかちょっと思ってた。思ってたんだけど、やっぱミスチルしか勝たんのよ。(古い)

過去のジミーも可愛かったけど、私は断然36歳のジミーですね。旅の間の髪長めでメガネなジミーも良かったけど、台南に戻ったときの髪ちょっと切ったメガネのジミーが至高でした。心の中でそれ大正解!!ってなった。
すごい細かいこと言うと、ネックウォーマー?マフラー?して寒そうにしてるジミーも好き。

映画館を出てSpotifyで「記憶の旅人」を聴きながら渋谷の街中を歩いていたら、なんだか映画の続きみたいな不思議な気持ちになった。

説明はしすぎない、けど観る人に委ねすぎない、好感の持てる素敵な映画でした。
ジミー役のシュー・グァンハンさんの視線とか表情の演技がとてもよかった。
立ち止まって、遠回りしても、生きている私たちは進み続けなきゃいけない。
微笑ましくて切なくて、最後は清々しい再生の物語でした。

私も久しぶりにLove Letterが観たくなった。
次の休みにでも観ようかな。

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