青春時代の悩み、過ちを経験した人に送る物語:Dear Evan Hansen

こんにちは。
今日も映画のお話。

2015年にブロードウェイで上演され、主演男優賞ほか6つのトニー賞を受賞した『Dear Evan Hansen(ディア・エヴァン・ハンセン)』。2021年に映画化されています。


最初に言うのも何ですが、この作品のストーリーは賛否両論ありまして、
好き嫌いはっきり分かれる作品だと個人的には思っています。
(他作品でイメージするのであれば、
アニメ作品の『聲の形』や昔の文学の『人間失格』といった内容に精神的に近い…かも)
人によっては主人公にイライラする、ということもあるそうです😅

私自身は、繊細で不器用な人に送る、厳しくもあたたかい作品だと感じています。

〈あらすじ〉
クラスに馴染めず、心に傷を抱えた主人公エヴァン・ハンセンが自分自身へ送った手紙を
図らずも同級生のコナーに奪われてしまいます。
数日後、校長からコナーが自ら命を断ったこと、彼がエヴァンの手紙を持っていたことを聞かされ、失意の母親から彼の親友だと誤解されてしまいます。
彼の家族に真実を伝えるタイミングを逃してしまった彼は咄嗟に彼との思い出を語ります。
そこから変わり始める周りとの関係性、今まで気が付かなかったクラスメート達が抱える悩み、そして嘘の思い出の結末とは?


作品を調べていて知ったのですが、主人公は社交不安障害を持っているそうです。

社交不安障害とは、自分が他人からどう見られるか、どう思われるかを過度に心配することで不安を感じるために、社交(人間関係)を過度に避けたり、耐えたりすることによって、相当な苦痛がある、または生活に重大な支障があるという精神障害である。

昨今は漂白社会といわれており、周りの目に対する不安を抱える人は多いのではないかと想像します。

繊細で優しく、そして不器用な人間が多くの失敗と経験を繰り返し、やがて自分を受け入れられるようになるまでを描いているこの作品が、同じような不安を抱える人々に届くといいなと思います。

とても優しい作品です😊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?