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【仮】陶器肌

透ける様な白い肌
後れ毛が残像を表す様で
どれだけ強く抱きしめてもスッと離れ 避けていく

僕は君の頭の上から全部知っているのに
君は僕のつま先しか知らないんだ

大切なものはどこに隠しているの? 誰を想っているの?
無口な文鳥と少し暗くなった部屋で 
季節だけが過ぎてゆく
苦しくなるほど 気が遠くなるほど

脳内で再生されるプレイリスト
女々しいラブソングを背景に
ベランダに置き忘れたのは煙草の浮遊だけ

僕は君の黒子の位置まで知っているのに
君は僕の声しか知らないんだ

大切なものはどこに隠してるの? 誰を毛嫌いしているの?
笑わない道化師と少し冷たい部屋で
年月だけが過ぎてゆく
苦しくなるほど 気が遠くなるほど

書き換えられた出会い もっとお互いに観るはずだった
置き換えられた愛憎 もっとお互いに注ぎ合う予定だった

どこに身を隠してるの? もう会えないの?
既読すらもつけない嘘笑いは部屋から消えた
苦しくなるほど 気が遠くなるほど

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