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ききょういろ

今日は〈桔梗色/ききょういろ〉について。
JIS慣用色名によると「濃い紫」

古くからある色名で、『万葉集』の時代には「あさがお」と呼ばれていたそうです。

フィクションの世界ですが、人名にも使われますね。
高橋留美子の『犬夜叉』に登場するキャラは「桔梗」ですし、今放映されているNHK大河ドラマ『光る君へ』の清少納言は「ききょう」という名の設定です。

実生活で「桔梗」という名の人に出会ったことはありません。
桔梗ちゃん、桔梗くん、男女どちらでもありな感じですね。
この名前から受ける印象は、凛とした姿。
「ききょう」という響き、「桔梗」という字面、どちらもキリリとしたものを感じます。
色もほら、ふわふわとした柔らかさは無く、上品で重厚なイメージですよね。

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宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に「桔梗いろの空」という描写が出てきます。
なんてすてきな言い回しなんでしょう。
夜空を表現する色は様々でしょうが、賢治の採ったこの言葉は、暗い夜を豊かな色彩に導いてくれるようです。

家にある『銀河鉄道の夜』は、新潮文庫2020年のプレミアムカバー版です。
なんと、このカバーの色が桔梗色!
(たぶん。見た限り)
もしかしたら「桔梗いろの空」から採用されたとか?
だとしたら、すごい!
(あー、語彙力ないなー)

新潮文庫 『新編 銀河鉄道の夜』


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最後まで読んでいただきありがとうございました。


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