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夜にまぎれて、の日。


2023.3.24

庭についたのは10時半で
つまりは、アパートを朝8時半には
出たのである。

週末は概ね雨の予報だけれど
それでも、今日の金曜日だけは
曇りが優勢で、降り出しても
夕方には、雨が上がる時間もあるらしい。
なんとか、その合間に作業しよう

などと、考えていた。

庭に着いたときは、日差しが出ていた。

新しく、水仙が咲き出していた。

毎年、うっとり眺める
八重のらっぱ水仙さん。
晩秋に球根を埋めた
ピンクのヒヤシンスさん。
全色咲いた、アネモネさん。

そして、早咲きの、
花を終えた水仙さんの葉の
影になっていた、背の低い、

清しい、クリームみたいな白に
そうっと黄色が入った水仙さんも
やっぱり、咲き出していた。

今年も会えましたね。


晴れているなら、と
アパートから持ってきた苗たちを
鞄から、庭へと出し、

作業のまえに腹ごしらえ、と
近くのレストランに行った。

1時間過ごして、帰るころ、
ぽつぽつと雨が降り出した気がした。

あれ?もう降り出した。
でも、空はまだ明るいぞ。

《お天気雨風》だから、
大丈夫だいじょうぶ。
まだ、本降りにはならない筈

と、わたしはそのままバスに乗り
馴染みのJAへ苗を買いに行った。

🌿

JAの花苗コーナーには
またも、新しい苗が並んでいた。

手書きの説明書きがすてき。


しかも、欲しかった
エキウムブルーベッダーがある!

楽しくなり、

エキウムブルーベッダー 3つ
ブルーレースフラワー  3つ
ムルチコーレ      2つ

を籠に入れた。

*ムルチコーレは、よく観る
youtubeのチャンネルの方が
ムルチコーレ姐さん、として
花になり切って、ちいさなお芝居を
時々、してくれるのが楽しくて、何より
その方が演じる姐さんが
大好きになってしまったので
つい、購入してしまった。
我が庭にも、姐さんに来てほしくて*

🌿

JAからの帰り道には、
傘をささなくて良いような
シャープペンシルの針のような
雨が降っていた。

これなら、十分
作業できるなー

と、機嫌良くバスに乗った。


さて、庭へ戻ってくると
雨は、だんだん強くなった。

一度止む、と予報にあったので
信じて待っていたら、

夜の7時過ぎに上がった。

もう、真っ暗だよ!

と、思いつつ、

植えなければならない苗、
やりたかった作業を思うと
諦め切れず、

仕方ない、すこしでもやろう
と、懐中電灯を持って

秋に挿し芽して、
無事に根付いて、
新芽を出した薔薇を、

埋めるようにして育った
こぼれ種からの矢車草を
暗闇で、ふたつほど抜いた。

これは、翌朝の埋もれていた薔薇。
まだ、埋もれている。
どうしようかなー。
間引くの、苦手。
これも、挿し芽組の薔薇。
こちらは、早めに、矢車草を抜いて
他に移植できた。


そして、暗闇で、
矢車草用の場所に、植えた。

(暗闇で、土になにかを埋める、のは
とても、犯罪ちっくな気がした)

それから、買ってきた苗を
明日、それぞれどこに植えようか、と、
暗闇のなか、実際に苗を置きながら考えた。

しかし、暗いと
ちっとも、頭が働かない。

ただ、迷い、悩む、ばかりである。

夜にまぎれてなにかをする、というのは
迷いを深めるだけかもしれぬ

と、思いながらも

なんとか、マーガレットを
植える場所だけは、決めることが出来、

やれやれと、部屋に戻った。


シャワーを浴び、
食事をし始めるころ、
再び、雨音が聞こえはじめた。

天気予報を見たら
明日はいちにち、雨らしい。

合羽装着して作業だな、と思いつつ、

夜は、初めて植える苗たちの
勉強を細かくした。

株間をいくら空ける、とか
花期とか、丈とか。


しかし、結局は
どんな植物も

日向で、風通しの良い場所で、
でも、直射日光や強い西日は
なるべく避けて、蒸れない環境で
水はけの良い土へ、

と、書いてある気がして、
植え場所に、迷ってしまう。


まあ、でも、

明るくて、涼しくて
ほどよい、すてきな風が吹いて
蒸し暑くない、寒過ぎない
適当な広さのある部屋に
住みたいものね、ヒトでも

とも思い、

同じ苗でも、いくつかの場所に
植えて、どこを気に入ってもらえるか、
実験してみようと決める。


合羽をガレージから出してきて、
(雨天決行!)
それから、眠った。



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