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うなぎ弁当の食中毒事故から学ぶ事

うなぎ弁当の食中毒事故から学ぶ事

2024年7月の土用の丑の日だった24日から25日にかけ、神奈川の百貨店に入る飲食店で販売された「うなぎ弁当」、「うなぎ蒲焼き」を食べた客、計130人が下痢や嘔吐などの食中毒を起こしました。症状を訴えた人のうち90代女性が死亡しました。亡くなった方と、弁当の因果関係は、明確にはなっていません。
私たちは、この食中毒事故から、何を学ぶべきか考えてみます。

●菌はどこから来るのか
 今回の食中毒の原因菌は、黄色ブドウ球菌とされ、この菌は、手指の傷、髪の毛などに存在し、鼻と口の間にも多く存在するとされています。
 特に手指の怪我をしたところには、菌が必ず存在するため、手指に怪我をしている場合は、調理工程につかせ無い事が大切です。一部報道の中には、手袋を使用せずに調理したため、と原因を断定しているものもありますが、手洗を確実に行っていれば、必ずしも、手袋を使用していなくても、食中毒事故まで、発生するとは、限らないのです。
 髪の毛が食材に落ちない様に、帽子を着用し、鼻を隠すようにマスクをし、手指に怪我がないことを確認し、手洗をし、その上で手袋を着用することが大切です。

●菌の増殖は、温度と時間が必要
 食材に菌が付着し、食中毒事故を起こすためには、菌が増殖することが必要です。
 菌の増殖のためには、増殖する温度と時間が必要です。
 弁当のごはんなどに、菌が付着し、30℃~37℃の増殖しやすい温度帯で、数時間放置されると、食中毒を起こす可能性が増えてしまいます。
 弁当箱に盛り付ける時の温度を何度にしたのか、盛り付けてからの保管温度、販売時の温度が何度だったのか、盛り付けてからの消費期限の設定は何時間だったのか野確認が必要です。
 特に発生した日は、土用の丑の日で、製造数量が通常よりも多くなったと考えられ、盛り付けからの時間、保管温度が設定通りだったかの確認が必要です。

●調理道具は殺菌しているか
 ごはんを盛り付けるために使用する、しゃもじなどは、洗剤を使用して洗うだけでなく、殺菌が必要になります。
 弁当などの、お客様が直接たべる商品を作るための調理器具は、洗浄だけで無く、加熱などの殺菌工程が必要です。
 更に、しゃもじなどを一日中使い続けるのではなく、定期的に交換し、交換の都度、洗浄、殺菌が必要になります。
 黄色ぶどう球菌が食材に混入すること無く、食材の温度、盛り付け後の時間を守り、調理器具が、洗浄殺菌されているか、私たちは再確認することが必要です。

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