見出し画像

弟が怒られて嬉しい(?)お姉ちゃん

我が家には年少の娘と10か月の息子がいる。

娘は弟をとても可愛がってくれている。息子もお姉ちゃんを慕っているのがよく分かる。なかよし姉弟でいてくれて、親としては嬉しい限りだ。

しかし、3歳と0歳の小さい子どもたち。いっしょに過ごしていてトラブルがないわけがない。

息子は分別の「ふ」の字もない月齢。自分の興味の赴くままに行動する。お姉ちゃんの言うことなどお構いなし。やりたい放題である。お姉ちゃんの作ったブロックの作品は片っ端からなぎ倒す。積み木もなぎ倒す。お姉ちゃんの髪を引っ張ったり、ブロックで殴打することもある。さながらゴジラのようである。

一方、娘はかなりしっかりしてきた。自分の気持ちを言葉にできるようになったし、状況を考えて行動している。息子は赤ちゃんだから、自分と同じように遊ぶことはできないことも理解している。ありがたいことに、息子の多少のやんちゃは許容してくれているようだ。

とはいえ、娘はまだ3歳。「赤ちゃんだからしょうがないよね~」では済ませられないときだって多々ある。息子に対して腹が立ったときは、私に被害を訴えてくる。

娘「ママ!息子くんのこと怒ってや!」

何があったか説明した後、娘は決まってこう言う。
娘の気持ちもよく分かるが、まだ10ヶ月の子に怒ったって仕方ない。

私「そっか。嫌やったんやな。うんうん。」


私はひたすら娘に共感し、彼女の気持ちが落ち着くのを待つ。


私「息子くん、お姉ちゃんが痛いから、やったらアカンよ。」


息子は言葉は理解できないだろうが、ダメなことをしたときは言わないといけない。形式的ではあるが、こんな感じで叱って幕引きとしている。

いつも息子に対して形式的な叱りしかしない私だが、先日マジ怒りをした。(してしまった。)

息子を抱っこをしているときのことだった。息子は眼鏡だのマスクだの、大人の顔の付属物に興味津々。なんとか奪おうと日々奮闘している。

こちらも奪われないように華麗な身のこなしで応戦しているのだが、この日は息子が戦いに勝利し、私の眼鏡をもぎ取ることに成功した。そしてあろうことか、その眼鏡を放り投げたのである。

いつもは「こらこら~…」と穏便に済ませているが、この日は疲れていてイライラが蓄積していた。眼鏡が床に落ちた瞬間、ブチっと堪忍袋の緒が切れ、デカい声で息子にキレた。

私「コラッ!!!!眼鏡はアカンやろ!!!!」

(眼鏡ユーザーの方なら共感をいただけるかもしれませんが…)
私にとって眼鏡を奪われるのはストレスの極み。視界と同時に尊厳まで奪われたような気分になるのだ。


いつもの形式的なものとは打って変わって、感情特盛の怒り。息子はポカーンとしていたが、横で一部始終を見ていた娘が反応した。

娘「やっとママが息子くんに怒った✨息子くん、アカンことしてるもんな~!!」

娘はニヤニヤと笑い、まあ嬉しそうにしていた。

きっと今までの形式的な叱りが不満だったのだろう。だって娘は私から常日頃からこのような感情特盛の怒りをぶつけられているのだから…。息子も同じ目に合うべきと思っていたのかもしれない。

人が叱られている様を見て嬉々としている娘を見て、私は複雑な気持ちになった。

3歳と0歳で対応に違いが出るのは仕方ないが、それが娘にとってモヤモヤになっているのかもしれない。そして、私は娘にキツく叱りすぎている自覚がある。息子に厳しくするのではなく、娘に対してもっと寛容になるべきなのだろう。

うーん、きょうだいの育児って難しい。

この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?