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赤い何か。

昨日は猫の日。2年前くらいに某ラジオ番組へ投稿したモノですが、供養のために載せておきます(多少手直しあり)。


目の開かない頃から育てたサビ猫とお別れしたのは夏の始まりのこと。半年闘病のあとの別れ。もっとなにかできたのではないかと泣いて夏を暮らし、秋をむかえた。ある日ふと見かけた保護猫団体のSNS。一匹のスコティッシュの女の子が気になり、時々覗きにいくようになって2ヶ月ほど過ぎた。

その保護猫団体は主に飼育放棄したブリーダーから繁殖用にされていた猫をレスキューしているところで、その子も何年もケージのなかで暮らしていたという。我慢できずに旦那と会いに行ってみた。元気に遊ぶ若い猫たちの陰にかくれて、隅っこの方で渋い顔をして彼女は寝ていた。思っていたより小さい。こんな身体で繁殖だけさせられていたのか。

その日はいったん帰宅し、"前の子が亡くなってすぐ過ぎるのでは""でも何ヶ月もお迎えがないんだよね…"と悩んで数日すぎ、SNSを見返していたら「レスキュー日 6月29日」の文字!なんと彼女のレスキューされた日が私の誕生日なのだった。これは糸だ、最高に赤いやつ!!

2週間程して彼女は家にやってきた。保護猫団体の代表さんにはびっくりされる位赤い糸を熱弁したけれど、当の彼女は丸半日洗面所からでてこなかった。いやはや。

それから三年。ホカペ大好きコタツは苦手、相変わらず渋い顔をしながら熟睡している。とりあえず我が家とは赤い何かで繋がっている様ではある。

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